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運転偏差値3

この土日は何かと運転をする機会が多かった。

土曜は母親を駅まで送ったあと、店の前のスーパーで買い物をすることにした。週末で車も多く、第二駐車場の前向き駐車のみ可能なスペースという、想像する限り最悪の場所しか空いていない。停める時は突っ込む形で難なく済んだが、出る時は困るだろうな、との想像通り、痛い目を見ることになる。

目当ての品を見つけて駐車場に戻ると、さらに車は多くなっていた。停めるところがないので数台の車が車で囲まれた狭いロータリーをぐるぐると回り続けている。僕がキーを持ってやってくると、助手席に娘を乗せた主婦がそれに気づいてすぐに背後をとってきた。バックしてから方向転換し、駐車券を入れるバーに向かうことを余儀なくされているこちらとしては、もう少し空間をあけてほしいところ。

とはいえ弱音を吐いてもいられない。ハザードを焚いてギアをRにし、慣れないバック走を開始すると、今度は進行 (退行?) 方向にある4人ほどの女子大生が乗ったミニバンが駐車に苦戦していた。それを待ってから急いで方向を変えようと試みるが、案の定うまく角度が決まらず、3回ほどバーの目の前で車体を切り返すことになった。

たくさんの買い物客に見られた。
恥ずかしい。擦らなかっただけマシとはいえ、こんな醜態を晒すことになるとは思わなかった。


今日は一日中雨がぱらついていたのでイオンまで車で行った。
雨の日にはお馴染みになっているイオン渋滞に、相変わらず巻き込まれた。4階、5階と立体駐車場に空きスペースはなく、屋上まで出てきてようやく空いているところを見つけた。そこでも2度ほど切り返した。うちの車にはナビがないから、当然アラウンドビューモニターも、バックモニターもないので困る。

買い物を済ませると家に帰らないといけない時間が迫っていた。母親の16時からの予定のために車を使わないといけないから、15時半ごろには帰ってくる約束だったが、すでに20分を回っている。イオンから自宅まで少なくとも20分はかかると踏んでいたから、遅刻確定。無駄に急かされることになった。

そのせいで2度くらい、いつもはしないような運転を無理してやってしまった。動揺しているときに車を運転するのは良くない。こういうのが運転マナーCたる所以なのだろうか。


日頃暮らしていて、車の運転が上手い人が多すぎると切に感じている。その根底には、自分が運転慣れしていないという自覚があるだろうから、この先しばらく運転を続けて場数を踏んでいかないとこの感覚は消えないだろう。少なくとも1発で駐車できるようにならないと、人並みのドライバーにはなれていないといっていい。「運転偏差値」なるものを個々人に与えていくなら、僕は若葉マークを外した今でもなお、3とかそこらなのだろう。今はとりあえず50を目指してひたすら練習し続けていく。

車の運転というのはまるまる社会に置き換えられると思っている。いろんな道を進む人がいる中で、互いに協調し合い、衝突がないように円滑に進んでいく様子は、例えば社内での社員同士の繋がりにも見えてこないだろうか。とすれば自分にできることは、己が偏差値底辺のバカであることを自覚し、過信と傲慢さのない、身の程をわきまえた運転を心がけることだけだ。

同時にトラックの運転手やバスのドライバーのような高偏差値の方々には頭が上がらないと、より強く感じるようになった。大きな車を毎日最低限の休みで運び続けること、人からお金をもらって運転すること。そのどれもが大きな責任を背負うものであって、決して元ヤンだ、元々身分の低い人だと侮ってはならない。

これからも土日に機会があれば運転の機会を設けたい。
怖いと諦めず、成長していける自分であるために。


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