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『kaleido proud fiesta』は「再びユニゾンがJ-POPに喧嘩を売りにきた曲」である。

どうも、僕です。

今回は自分がこよなく愛するバンドである
UNISON SQUARE GARDENが2年半ぶりにNEWシングルを発売したので、こちらについての感想記事を書きたいと思います。ユニゾン記事は久々の投稿ですね。

さて、去る4月13日に彼らの新曲「kaleido proud fiesta」がめでたく発売と相成りました。

・楽曲について<①TIGER & BUNNYの文脈>

まず結論から。個人的にユニゾンの表題でも屈指の名曲が産まれたと思います。何なら近々の表題曲を比べてもトップクラスに好きです。「こういうの待ってたんだよ!」感というか。この感想については下記で詳しく触れていきます。そしてこの壮大な楽曲かつサウンドの情報量にもかかわらず3分40秒の短さでサッと終わるのが素晴らしい。

上のMVリンクの通り、この楽曲はアニメ「TIGER & BUNNY 2」の主題歌となっています。劇場版除けば前作から11年前らしい。
ユニゾンはこのタイバニ一期OPに使われた「オリオンをなぞる」という楽曲で一気に知名度が上がりました。この曲でユニゾンを知ったという方も多いのでは。

以降も同タイアップの映画主題歌「リニアブルーを聴きながら」「harmonized finale」、タイアップこそ付いてはいないもののタイバニやタイアップ上記3曲を想起させる「I wanna believe、夜を行く」を経てユニゾンとタイバニの関係は大団円を迎えました。それが2014年ですね。

それから8年、「TIGER & BUNNY2」で再びこのコラボが実現します。
本曲の冒頭、「かくしてまたストーリーは始まる」のフレーズとともに。

「kaleido proud fiesta」、直訳して「美しく誇らしき祝祭」という感じでしょうか。まさにユニゾンとタイバニの再度の邂逅を祝うような詞と、一期OP「オリオンをなぞる」系譜にあたるユニゾンの王道アップテンポ楽曲となっています。煌びやかなストリングスがこれでもかという位印象に残りますね。

Aメロの「これが運命だったんだ、期待してたかい?」のちょっとキザな感じの詞もこれまでの文脈があるからこそ鼻につかない感じになってますよね。まさにタイバニとユニゾンの再出発点的な想いが込められているように感じます。

また、過去のタイバニ関連の4曲のオマージュかつアンサーにも取れる詞が散りばめられていて。まさに祝祭感ですね。以下、それをピックアップしていきます。

・オリオンをなぞる→『見逃さずになぞっていこう』

・リニアブルーを聴きながら「至上最重要な明日がきっとあるから」
→『至上最重要なドラマが控えてる』

・harmonized finale「I miss youを通過してどれくらいだろう」
→『つまりI miss youはもう要らない』

・I wanna believe,夜を行く「快進撃ならちょっと待っててよ」
→『かくして快進撃は始まる』

過去曲知ってる人にとってはユニゾンファンもタイバニファンも歓喜案件ですよね。
もっと言うと、楽曲面では本曲の2番Aメロ「見逃さずになぞっていこう」の部分ではピチカート気味に『オリオンをなぞる』のイントロ終わりのフレーズの一部が使われていたり、
「至上最重要なドラマが控えてる」の部分では『リニアブルーを聴きながら』のサビ終盤「至上最重要な明日がきっとあるから」と同じハーフテンポのリズムになってたりと気付く人にはニヤリの細かい遊び所があったりします。本人達が公言してるのはこれくらいですが、掘り下げればもっと過去曲オマージュが実はあった、なんてこともありそうですよね。

ギター弾きには通じるかもですが、『リニアブルーを聴きながら』の時も落ちサビで『オリオンをなぞる』のAメロに使われてるオクターブ奏法がここだ!とピンポイントに顔を出してきてニヤニヤ案件でしたよね。

