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"作らない"という選択肢

僕たちは服づくりのプロだから「作る」ということを武器にお仕事をさせていただいている。
しかし武器であるからといって「作る」ということが全ての解決になるかというともちろんそうではない。

お客様がヴァレイにお問い合わせをいただくことは本当に凄いことだと思っている
頭の中にいろんな妄想や構想やワクワクや不安がある中でお問合せボタンを押してくれているのだ。

だから商談が始まるとお客様はとてもワクワクした表情でご自身の「夢」を語ってくれる。

その瞬間がとても大好きだ。

だからこそ「作らない」という選択肢を提案させていただくこともある。


夢は叶えるためにある

僕は自分自身が夢を追って起業している立場であるので常々こう考えている。

「夢は叶えるためにある」

だからこそ作りたいという要望にはお応えしたいと思っている。

しかし夢とは決して刹那的なものではなく「叶え続けるもの」であると思うのだ。

例えば少し前に動画か何かで「おじいちゃんがずっと憧れだったフェラーリに乗せてあげたい」という企画があって70代のお祖父さんがお孫さんや番組の協力を得てフェラーリに乗っていた。

確かにその瞬間は「夢が叶った」という瞬間かもしれない、しかしそのおじいさんが得たかった夢というのは誰かの力によってフェラーリに1回乗ることではなく、自分の力でフェラーリを買って、好きな人を横に乗せて、自分のオーナーシップとしてそれを持ちたかったのではないだろうか?と思うのだ。
(その番組ではおじいさんは喜んでいたから余計なお世話かもしれないけれど)

僕たちは服作りをすることはできる、しかしお客様が本当に求めているのはただ一着を作ってみたいというだけではなく、その先の夢もあるはずなのだ。


一着を作りたいのか、服を作り続けたいのか、それを生業にしたいのか、それによって「叶える」と「叶え続ける」が違うのである。

僕たちは服作りを通じて夢を「叶え続けてほしい」と思っているのだ。


「作りたい」と「作れる」のタイミングの一致

ファッションだけではなく好きなことで食べていくのは本当に難しい。

しかし気持ちが昂って「作りたい」と思うタイミングとブランドをスタートさせて成功するタイミングというのは一致していないことが多い。

以前にあるファッション系のセミナーに登壇させていただいた際セミナー時間の後もかなりたくさんの質問をいただいた、しかしその質問のほとんどは「どうやって作りますか」という話であるものの「どうやって売りますか」という話は出てこないのである。

他方で僕が成功しているデザイナーやブランドさんと話をしている時にメインとなる会話は「どうやって売るか」が中心である。

このギャップが埋まったタイミングこそが本来「作る」最高のタイミングだと思うのである。

ここは非常に難しく「商品がないんだから売れない」というのは当然だし、プロモーションも何もできないじゃないか!と思われるかもしれない。

しかし知識をつけることはできるしSNSで情報を発信することはできる。
お金を貯めることもできるし、販売に対して下調べをすることもできるし事業計画を作ることもできる。

作りたいという欲求は大きくなるが「売りたい」という欲求は形にしづらく、後手に回りやすい。
だからこそ「作りたい」と「売りたい」が一致してデザインのイメージと同じように売るイメージが固まって行動に移すことができればそれがきっとスタートのタイミングなのだと思うのである。


作らないという選択肢

服を作るのは思っているよりお金も時間もかかる。
普通だと100万円貯めるのに1年かかるが、服作りを始めるとあっという間に100万円がなくなっていく。

ビジネスのセミナーなんかではよくいうが新規で事業を立ち上げて3年以内に黒字化するのが好ましいとされている。
ファッションであってもそれは同じで、逆にいうと3年間は赤字を確保した方がいい。

ビジネスが赤字であるということは当然自分の生活費も他で稼いでくるか、あらかじめ貯めておく必要がある。

時間が限られている中で「作る」と「売る」をどちらもするのは至難の業であるし、ましてやどちらも「スタート」というのはとてもハードルが高い。

だから僕はその準備のためにも最初は「作る」だけではなく「仕入れて売る」とか「仕入れて加工する」とかそういうところをお勧めしている。

いわゆるプリントTシャツを作って売るだけではなく、加工したり仕入れ先を探してみたりとにかく基盤を作っていくことが重要だ。

自分の中で解決する「デザイン」はどれだけ時間をかけてもいいだろうが、最終買ってくれるお客様を探すのは自分の努力だけではどうにもならないこともある。
だからこそその基盤を作り始めることも重要なのだ。

せっかく貯めたお金も、時間も無駄にしないために「作らない」という選択肢から始めることもお勧めしている。


最後に

とは言ったものの僕たちは服作りのプロである。
ぜひ僕たちにみなさんの服作りのお手伝いをさせていただきたい。

というか「お手伝いさせ続けてほしい」というのが願いだ。

夢は叶えるものではなく「叶え続けること」が重要だ。

夢の中にいるときは「夢中」であるし、夢中であり続ける限り人生は面白い。

服作りをしてみたいという方はぜひこちらのフォームからご入力いただけると詳細を確認させていただいて商談させてもらいたいです。

【生産お問い合わせ詳細フォーム】
https://forms.gle/aMTU4dU8DDjK4Sqf7

また自分でも大丈夫かな?というかたはこちらから20分の簡単な事業相談も行っています。
事業相談枠
https://app.spirinc.com/patterns/availability-sharing/4fRgJ-UJ4Tc4EBhbD99nU/confirm
ぜひお気軽にご予約くださいね。
よろしくお願いします。


HOPE


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