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仙台国際音楽コンクールが始まりました

みなさんこんにちは。いかがお過ごしですか?仙台もようやく上着のいらない日が増えてきて、夏を待ち遠しく感じています。
さて、仙台では3年に1度の大きなイベントである仙台国際音楽コンクールが開幕しました。

前回の開催は2019年の5,6月。そこからの3年で世界がこんなにも大きく変わるなんて、誰が想像できたでしょうか?出場者、審査員、オーケストラ、事務局の方々などすべての人達が困難を乗り越えて、またこうして世界中から集まることが出来たことはとても嬉しいです。この3年で変わったことや無くなってしまったものは数え切れないぐらいあるけれど、その一方で、時を経ても変わらずに残ったものや思いは、更に尊いものに感じます。

このコンクールの特色は他のコンクールに比べて出場者がたくさんのコンチェルトを演奏できること。つまり、オーケストラにとってはとても大変なのです。私が経験した中で1番大変だったのは、シューマンのヴァイオリン協奏曲を12人分伴奏したときです。12人分ということは、リハーサルを含めると6日間で24回やるということ….。あれだけはもう本当にやりたくありません。笑 
でも、コンクール独特の緊張感の中でどんどん成長していく若い演奏家のエネルギーや集中力を肌で感じながら一緒に演奏できるこの機会は、毎回とても楽しみなのです。ヴァイオリン部門のセミファイナルでは、コンサートマスターとしてオーケストラと一緒に演奏するという、面白い審査も加えられています。各ラウンドすべてyoutubeで配信されていますので、ぜひお気に入りの演奏家を見つけてみてくださいね!
今回、私は出番が少なめなので、ヴァイオリン部門のファイナルでショスタコーヴィチのコンチェルトと、ピアノ部門のファイナルは全曲、オーケストラのメンバーとして出演する予定です。

私自身について言えば、ここ最近自分の練習に集中して取り組んでいます。3年間で世界は一変しましたが、同じように私の音楽や生活にも大きな変化がありました。クラリネットを吹く上で相変わらず苦手なこともあるけれど、練習していて自分の進歩を感じたり、練習を工夫してあれこれ試していく過程はとても面白く、やりがいがあります。でもたまにふと、その進歩を怖く感じることがあるのです。今までかけられた色んな言葉が頭をよぎって、頑張る自分を否定しそうになったりします。
葛藤は続くけれど、自分の弱いところを誰かに話せるようになったり、こうして書くことができるようになったこと、それこそがこの3年間で得た一番の成長かもしれないなあ、などと考えた5月なのでした。

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