あとBメロの詞で唐突にカモンプリーズでDJ呼び始めるとこ個人的に好きです。タイバニにDJ出てくるのかな。知らんけど。

また、タイトルにはproudとあるけどあえてそれを使わないのは良いなぁと。「問いただしてくれ この街を誇る権利」「今を誇れるか」という自問自答する形でのフレーズはBメロとラスサビ前には出てくるけど。
ただサビでproudが出てこないのは「その誇りは語るまでもない」的な超絶エモエモの意味合いかと思いきや、
詞曲を作ったBassの田淵智也曰く詞先でサビの「kaleido fiesta」というフレーズがあり、二語だと語呂が悪いから後付けでproudを付けた、と言っててちょいとズッコケはしました。
ただ田淵智也は楽曲に込めた本音を言いすぎないアーティストなので実の所は本人にしか分かりませんが。ネットで出てくるインタビューは何サイトか一通り読んだけどフィジカルでの雑誌は読んでないからそっち見たら色々書いてるのかな。

ちなみにここまで書いといてなんですが、自分タイバニは全く観たことありません。すみません。おそらく今後も観る可能性は非常に低いです。


・楽曲について<②バンドの現在地を踏まえて>

以下ではこの楽曲そのものやユニゾンというバンドに対する自身の考察を連ねて行こうと思います。

今回の楽曲「kaleido proud fiesta」、誤解を恐れずに言うと「久々に余計な事をしてない表題曲」だと感じました。勿論良い意味です。

タイアップ先のタイバニ向けということもあり、編曲や音数はいつにも増して盛り盛りだけれども楽曲自体は「過剰に」力が入ってないなと感じました。表題ではここ最近無かったストレートに聴ける歌謡曲と言うか。
近々のアルバムのリード曲では「君の瞳に恋してない」「夏影テールライト」等、王道に聴きやすいポップな楽曲も有りますが。

タイバニを経て、彼らが更にブレイクしたとも言える「シュガーソングとビターステップ」以降のシングル表題は「簡単に消費されたくない」「これこそがロックバンドの矜持」と言わんばかりに、アニメタイアップこそ付いているものの、OPサイズで聴くとストレートに聴こえる楽曲がいざフルサイズで聴くと怒涛のキメや転調、凝りまくった間奏パートや曲展開という構成をある種意地になってやっていたような印象が受けます。バンドとしてのある種のエゴイズムと言えるかもしれません。

勿論自分のようなユニゾンファンとしてはそれも大いに楽しめるのですが、アニメファンからすると「フルで聴いたらちょっとガッカリ」的な要素もあったのかと。ただ本人達もそれを承知の上で、ロックバンドの役割を果たすため、ないしは「シュガーソング」ではなく「ユニゾン」を好きになる人を残す意図で客の振り落としの為にあえてそれをしていたのかと。
(近々の表題では「Catch up, latency」は比較的ユニゾンの王道に近いと思いましたが)

というか、シュガーソングがユニゾン史上トップクラス難度の間奏ですよね。詞も結構譜割詰め詰めで若干当時のシーンに喧嘩売ってるような内容なので、アニメのダンス効果があったと言えファンとしてはこの楽曲が世間に受け入れられたのが意外でした。シュガー自体ユニゾンの王道というより、手札の一つという感じの楽曲だし(ex.「等身大の地球」「instant EGOIST」)。桜のあとがそこまででシュガーソングがここまで跳ねたのは何故なんだろう。未だ謎。


話を「kaleido proud fiesta」に戻し、フルサイズで聴いた時にここまでストレートにリスナー(ユニゾンファン・タイバニファン以外の一般層へも)へ「届ける」気概が強い楽曲は図らずも以前のタイバニタイアップ「harmonized finale(2014年)」以来なのではないかと思っています。(とは言えサビ最後の「祝祭の鐘よ鳴れ」の譜割は詰め込みすぎだろ、とは思いましたが 笑)
「オリオンをなぞる」もそうですが、ポップに振り切った4thアルバム『CIDER ROAD』時期の楽曲に近い印象も受けました。当時、田淵智也は「ロックバンドがJ-POPに殴り込みを掛けた」と言っていましたが、そのマインドにも近い楽曲なのかと。

じゃあ何故この新曲がそうなったかと言うと、「ユニゾンというバンドが成熟した」ことに尽きるのかと。
それはオリオン前の尖っていた時期、あえてポップな曲をシングルとして切っていた時期、シュガーソングを経て売れすぎることへの拒みを持った時期など様々なタームを乗り越えた今、「バンドが楽しければそれで良いや」のマインド(投げやりという意ではない)になっているのではないかと。2020年に発売した現時点での最新アルバム「Patrick Vegee」でもそのような自由さを感じました。

