ラフデザイン地獄からの抜け出し方
こんにちは、ほそいです。
UXデザインセンターでは、UIデザインやグラフィックデザインなどの作る系をメインに担当しています。
先日、ロゴデザインに挑戦しているメンバーからのこんな相談がありました。
「いくらラフを描いても、いけるか判断がつかない...」
「目指してる事例はあるが、そのテイストに寄らない...」
うんうん、ありますよね。 アイディア発散はするけど収束しない時って。。 何十個も何百個もラフを描いても「これでいいのか...?」と先に進めなかったり。。
そんな時に自分はどんなアプローチをして乗り切っていたかをちょっと振り返ってみました。
今回は「煙」をモチーフにしたマークを作成するという仮題材をもとに話をしてみたいと思います。 (単純に見た目を作る工程だけにフォーカスした内容になっています)
1. 参考事例の収集
まずはPinterestなどを用いて事例を集めていきます。
今回の場合、煙をモチーフとしたグラフィックデザイン事例はもちろん、煙の写っている写真や映像、描かれているイラストなどを集めていく感じです。
この時に「明示的な表現は使用していないのに、なんとなくそう見える」みたいな事例やモノ・コトなんかも用意するとより作成のヒントになると思います。
実物が用意できるモノであれば、それを用意して観察するのも手ですね。 「煙」であれば、お香を焚いてその煙を実際に観察する、なども良いと思います。
2. 集めた事例を分析し要素を抽出
次に集めた事例を観察しながら、『煙らしさ』を表す要素を抽出していきます。
色だったり、形だったり、動き方・状態の変化していく様など、どういったモノ・コトが『煙らしさ』を持っているのかを言語化していきます。
▼ 『煙らしさ』の要素を以下のように挙げてみました
3. 要素を視覚的な表現に転換
『らしさ』を引き出す要素を挙げたら、それらをデザインへ取り込むにあたり、デザインツールを用いてどのように表現することができるかを検討していきます。
▼ 抽出した要素を以下のような視覚的な表現に転換
4. 実際に形作っていく
整理した内容を上手く組み合わせつつ、ラフデザインを手書きやツールを使って形を起こしていきます。
この辺りが悩みにもあった「アイディア収束しない」「目指すものに寄らない」に該当する段階かと思いますが、今回のように予め整理しておいた『らしさとその表現』を上手く取り込めているかが案を絞り込むための判断軸にもなってくれます。
『らしさ』を持った表現を用いているため、自ずとある程度の説得力を持った案が出来易いように個人的には感じています。 あとは「イケそうだな」と思った案をラフ地獄から引き上げてあげて、仕上げに移行していく、という流れです。
このように、ロゴのシンボルマークなどをデザインする際、コンセプトやモチーフだけではなく、それらの表現方法まで体系化して整理しておくことで、ラフデザイン地獄から抜け出すことができるかもしれません。
困った時があれば、試してみてくださいませ。それでは。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?