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宮城県気仙沼市

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宮城県気仙沼市について書いた記事を集めたマガジンです。 ・散策記 ・イベントレポート ・地域視考 ・読書記録 上記から選んでいます。
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ぬま大学第10期第一日目の第二部開催! 皆で創り上げるぬま大学の神髄を体感する|イベントレポート

ぬま大学第10期第一日目の第二部開催! 皆で創り上げるぬま大学の神髄を体感する|イベントレポート

2024年6月3日。月曜日。5月26日にぬま大学第10期の第一日目が行われた1週間後、第一日目の続きが行われると聞き、仕事を切り上げて気仙沼市に向かった。などと書くとあたかもオーディエンスのような他人事めいた装いに見えるが、当の筆者もぬま大学第10期の参加者である。

皆で創り上げるぬま大学を感じられる第10期の一日目第二部先日伝えたぬま大学第10期の第一日目では、都合上遅れての参加となった者や当

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「ぬま大学」第10期開講! Iターン・Uターン・Jターン・地元の人々が心理的安全性の高い環境で相互理解を深める|イベントレポート

「ぬま大学」第10期開講! Iターン・Uターン・Jターン・地元の人々が心理的安全性の高い環境で相互理解を深める|イベントレポート

「ぬま大学」は、気仙沼市担い手育成支援事業の一つである。本noteにおいても度々取り上げてきたので、読者の中では覚えている方もいるかもしれない。「ぬま大学」は、多くの地方で行われているいわゆる地域活性化・地域力強化事業、ひらたく言えば地方創生事業の一つと考えられるが、多くの地方のそれらと比較したとき、大きく2点の驚くポイントがある。

10年目を迎える「ぬま大学」は日本全国でも珍しい地方の好事例上

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カブで賑わう「すずめの戸締まり」の聖地・道の駅大谷海岸で海水浴シーズン前の雄大な空と海を満喫する|散策記

カブで賑わう「すずめの戸締まり」の聖地・道の駅大谷海岸で海水浴シーズン前の雄大な空と海を満喫する|散策記

最後に大谷海岸を訪れたのは1年半以上以前である。映画「すずめの戸締まり」で道の駅大谷海岸が描写され、聖地めいた扱いでクローズアップされたのはその後で、つまり「すずめの戸締まり」で知られた道の駅大谷海岸を訪れたことはなかった。理由は特別ない。

理由を無理矢理ひねり出すのであれば、そもそも2年半程度前に本noteで記事にしていたこと、あとは岩手県側からは若干ながら遠いことだろうか。海水浴を趣味に持っ

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現代の格差是正は間違っていると考えさせられるオスカー・ワイルドの「幸福な王子」|読書場所:K-port|読書記録

現代の格差是正は間違っていると考えさせられるオスカー・ワイルドの「幸福な王子」|読書場所:K-port|読書記録

富める者に批判的な感情を向けがちな昨今だが、その結果もたらされるのは貧しい者の更なる貧困化である。オスカー・ワイルドの「幸福な王子」に編纂された童話の数々を読んだとき、最も強く印象に残ったのは、その教訓めいた一つの現実である。

「幸福な王子」を読みながらK-portでまかない丼を頂く今回の読書場所は、K-portである。渡辺謙氏がオーナーのカフェで知られる。本noteの読書記録では2度目、本no

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初夏の気仙沼市で暑さを吹き飛ばす「Kesennuma Beer Festival 2024」が開催! 国内外の人々がビール片手に気仙沼フードを満喫する|イベントレポート

初夏の気仙沼市で暑さを吹き飛ばす「Kesennuma Beer Festival 2024」が開催! 国内外の人々がビール片手に気仙沼フードを満喫する|イベントレポート

初夏と呼ぶにはまだ早い5月18日。初夏と呼ぶに相応しい晴天と気温の中、気仙沼市の南町海岸公園で「Kesennuma Beer Festival 2024」が開催された。本イベントは、名称の通り気仙沼市でビールを飲むイベントである。それ以上でもそれ以下でもない。海に隣接した公園で、人々がビールを飲み交わし、語り明かすイベントである。

国内外の人々が集まり気仙沼発クラフトビールや銘酒を飲み交わした「

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気仙沼Old Motors Meetingと揚げバナナと過ごすアジアカフェ&nihongo cafeの情緒的な時間|イベントレポート

気仙沼Old Motors Meetingと揚げバナナと過ごすアジアカフェ&nihongo cafeの情緒的な時間|イベントレポート

第2日曜日は、地球対話ラボ(つながる気仙沼プロジェクト)が提供しているアジアカフェが開催される日である。同時に、nihongo cafe も開催されている。

アジアカフェ&nihongo cafeは、海外の料理を安価に提供するとともに、地域の人々と気仙沼市で仕事をしている外国人技能実習生の人々とがコミュニケーションを取り、生きた日本語・海外の言語や文化に接する機会を生み出している。

5月のアジ

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ゴールデンウィーク最終日、家族連れで活気づく気仙沼市内をぶらつく|松崎尾崎防災公園、内湾エリア、南町〜八日町|散策記

ゴールデンウィーク最終日、家族連れで活気づく気仙沼市内をぶらつく|松崎尾崎防災公園、内湾エリア、南町〜八日町|散策記

2024年5月6日、最大10連休となったゴールデンウィークの最終日。何をして過ごそうか考えた結果、特別何を考えることもなくブラブラしようと答えを出し、気仙沼市へと車を走らせた。