だからこそ、ロックバンドとしての熱は込めつつも力は入れすぎず、かつタイアップ先にも寄り添った上質な楽曲が完成したのかと。
そういった楽曲を無理なく作れるフェーズにユニゾン自身が居るからこそ、一度スマッシュヒットを巻き起こした実績がある「タイバニOP」という生半可な気持ちでは携わり辛いであろうオファーを再度ユニゾンが受けたのだとも思います。

ただ客観的な目線から見ると、この楽曲は「オリオンをなぞる」程のインパクトは無いと思います。同曲は当時、タイバニという新規のオリジナルアニメと新進気鋭のバンドコラボという座組。詞においても「千里眼千里眼」「ヴィーナスサステイン」「つまり半信半疑あっちこっち」等ちょっとしたインターネットミームとなったいわゆる語感優先で一聴して咀嚼が難しい"田淵語"と斎藤宏介の高音ボーカルの組み合わせ、その新鮮さが強かった。

ただこの「kaleido proud fiesta」はその11年前のヒット曲の呪縛に真っ向から立ち向かっている楽曲でもあり。
彼らのその後の10年弱のキャリアで進化した演奏技術、作曲面では細かいコードワークの作り込み等、バンドが培った確かなキャリアを活かした「オリオンをなぞる」以降のユニゾンのポップ・ロックの総決算のような楽曲になっていると感じます。
言い換えれば、あえて「『オリオンをなぞる』をなぞりアップデートする」ことに力を注いだ楽曲でもあると思います。

また、実際に田淵智也は「kaleido proud fiesta」を<オリオンをなぞる2>でもあると、とあるインタビューで評していたりもしています。

上記で自分はこの曲を「ストレートに聴ける歌謡曲」と評しましたが決して「シンプルな楽曲」ではないと思っています。あくまでユニゾン比で言うと捻りすぎてはないなという意味合いです。何気にAメロ後半で転調してまた元に戻るという荒業もやってるし、コードワークもとんでもないことになってるし。竿楽器以外自分は明るくないのだけど音楽番組とか観る限りドラムの手数もやばいだろこれ。

仮に学生時代もしこの曲をコピーバンドでやろう!って言われたらギター担当の自分は多分全力で逃げます(この曲、キーがE♭なのでCapo1は確定としてもリードギター難しそう、あとBメロのコーラスがその裏で来る?っていう)

ただ、その作り込みを過去の表題のようにバンドのテクニックとして露骨に見せつけるというよりかはあくまで「楽曲が自然と呼ぶ方へ」作られたものに感じるので、唐突感が無いんですよね。
細かい所を観ればいくらでも作り込みが見つかるのだけど、OPサイズだけでなくフルサイズで一聴した際にそれを感じさせすぎない塩梅で構成されているなと。その「聴きやすい」作りがリスナーにとって間口の広い楽曲になっているなと思いました。誤解の無いよう念押しで言っとくと凝った事めちゃくちゃしてるんですけどね、この曲。

そういった意味で、改めて言いますがこの楽曲はこれまでのユニゾンの歴史を踏まえたポップ・ロックの総決算だと感じた次第です。勿論タイアップ先との関連も有りますが。
それを楽しんでやれるフェーズへ辿り着いたバンドがシーンに向けてこのカードを切る事が、結果的に「ロックバンドがJ-POPに喧嘩を売りにきた」姿になっているなと。そしてそれを心から本人達も楽しんでいるなと。

逆に言うと、次のシングルではまたとんでもない変拍子楽曲的な手札を切ってくる可能性も大いにあると思います。
自分の言葉で表すと、今回の楽曲は喧嘩を売りにきたと言えど「合気道ポップ・ロック」だなと。バンド自体が『CIDER ROAD』のようにギラついた臨戦態勢ではないので、次回も今作のような路線を期待すると綺麗に受け流され倒れ込むかも知れません。
そういった意味で、「次に何をやって来るか分からない」のが今のUNISON SQUARE GARDENというバンドの一つの魅力だとも思います。


