今まで出した同人誌の装丁まとめ②
アークナイツの二次創作として出した同人誌
2023/08~2023/12 3冊
サークル:Mrs.SUMMER えて
今まで出した同人誌の装丁まとめ①はこちら↓
①OMUNIBUS08
発行日:2023/08/12
印刷:くりえい社さま
A5/146p/ オフセット印刷
表紙:アートポスト180kg
本文:コミック・ナチュラル
遊び紙:色上質中厚口・藤色
以前OMUNIBUS06でも使った「小口染め」をまた使いました。
前回は蛍光カラーにしましたが、今回の本は表紙のテーマを「劇場のチケット」にしていましたので、シアターの緞帳のようなシックなあずき色を選びました。
こちらの作成時期に、くりえい社さんで小口染めのフェアを開催しており、
1色ぶんの値段で2色選べました。
(ex.100部:50赤色50青色)→『はんぶんこフェア』
こちらを利用するか迷ったのですが、こちらはオールキャラのまとめ本だったのと(カップリング本だったら選びたかったかも!)
夏コミという混雑した会場で、会計時に選ぶ時間を発生させると非常に煩雑になるかもしれない・・・ということも考慮して1色にしました。
仕上がりをみて、狙った通りシアターの緞帳をイメージした綺麗なあずき色でしたので結果としては大満足でした!
やっぱり小口染めは分厚ければ分厚いほど映えますね!
今後は毎回小口染め選んでしまいそうなきがします。
表紙デザインはフォロワーが手伝ってくれましたありがとう♡
②画竜点睛
発行日:2023/11/23
印刷:栄光印刷さま
A5/66p/ オフセット印刷
※こちらは静止画だと非常に伝わりにくいため
動画もつけておきます。(それでも伝わりにくいかも)
※参考動画
表紙:ミラックス220kg
本文:栄光コミック
遊び紙:色上質 銀鼠色
ミラックスというアルミ蒸着紙を選びました。
提灯と題字などの光らせたい部分は「白押さえ印刷なし」
そこだけアルミ紙の光沢が残り光っているように見えるデザインにしました。
データ作りが非常に複雑で、とても時間がかかりました。
そもそもこの装丁になるまでに非常に悩み、(イラスト構図も含めて)
全面箔押しして光らせるか、それとも紙自体に光沢のあるものにするかなど
色々な選択肢を考えていた中で、
栄光印刷さんのこちらの紙に行き着きました。
懸念点として、非常にデリケートな紙で傷つきやすく反りも出る・・・・。
でもそれを考慮したとしても、この紙でチャレンジしてみたかったので
HPにある過去の作例や、ツイッター(現:X)で検索して試行錯誤しました。
あとは、栄光印刷は個人的にずっと憧れでいつか使ってみたかったので
これもチャンスと思い選びました。
(全然敷居高くないです。私が勝手に憧れてただけです。初心者にもめちゃくちゃ優しい、その名の通り栄光を下さる印刷所です)
この本は今まで出してきた中で一番苦労しました。(データ、デザイン、原稿すべて)
ですが完成品を手にしたとき、自分の頭の中のイメージ通りに出来上がっていて本当に嬉しかったです。
結果として箔押しにしなくてよかったと思いました。
夜の灯りがほんのり光るような上品な光沢になり、本の内容にもマッチしたかなと思います。
内容はさておき、最後まで頑張ったかいがあったなあ!と自画自賛しました笑
そして手に取って下さった方が皆さん、表紙の装丁に感動してくださったものとても嬉しかったです。
反省点:なぜか締め切り1週間前になるまで表紙の表裏を逆にデザインしており、もろもろのデータをすべて作り直すはめになりました。
よく確認しましょうね。
③A DAY IN LUNGMEN
発行日:2023/12/30
印刷:オレンジ工房さま
A5/44p/ オンデマンド印刷
表紙:ファンタス 200kg マンダリン
本文:コミック紙90kg
遊び紙:色上質 銀鼠色
「あこがれのファンタス」 ――それは魅惑の響き。
ファンタスという表面がカラーになっている紙を選びました。
この紙はずっと使ってみたかったんですが、「ものすごく反る」という点におびえてずっと手を出せませんでした・・・
ですが1回使ってみないことにはわからん!ということで使ってみました。
極端に曲げたり、湿気を避ければ大丈夫そうです。
ファンタスには30色あるのですが、この「マンダリン」を常時取り扱っているのがオレンジ工房さんだったためこの本はオレンジ工房さんにお願いしました。
オレンジ工房さんは私がウン年前(大昔)初めて本を出した時にお世話になった印刷所で、あの時は右も左もわからない私に優しくてくれてありがとう・・・今はもう一人で本が作れます・・・という感慨深さを覚えました。
オレンジ工房さんはオンデマンド印刷のみの取り扱いなので、
ひさしぶりにオンデマンド印刷で刷ったのですが
やっぱり印刷はオフセット印刷のほうが好きだな・・・という印象でした。
仕上がりに不満があるわけではなく(綺麗に作って下さいました!)
