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Sacred Nail of Exeveria11

アルメドの都から
隊長殿が
怪我して
帰って
来るなんて

はぁ‥

初めましては
無いわ

語りは
初めてだけど

私はサキ

佐々木葉(ササキハ)を
ぶった斬ってサキ

思い切り
啖呵切ってたから
私のノルマは
一人で3機の
高機動汎用戦機
整備を
三つ巴‥

なんとか
ニールと
コダチの
整備は
出来たけど

クナイの機体は
シートを
複座に
変更した
以外整備して
いなかった‥

私とした事が
迂闊‥

寝不足
かしら

眠い

ええい
集中集中


クナイ
「サキ」
サキ
「 」
クナイ
「 」

後ろからパンと
手を叩く
クナイに
私はハッとして
気付いた

クナイ
「少し休むと良い」
サキ
「けど、まだ終わって無いわ」
クナイ
「任務でも軍隊じゃない」
サキ
「 」
クナイ
「僕もこの通りだ
無理は禁物だよ」
サキ
「あ、ありがとう笑」
クナイ
「真面目なのは
良くも悪くも、ね」




藤森家特有
その精神性は
真面目かつ
一貫している

故に
年々その数は
少なく
なっていた

クナイ
「今はサキだけ?」
サキ
「うん‥」
クナイ
「お互い無理するね」
サキ
「う、うん」
「私」
クナイ
「?」


私は
重い口を開く

アクロギスの爪痕

その元凶

人類側の
報復

発端たる
種族‥それが
藤森結界術に
あった事を
私は語った

サキ
「即効で強力だから
運用は世界中に
広まったの‥けど」

結界の力は
アクロギスに
影響を受けた

クナイ
「結界が麻薬効果⁈」
サキ
「縛陣の効果はアクロギスの
動物達を凶暴化させて
転移で流れ着いてしまったの」

後の
RPG

モンスター
相手に
勇敢に戦う
勇者の時系列が
目に浮かぶ

クナイ
「世界の信用が一転した‥」
サキ
「正しい運用を狂わせる術だって」
クナイ
「それでこの代償か」
「間違ってはいない」
サキ
「えっ?」

最初から間違う
ものなんて無い

クナイは
そう語る

クナイ
「戒律に狂わされた宗教‥
何を間違えて暴挙へと
転じたのか誰も知らず
一族は狂って行った」
「星喰いの手駒にされた事さえ」

些細な決まり事が
長老さえ
抗えない戒律へと
変わる頃には
一族総出で
狂ってしまった

それが
デニッシ族

クナイ
「間違っていた事を正せるのは
自分だけだと一族が気付いた
時には沢山奪って此処へと
流れ着いた時だった」
サキ
「クナイ‥」
クナイ
「どれ程の時間をかければ
正せたのか僕には想像出来ないよ」
「だから最初から間違ってはいない」
サキ
「クナイも間違って無いわ」
クナイ
「ありがとう。サキ」
サキ
「うん、私の名前。佐々木葉」

クナイ
「佐々木葉‥か」

自分を見つめて
正しく生きる

たったそれだけの
難しさが

私達を悩ませる

上空から
携帯監視ユニットを
上げ、明朝まで
ユニットを飛ばす

クナイ
「何かあれば端末が反応を示す」
サキ
「分かったわ」
「おやすみ。クナイ」
クナイ
「おやすみ」


そう言うと
クナイは
ニールの居る
テントへと
歩いて行った

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