第8回 詩歌トライアスロン【選外佳作】千種創一選

「そこらの石」

そこに石があった
佇むそれは動じない
(我は強くない、そう見せているだけ)

ここにも石がある
近すぎて見えなかった
(まるで空気のような扱い、失礼だ)

春光 石に照らすは 希望のみ

どこに石がある
わたしが飲み込んだ
(その石は、どこへゆく)

苦塩よ そこに石あり 飲み込んで 哀しみだけは 苦しみだけは

あそこにあるのは石かおまえか
(石にも心がある、わたしは知っている)
もうどうにでもなれと思ったが動けない

詩歌トライアスロンとは、詩型融合型作品。自由詩に俳句や短歌を織り込む、自由詩に準ずる前書(詞書)と短詩を組み合わせる、短詩型を連ねて自由詩を構成するなど。

千種創一様より

リーウーファン的、無印良品的なミニマリズムが魅力なので選外佳作に推薦しました。一方、春光の句が「つきずき」、荒塩の歌の屹立性が低い、という評も出ました。もっと俳句と短歌がどういう器なのかを研究するともっと伸びると思います。引き続きのご活躍をお祈りしています。ちぐさ

と評して頂きました。
短歌も俳句も分からずに詩に注力を注ぎ応募した今年5月。
リーウーファンは私も大好きな世界的芸術家(詩人でもあります)。辛口評価ですが、千種創一様からリーウーファンのお言葉に大興奮した記憶となりました。

詩句集作りとして大切に使用させて頂きます ご協力ありがとうございます🌈ᵕ̈*