カヤノヒメとアラハバキ
久葉山と喜如嘉の地名からスタートした今回の考察の第二章は、大山祇命の妻神であるカヤノヒメと、その系譜を探ってみます。
①大山祇命とカヤノヒメの系図
この系図から行くと8柱の神が生まれた事になる。
ここで気になるのが八岐大蛇伝説に出てくる櫛名田比賣の両親であるアシナヅチとテナヅチの名がこちらにはない。
参考までに八岐大蛇伝説の原文と現代文を載せます。
大山祇の子としてアシナヅチとテナヅチという名が八岐大蛇伝説には記されていた。これはどおいう事が考えられるだろうか?
◇考察◇
①大山祇の子だがカヤノヒメとの子でない。
②単純に系図の8人の誰かで名が違う
③神名に着目すると
古語で蛇を「ミヅチ(御づち)」とするよう に「ヅチ」は蛇を指すことから、「脚無し蛇」「手無し蛇」という手足を持たない蛇の造形を示した蛇神を示しているとする説
④祀られている神社
氷川神社(埼玉県旧大宮市)
門客人神社は元々荒脛巾(あらはばき)神社と呼ばれ、謎の神アラハバキを祭る神社にアシナヅチ、テナヅチの2神が共に奉られている。
⑤アラハバキは物部の本来の祭神とも言われ、祟り神として神話に現れる三輪山のオオモノヌシが蛇神とされ、また物部の聖地であった大阪四天王寺の地にアラハバキ信仰の痕跡が残ることから、オオモノヌシ=アラハバキ説があるが、この氷川神社の謎からヤマタノオロチとアラハバキ、そして物部の関連が指摘されることがある。
アシナ、テナ=足無、手無とも読める。
それは、まさに蛇を示していた。
蛇神、アラハバキ、カヤノヒメの別名はノヅチ
ヅチとは蛇である。
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