ちなみに「シュガーソングとビターステップ」以降のユニゾンについて過去にこんな記事を書いてます。宜しければ。


また、これは楽曲の評価や感想とは違う文脈になるんですが、今回タイバニタイアップということでシュガーソング以来MステやCDTVなど大衆的なメディア露出も積極的に解禁している印象で。

そういったいわゆる「お茶の間が観るメガメディア」のパフォーマンスにおいて、楽曲の最後でメンバーが向かい合わせで演奏する姿を見せてくれたのは本当に良かったと思います。
単なるポップソングとしての消費じゃなく、バンドの原点・初期衝動の極みみたいなあの姿を格好良いと思って、時代遅れとされるロックという音楽に興味を持ってくれるキッズが増えたら嬉しいですね。

今は髭男だったりKing Gnuだったりいわゆる「バンド憧れ」を世の学生に産み付ける素晴らしいバンドが居るからちょっと前に比べたらそういった土壌が出来つつあると思うけど。

まぁバンド初心者がユニゾンだったり髭男だったりヌーだったりをいきなり始めるのは無謀にも程があるので最初はDOESとかお勧めです。歌いやすい、弾きやすい、カッコいいの欲張りセットですよ。


・MVについて

今回のシングル初回限定盤ですが、冒頭リンクのアニメ版と上記のバンド版MVに加えなんと後者のメイキング映像が特典で入ってます。まさかユニゾンがこんなファンサの極みを観せてくれる時代になるとは。
古参という程じゃないですが10年以上彼らを追っかけてる身としてはびっくりです。ユニゾンも歳とって丸くなったなぁ。

制作は毎度おなじみの深津昌和監督。
今回はスマホ撮影にその筋の若手クリエイターを起用していてかなり煌びやかな映像になってますね。2サビのメンバー三分割からの斎藤さん枠移動はこの手法ならではの演出で多幸感の演出を増幅させてる感。
また過去に同監督が関わった楽曲や、それ以外の過去MVに対してのリスペクトがカット割りなどで随所に見られている印象です。MVについても総決算的な意味合いがあるのかなぁと。

ちなみに撮影場所がこれめっちゃ横浜のみなとみらいですよね。赤レンガバックだし。同区には住んでないですが自分、神奈川県民なので徒歩40分とか歩けば着く距離に住んでます。電車ならもっと早い。近くに来てたんだユニゾン。なんか嬉しい。

あとはTKOさん、なんかいつにも増して顔つやつやになってません?もともとスキンケアや美容に博識だったり美意識が高い方ではありますが、歳を重ねてむしろ若く見えてる感が。あのロングコート衣装オシャレよね、自分も着たいです。


さて、ここまでは主に褒めコメントを書いてきましたが正直に言うと、楽曲が良いだけに「もっと『UNISON SQUARE GARDEN』が観たかったなぁ…」とは。
今回は「バンド演奏シーンを控えめにする」方向性だったらしいけど、斎藤さん以外のメンバーにもうちょいフォーカスして欲しかったし、演技要素がちょっと多すぎるなぁと。

1サビで陽気なダンサー集団が踊り出すところはちょっとnot for meだったなぁ…桜のあとみたいに彼らの楽曲を楽しんでる観客が登場するなら分かるけど。

やっぱりバンドのMVは3人でひたすら格好いい演奏してる姿を格好良く撮って欲しいなぁ、というのが自分の理想。それはライブ行って観ろって言われたらお終いなんだけど、もうちょいちゃんとロックバンドしてる映像が観たかったのよ。

「天国と地獄」以降のユニゾンの作品は一部除いてほぼ深津監督が専属で付いてるような感じなのだけど、失礼ながら根本的に自分の嗜好と全く合わんのよな…
ワンカット風の「君の瞳に恋してない」MVは底抜けに明るい曲調と監督のユーモアセンスが相乗効果でプラスに働いてる印象で素晴らしかったけど。ただそうじゃないロックな楽曲にもどこかでおふざけ要素入れてくるからなぁ…

あまりそういった要素がない楽曲に寄り添ってストイックに撮られた「夏影テールライト」「fake town baby」「Phantom Joke」のMVはそれなりに好きだったりするんですが。
ただ今までの積み重ね、メンバーやチームとの良好な信頼関係が築けてるからこその起用的な意味合いもあるんでしょう。まぁユニゾンが気持ちよく活動してくれるなら何よりでは有るんですが。

