ragula genesis2

私

ロニです

プラントから
目覚めた
ラグラの
創世記

だから

私達の
世界が
此処から
始まる

地形に合わせ
発展した
街の
ランドマーク

中央総合
センターに
向かう
坂道を歩く

お供の
ビッコと
話しながら

今日は
レイネと
落ち合う予定

ロニ
「これで平野なんて」
ビッコ
「坂道大好き」
ロニ
「疲れない？」
ビッコ
「まさか」

ビッコは
足の無い
身体で

楽しそうに
坂道を登る

コンプレックスも
あったもんじゃない

ロニ
「外の方が好きなのね」
ビッコ
「光合成するから」
ロニ
「雨の日はどうすの？」
ビッコ
「雨も好きなんだ」
ロニ
「あ〜」

人間で
例えるなら
快感

それに
近いものだと
ビッコは言う

一際高い
ランドマーク

中央総合センター

着いたわ

ロニ
「じゃあ、後でね」
ビッコ
「じゃあね」

ビッコは
施設内には
入らない

それだけ
外の世界が
好きな子
と言う訳

緑色の
大きな
葉っぱを
振って見送る

ロニ
「レイネからどんな
話があるやら」

巨大な建築物の
扉が開く

私は一人
施設内へと
入る

建物は
四階までの
吹き抜けの
広いロビーが
お出迎え

普段の
行き慣れた
フロアへと
向かう

インフォメーションの
お姉さんに
挨拶して

真っ直ぐ
中央エレベーターへと
向かう

ロニ
「みんな来てるかも」

ビッコと歩く
日課では
大抵私が
遅い方

マイペースな
私だからこそ
みんなも
それは良いと
理解して
くれる

居心地の
悪い
調和の無い
社会とは
違い

私達の
生活は
のびのびと
調和が取れて
平和である

エレベーターが
私の向かう
フロアへと
案内し

チン


到着した