さりとて走り出した車をどこかで停めないとならない。ただひたすら走り続けて帰宅するドライブは不可能でないが、そんなストイックなスポーツ染みた時間の過ごし方はしたくない。というわけで、今まで行ったことのなかった松崎尾崎防災公

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悲しみにこんにちはをしないようにフランソワーズ・サガン「悲しみよ こんにちは」を読む|読書記録

悲しみにこんにちはをしないようにフランソワーズ・サガン「悲しみよ こんにちは」を読む|読書記録

『刹那的な快楽の後に幸福はなく、幸福の前に刹那的な快楽はない』フランソワーズ・サガンの「悲しみよ こんにちは」を読んだ感想を一言で表すならばそんな言葉が浮かぶ。

くるくる喫茶うつみ&grandma で「悲しみよ こんにちは」を読む今回の読書記録は、前述の通りフランソワーズ・サガンの「悲しみよ こんにちは」(リンクは広告)である。読んだ経験はなくともタイトルを聞いた経験はある。そんな数ある有名作品

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「消滅可能性自治体」と「集落のミライズ」を題材に気仙沼市の未来を考える|地域視考

「消滅可能性自治体」と「集落のミライズ」を題材に気仙沼市の未来を考える|地域視考

春とも夏とも分からない混沌とした気候に見舞われた4月の日本に、「消滅可能性自治体」の言葉が飛び交ったのは記憶に新しい。2020年から2050年までの30年間において、若年女性人口が50%以上減少すると見られる自治体を指して、人口戦略会議(議長:三村明夫日本商工会議所名誉会頭、副議長:増田寛也日本郵政株式会社社長)が「消滅可能性自治体」と謳ったためである。

常日頃より妙ちきりんな提言を行い、その仕

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「OTO 気仙沼 English Café」とアンカーコーヒーマザーポート店で心温まる英会話体験をする|イベントレポート

「OTO 気仙沼 English Café」とアンカーコーヒーマザーポート店で心温まる英会話体験をする|イベントレポート

宮城県気仙沼市で、英会話カフェが行われていると知ったのは、4ヶ月前〜5ヶ月前のことである。

岩手県大船渡市内で英語に触れられる喫茶店に出会い、他の地域に似た機会を得られる場所がないか探したことに端を発している。調べていく内に、気仙沼市で英会話カフェという形で活動が行われていると知った。

以降、開催日を目で追っていたが、中々都合が合わず参加できずにいたところ、4月27日にようやく都合がつき、念願

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気仙沼市の商店街の一角でSilent stubborn government(SSG)の楽曲が波打つ幻想的な夜を過ごす|イベントレポート

気仙沼市の商店街の一角でSilent stubborn government(SSG)の楽曲が波打つ幻想的な夜を過ごす|イベントレポート

気仙沼市で活動している音楽アーティストのリスニングパーティーが開かれると耳にしたのは、先日のアジアカフェ&nihongo cafe のときだった。

それから10日少し。リスニングパーティーに参加すべく、黄昏時の気仙沼市を訪れた。

Silent stubborn government(SSG)の音楽とトークを満喫する! くるくる喫茶うつみでのリスニングイベントリスニングパーティーに関する情報は、

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『出会いがない』を現代にもたらしているものは何か? 川端康成の「伊豆の踊子」から答えを探る|読書場所:花Fe・HATOBA|読書記録

『出会いがない』を現代にもたらしているものは何か? 川端康成の「伊豆の踊子」から答えを探る|読書場所:花Fe・HATOBA|読書記録

ゆっくりと本を読める場所というのは、現代だと中々ないように思われる。もしかすると図書館くらいでなかろうか。もちろん本は何処でだって読める。読もうと思えば場所を選ばずにゆっくりと読めるだろう。

だが、たとえば喫茶店(カフェ)などの飲食店で、食べ物や飲み物とともに本を楽しみたいとなると、中々難しい印象を受ける。何せ飲食店の多くは、回転率が何より重要な業態で、一人の人間に何時間も居座られると困るためだ

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宮城県気仙沼市のまるきた商店を舞台に外国人技能実習生たちがナシゴレンの味を競う!|ナシゴレン・コンテスト|イベントレポート

宮城県気仙沼市のまるきた商店を舞台に外国人技能実習生たちがナシゴレンの味を競う!|ナシゴレン・コンテスト|イベントレポート

まるきた商店は、小売と漁業の両方にルーツを持ち、現在は気仙沼市魚市場前にてヤマザキショップの運営を行っている、気仙沼市の歴史ある企業の一社である。

気仙沼市にあるインドネシア食材店としても知られており、インドネシア食材を数多く扱っている。地方の歴史ある商店というと地場産品を多く扱っているイメージを持つ人は多いかもしれない。

もちろん地場産品も扱っているが、海外の食材を扱っている点にユニークさが

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「ぬま大学」第10期説明会を通して気仙沼市の新たな一面にふれる|イベントレポート

「ぬま大学」第10期説明会を通して気仙沼市の新たな一面にふれる|イベントレポート

宮城県気仙沼市では、担い手育成事業として「ぬま大学」の取り組みを行っている。多くの地方においても類似事業は行われているが、少なくない類似事業が持続性に課題を抱えているのが実情である。

持続できていたとしても、毎回同じ顔触れが集まり、本来の目的を達成できずにいるケースも少なくないとみられる。一方で気仙沼市はどうだろうか。驚くことに、気仙沼市の担い手育成事業は今回で10年目を迎える。

「ぬま大学」

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