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かつてそこにはチロちゃんが暮らしてた(豆柴ヘルニア生活日記_22)

■20240426

海まで散歩道の途中には この季節になると
こんもりと つつじが咲くおうちがある

その昔 もう20年近く前 
このおうちの玄関先には赤い屋根の犬小屋があって
そこには「チロちゃんの家」って書いてあった

チロちゃんはいつもそこに静かに佇んでいた おだやかな和犬だった
まだ幼かった娘たちは いつも そこを通るたびに チロちゃん、チロちゃーん と声をかけていた

ある日 チロちゃんはいなくなった

なんど通っても 会えない日が続いた
チロちゃんはきっと長い旅に出たのかもしれない と娘と俺は話した

その後 我が家も犬と暮らすようになって
いま 白い犬がそばにいてくれる

こんどいつか 柑太くんと通りすがりに もし チロちゃんちの人とばったり会えたら チロちゃんのこと 覚えてますよ って話をしようと思ってる

通りがかりに見てたチロちゃんが大好きだったうちの娘たちは
いま チロちゃんと同じ色のわんこを 可愛がってるんですよ
って話を 聞いてもらおうと思ってる

海まで散歩道の途中には この季節になると
こんもりと つつじが咲くおうちがあって
そこには かつて クリーム色の和犬が いたんだ。

・・・・・


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