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モンスターハンター。トニー・ジャーとミラ・ジョヴォヴィッチ以外全員脇役。一番の見せ場はジャーの殴り合いに全対応するミラ・ジョヴォヴィッチ。あと本編で「英雄の証」は流れない。


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ハンスターモンター。

まず、この予告編を是非ともご覧いただきたい。

https://www.youtube.com/watch?v=-I8Oz06alxM

傑作の予感しかしない、サイコウの予告編です。

さて、もう結構経ってしまいましたが…。
ニンテンドーswitch版モンスターハンターライズの発売日に、
映画モンスターハンターを観てきました。
あ、ライズももちろんやってますよ(笑)

シリーズ累計販売本数(2020年12月31日時点)6600万本を
越えるお化けゲームシリーズで、
もちろん僕も無印からプレイしています。

そんなゲームを、バイオハザードの映画化以来、カプコンと仲良しの
ポール・W・S・アンダーソン監督&ミラ・ジョヴォヴィッチのコンビ。
さらにマッハ!!!!!!!!で一躍スターダムに躍り出て以来、
殴って蹴って殴って蹴っての代名詞、
膝爆弾トニー・ジャーが加わり映画化。

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トニー・ジャーが双剣、ジョヴォヴィッチは大剣がよかったなあ。

アンダーソン監督と言えばモータルコンバット、デッド・オア・アライブ
と言ったゲーム作品の映画化から、デス・レースのリメイクや、
果てはポンペイの様な実録物(映画は実録物でもなんでもなかったですが)
と、いろんな作品を手掛けながらも、微妙作品も多いが
バイオハザードで屋台骨を築く、というサテライト感
ですが
映像クオリティは高く、モンスターハンターも期待大で観に行きました。

(以下全ネタバレになります。)

冒頭、モンハン世界で「モンスターハンター3rd」の砂漠の様な場所を
移動する船に乗った「モンスターハンターワールド」の面々が、
ジエンモーランの攻撃により敗走、乗っていたトニージャー演じる
ハンターは一人砂漠に落っこちてしまいます。
とりあえず冒頭から役者が絶妙に中々にゲームのキャラクターに似ていて
ホッこり
します。
これから彼らの大冒険が始まるんだなーという期待感が
大幅に膨らみます。

場面は変わり
アメリカ陸軍ナタリー・アルテミス大尉(ジョヴォビッチ)一行は
国連のセキュリティチームとして、
行方不明になっている兵士達を探しに砂漠に来ています。
すると突然異世界よろしく謎ポータルと遭遇、PS4か何かに
引きずり込まれたのか竜巻と共にモンスターハンターの世界へ。

正直な所、上の2場面は同時進行演出が良かった気がします。
別々にやると時間も倍かかってしまいますし。


さて、砂漠で異様に気持ち悪くなったネルスキュラに襲われまくり、卵を産み付けらりとエイリアン2のオマージュ満載演出の中一人、また一人と倒れていきます。さらに出現したディアブロス亜種の圧倒的パワーによりザクザク角で刺し殺されていく様は、耳栓なし、緑ゲージで対峙したモンハンプレイヤーの悪夢そのもの。
それを、同じく砂漠で孤立していたこちらの世界のハンター(ジャー)が
助ける気があるのかないのかさっぱりわからない行動を取りつつ見守ります。

モンスターの描写はすさまじいの一言。
最近はゲームのビジュアルも相当なものですが、映画のモンスターは
さらに上を行く勢いです。ゲームと違いある程度残酷描写的な物も。
もうモンスターCGに大半の制作費をつぎ込み、予算が無くなった為に
全編砂漠なのでは、と思ってしまうほど。

混乱の中ハンターとアルテミスがやっと出会いますが、言葉が全く通じず、
埒が明かないまま乱闘に発展。
今回一の見せ場です。膝爆弾トニージャーの攻撃に全く怯まないジョヴォヴィッチ。流石はゾンビを何万体も打ち倒したアリス、と言う事でしょうか、
トニージャーのアクションについていくというか、トニージャーの容赦のなさが痛快です。
ホラ、ハリウッドに行くとなんとなく「こうじゃない感」になってしまう
ジャッキー・チェン作品とか、ジェット・リー作品とかあるじゃないですか?
自国で撮ってるときはバカそのものなのに、世界に出ると危険すぎて
ダメ出しでも出るのでしょうか。お利口になってしまう……。
その点、今回のジャーは流石にジョヴォヴィッチの顔面に飛び膝を炸裂
させるほどにはなりませんが、スピード感を殺さない
結構なバトルでした(笑)