単純に私の絵と原稿データが、オンデマンド印刷との相性が微妙ということです。
私はトーンを使わず、すべて黒ベタとグレースケールでゴリ押しているため
オンデマンド印刷だとインクのテカリやべちゃっと感が出てしまいました。
(印刷所も違うため一概に比べることはできないのですが)
オンデマンド印刷のほうが黒が濃く出ていて、重たい感じがします。
今回は本文の雰囲気を優先するよりもファンタスを使いたかったこと
内容的にも、多少のインク問題は気にならないだろいうということを加味しました。
それくらいこのファンタスのマンダリンを使いたかったのです。
めくった時にぱっと明るい色が目に入ると、テンションが上がりますから。
④ブックケース(番外編)
印刷:プリントオン様
ブックケース
スリップ縦 A5 背幅75mm
表紙:コートカード紙265kg
クリアPP
こちらは、プリントオン様に完全オーダーメイドで作って頂きました。
メールで見積依頼を送ったあと
自分で本の厚みを図り(※本来は、新しく本を作るときのオプションの一つとして作成することが多いと思いますが、今回はケースのみの注文でしたので自分で図る必要がありました。)
希望のサイズを伝ると、専用のテンプレートが送られてくるのでそれに沿って作成しました。
その後マイページ内に専用の入稿ページを作って下さったのでそこから入稿しました。
オーダーメイドと聞くとかなりハードルが高く聞こえますが
プリントオンさんは対応も素早く、特に困ることもなくスムーズに進みました。
見積だけでもお気軽にどうぞ、は本当にお気軽にどうぞでした。
見積もりの段階でお財布に優しくなければやめようと思っていましたし笑
本の注文以外にも早割とフェアが使えましたので、予算内で納めることができました。
自分へのご褒美として作ったので、最小ロットで注文しました。
これで沢山作ったら大変なことになりそう。
余った分は少しだけ頒布しました。
今後、また本が溜まったら2つ目を作ってもいいかな、なんて思います。
④最後に
前回のまとめ記事から3冊出しました。
冊数も、挑戦した装丁も、それなりに増えました。
まだまだやってみたいものもありますが、ひとまずやってみたかった装丁はある程度チャレンジできたかなあと思います。
前回のまとめ記事に大体のことは書き込んだので、今回の記事に追記することはそれほどないのですが、
年々、紙やインク(だけではないですが)の物価が上がったり、紙が廃盤になったりという状況も見受けられます。
かつ最近だと、複数の同人イベントが集中し印刷所が受注制限をかけることも増えてきました。
そういった状況はきっと今後も増えていくのかな・・・と感じますが、
自分の選べる選択肢を増やしたり、新しいものに挑戦したりするいい機会と捉えていきたいと思っています。
趣味の範囲で、楽しむこと。
各ガイドラインには従うこと。
無理はしないこと。
自分の手の届くところに留めておくこと。
これをいつでも意識しながら、たのしく本づくりをしていけたらいいなあ!と思います。
長くなりましたが、
この記事が少しでもなにか参考になれば嬉しいです。
また本を出した時には記事にしようかなと思います。
えて
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