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2002年 カナダヒッチハイクの旅~VIA鉄道でモンクトンへ

 トロント空港からバスで移動し市内のユースホステルに宿泊しました。レインボーの旗が掲げられた、その当時からLGBTを訴えていたユースホステルでした。
 長方形の1室に8台ほどの2段ベッドが置いてあり、窓側にある1台がわたしと姉の寝床。姉は「噛む蜘蛛がいるから必ず自分のシーツに包まって寝るように。絶対に直にベッドでは寝ないように」と言い、バックパックから2人分のシーツを取り出しひとつをわたしにくれました。
「現金とパスポートは寝る時もシャワーのときも必ず身につけておくこと。公共交通機関では絶対に居眠りしないこと」
 初めて日本を離れるわたしに、姉は上記のことも注意するよう教えてくれました。
 安全で人も優しいと言われていたカナダでも、気を付けなくてはならないことがあるのね、と異国に来たという実感がようやく出てきたのでした。

 翌日朝7時起床、PEIに向けてトロントを出発しました。
 飛行機に乗ればその日のうちに着けるのですがなんといってもお金がないので鉄道とバスのゆっくりルートで向かいます。

VIA鉄道
トロント⇒モントリオール 乗り換え モントリオール(一泊)⇒モンクトン 
バスに乗り換え
モンクトン⇒シャーロットタウン(PEI)

 VIA鉄道はすごく大きく、普通席だったけども座席も広くかなり快適でした。最初に車内で切符を確認された後はとくに確認されることもなく、ボックス席のようなところをふたりで貸し切って自由に使っていました。わたしは文庫本を持ってきていたのでそれを読み、姉はずっと寝ていたような記憶があります。(公共交通機関では寝るなと言っていたあれは一体・・・)

 モントリオールで列車を乗り換えてからは外の風景もさして変わらずずっと草原のようなところを走っていたので余計に退屈して、わたしもバックパックを枕にして寝たり本を読んだりを繰り返していました。夜になると映画の上映が始まったのですが、飛行機の中で観たディカプリオが詐欺師になる内容の映画だったためわたしは観ませんでした。
 乗り換えのときに買っていた白パンとキャンベルのオニオンスープを夕食にして、20時には就寝。確か指定席が空いているとかで席の移動をさせてくれて、普通席よりもふかふかで広々とした豪華な座席で眠ったような気がします。

 翌朝は早くに目が覚めました。
 鉄道内のラウンジでコーヒーを買い、座席に戻って白パンとぶどうとクッキーで朝食にしました。
 時差+1時間の案内があり、現地時刻11:30にモンクトン到着。
 風が強く少し寒い。日中は暑いくらいに暖かいけど朝晩が冬並みに冷えるので着るものの調節が難しいところ。
 乗り換えのバス停はすぐ近く。シャーロットタウンまで4時間かかるらしいのでショッピングモールの食料品売り場で昼食を購入することにしました。
 初!現地のスーパーです!
 映画やドラマで見たことのあるどでかいカートは本当に存在するんだ!と驚いたし、カートに入った物の量にも驚きました。
 お惣菜コーナーらしきコーナーを覗くと、そこは巨大なサラダバーになっていてひとりひとりが容器に好きなだけ野菜や豆を入れることができるようでした。ハムやソーセージやチキンも少しだけ並んでいました。ちょうどお昼時だったので現地の人たちが次々にサラダを購入していました。わたしたちもそこに並んで見よう見まねでサラダを詰め、パンと水もあわせて購入。
 バス停のベンチでそれらを食べているときに、今までPEIにいたよ、という日本人の女の子ふたりと出会いました。彼女たちのいる間はずっと雨だったそうで残念だったと言って去っていきました。
 さて、わたしたちの場合はどうだろうね、晴れてほしいねと言い合って定刻通り到着したバスに乗ってモンクトンを出発したのでした。


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