さて、冒頭の現実世界は砂漠、ハンター世界も砂漠。
「トレマーズ」ではない以上、先ほどお話ししたように予算の関係か何かを疑わざるを得ない位砂漠が続きます。見栄えがしなさ過ぎてちょっと飽きてきた感すらあります。何より冒頭の異世界移動からネルスキュラ、ディアブロス亜種の登場、トニージャーとの出会いまでは良いのですが、

トニーとジョヴォヴィッチがその後、意思疎通できるようになり、
特訓するような下りから、ジャーの家族が失われた話や
異文化食の下りや上手に焼けました等…ワールド仲間と合流する為に
ディアブロス亜種を
二人でどうにかしよう…という場面が、どうでしょう…上映時間の
半分くらいを費やしているんじゃないかと思うほど長い。

いくらなんでも地味で長すぎです、その割にキャラ立てがうまくいってるかと言えば、そこまで感情移入出来るほどでは……。

ちなみに、映画冒頭で出てきたモンスターハンターワールドの面々は
後半に差し掛かるまで一切登場せず
、再登場後も大団長とジャー以外
セリフすらほとんどありません(笑)
期待していた日本人受付嬢もエアーです、エアー。

ここからはその、主人公たちが飛ばされた要因であろうポータルの様な
物が、最初から遠くに見えているんですが、
そこにたどり着くには目の前の砂漠にいるディアブロスを倒さねばならない。単純なトラップですが地獄仕様。

倒した先でリオレウスと遭遇、そこでやっとワールドのメンバーと合流。両団メンバーはほぼ空気でセリフもありません。

絶望的にもったいないのです。

大団長は過去にもポータルを通った人間に出会っているらしく、彼だけは英語が話せるとかいうチート仕様で、一気にポータルに向い、
門番のリオレウスをけん制しつつ、アルテミスはポータルに飛び込み
現代に。

すると何と、リオレウスも一緒にポータルを通ってきてしまいます。
が、結構簡単なんですね、ハンターも普通に現代に移動し、

「あ…そんなにポータル移動、レア案件でもないんだ」という気分の中
二人でリオレウスを討伐します。

で、何か意味不明な「俺たちの戦いはこれからだ」的な事で突然映画は終わります。

…………。

あ、エンドロールの途中にもひと演出入り、ゴア・マガラ等と
モンハン世界で戦うアルテミス等を観ることが出来ますが。

だからなんだというのだ。

あ、なんか文句ばかり言っているように聞こえるかもですが、
半分はわざとですよwこの作品、そうですね。
「東映まんが祭り」的な所で上映される子供向け作品だったらば、
僕が5歳くらいの頃観ていたら絶賛の嵐です。バトル特化としては流石アンダーソン君、という感じです。
モンスターハンターのビジュアル映像集、ゲームの宣伝映像なら
この上ない成功作品なのです。

多分ですけど、冒頭で団長一行とゲーム世界の再現が上手すぎなのに、
その後ほとんどそいつらが出てこない為に
肩透かしを食らう、
ここに僕は引っかかったのかなと。それ以外はまあ、結構面白いですよモンスターハンター。

このままの映画の状態で言うなら、冒頭は現代アルテミスから入り、
ハンターとの友情を築く物語に終始し、ハンターとアルテミスが
ディアブロス亜種を前に絶体絶命の所に、
派手に両団が登場…と中盤位までに終わらせ、
後半は大量のモンスターバトルと、ポータルにたどり着くまで、
ラストに特別ななんかミラ的な奴を出すみたいな事で
良かった気がしますが、どうなんでしょう。

ですがっ!一番気になるというか、これがほとんど全てではないかという最大要因は、演出でもストーリーでもなんでもなく

「英雄の証」が流れない。

コレ。いや…わかりますよ、ゲームをやっていない人にとって英雄の証は何の意味もないかもしれませんが、長年ゲームをプレイしてきた自分としては、やっぱり英雄の証は、流れてほしかった……。

なんだかんだで、映画は楽しめました。
モンスターのビジュアルが最高で、トニー・ジャーと
ミラ・ジョヴォヴィッチのバトルを観る為に、映画館へ。

だが……

「英雄の証」は、流れない……


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お土産には大剣ペーパーナイフが最適解。

英雄の証。

https://www.youtube.com/watch?v=4QGq2oh3yCg

もし気に入って頂けましたらサポート頂けると大変嬉しいです(^^)業界が偏ってしまう内容が多いですが、色々参考になるような記事が書けるようにしていこうと思います。