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Sacred Nail of Exeveria6


可変形による
高速移動は
隣国までさほど
時間のかかる
ものではない

僕はクナイ

藤森家の末裔
サキを
単座コクピットに
乗せての
潜入調査

この星アクロギスは
惑星の一部が
欠落している構造の為
海上の水位が
傷痕に流れ込んで
しまった事で
陸上が剥き出しになり
高低差の激しい
陸地構造をしている

その為
上空を仰ぐ程の
高い奇岩が
聳え立つ

太古の昔
魔族が繁栄していた
記録があり
傷痕をきっかけに
ラグラへと流れ着いた
と言われている

禍々しい地形は
新緑に彩られた
絶景へと姿を
見せてくれた

手頃なフラットの
地形に機体を着地させ
コダチとニールとの
合流をこちらの
現地に集合する様
指示を出した
着地場所は
雨でも降った
のだろう
水に濡れていた

クナイ
「ま、隣国へ
足を運んだ事は
一度もなかったよ」
サキ
「飛ばないと
来れない構造よね」
クナイ
「ああ‥だからこそ
どんな奴が生活して
いるのか調査すら
出来ないんだ」
サキ
「気をつけてねクナイ」
クナイ
「ああ、最悪魔法も
やむを得ないな」

サキは何故
この星に
来たのだろう
聞いてみた

サキ
「父の代から来たの」
「今は‥」
クナイ
「すまない‥僕と
同じだったとは」
サキ
「ラグラから支援の為に
来たみたい。クナイは?」
クナイ
「僕は純粋エルフに
なってるけど
此処ではデニッシの
末裔扱いする者も多い」
サキ
「汚名返上されて150年
経つのに‥酷い」
クナイ
「仕方ないさ」
「それ程の代償だから」

サキ
「クナイの髪、創造主と
同じなのね」


クナイ
「ああ、創造主ね
おかげで
苦労も多い笑」

二人で笑う
そうだ

笑うのは
久しぶりだけど
二人は初めてだ

しかし‥

クナイ
「いつになったら
合流するんだ
二人共?」
ニール
「あ、あれぇ⁈」
コダチ
「バレた?」
サキ
「 」
クナイ
「遊びで来たんじゃ無い」
ニール
「もう少しだけ
様子見たかったな」
コダチ
「ねー?」
クナイ
「はぁ」

三人共笑う
やれやれ

仲間達の時間は
あっという間に
過ぎていく

僕の端末に
問題無いか
サキに確認
してもらった後

いよいよ単身移動を
開始した


端末が目的地を
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向かう先は
アメルドの都だ

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