ちなみに深津監督の他作品では凛として時雨の「abnormalize」、ワンオクの「Clock Strikes」とかは好きです。最近で言うとLiSAの「明け星」も良いMVだと思います。


ちなみに自分はユニゾンのMVで一番これが好みです。
メンバーがストイックに演奏してる姿をどこか乾いた空気感の中で撮ってる美しい映像と素晴らしい楽曲で完全にこの曲きっかけでユニゾン沼に落ちました。勿論名は以前から知ってはいたのだけど。

監督の大喜多正毅さんはユニゾンだとこれ以外にも「流星のスコール」「桜のあと」「harmonized finale」を手掛けていて好きな作風です。今回の楽曲の文脈的にこの人に本作のMV作ってほしかったなぁ。

ちなみに他グループの最近の楽曲では日向坂46の「世界にはThank you!が溢れている」も手掛けています。これもビビッドな空気感が良いんだよなぁ。他の有名所だとBiSHの「オーケストラ」、ミスチルの「HANABI」もこの方。


大喜多作品以外ではこのMVが好き。お洒落の極みだけどユニゾンという素材を最高に活かしてる作品だと思います。一作しか関わってないのが勿体ない。

監督は田辺秀伸さんで、有名所だとShiggy Jr.の「サマータイムラブ」、髭男の「イエスタデイ」のMVもこの方。
個人的には秋山黄色の「Caffeine」やPEDROの「NIGHT NIGHT」が被写体を非常に魅力的に撮ってると思います。


あと、このタイミングでユニゾン全MVのフルが解禁されました。
新曲との相乗効果狙いや、時代の流れ的なサブスクの広まりもあるだろうけど、バンドとしての「売れるターム」のピークは一通り終わったと思うので(本人達もインタビューで言ってて、自分も同意です)、このタイミングで分かりやすい入口を作ることに対してバンドと事務所のコンセンサスが取れたのかな。ある種これも歳取って丸くなった的なあれなのかも。


・カップリング「ナノサイズスカイウォーク」について

今回のカップリング曲「ナノサイズスカイウォーク」はシングルを購入した人限定で聴ける楽曲です(レンタルとかでもまぁ可能だけど)。
どうやら今後のユニゾンのカップリングは田淵智也曰くサブスク配信はせず、フィジカルCD限定で一曲のみにするという方針らしいです。「いたずらに新曲増やしてもメリット無いじゃん」とのことで。

こちらも表題とは違うベクトルで今のユニゾンを表してる曲だと思います。肩肘張らず自分達が演奏してて楽しい曲作りましたよ感というか。
過去曲で言うと「デイライ協奏楽団」「メカトル時空探検隊」の系譜に近い脱力系ロック。"俺らは俺らで楽しい事してまっせ"感では前作の配信楽曲「Nihii Pip Viper」にも非常に近いマインドがありますね。

ただのっけからのベースリフ筆頭に骨太なバンドサウンドは担保しつつでまさに「B面」というジャンルの枠をあえて抜け出さない範囲で作られてるロックサウンドだと思います。
5年後、10年後も飽きずに聴き続けてるのは実はこっちかも知れない。決して一般受けはしないタイプの曲かもですが、良い意味でユニゾン大好き民に送る「究極の内輪受けソングの一つ」と言っていいのでは。

全体的に構成やメロ運びだったりがthe pillowsみもありますよね。この楽曲。詞については語感重視というか。深い事を言ってそうで言ってないような、でもやっぱ言ってるような。これについての解釈は他の方にお任せします。自分的にはユニゾンの詞でたまに出てくるSF感というか、ちょっと映画の「インターステラー」みたいだなと思ったり。


・最後に

全国ツアー、TOUR 2022「kaleido proud fiesta」の開催が決まりましたね。今回はシングルツアーという事で色んな曲が聴けそうで今からワクワクです。自分も無事に東京公演当たったので参戦予定です。
(いい加減生で「夢が覚めたら」を聴きたい)
ユニゾンはFC入れば(基本的に)一公演観れるようなシステムを作ってくれてるので有難い。シングル特典の応募の方は外れましたが。

個人的に彼らのライブは、
「エンターテイメント・ライブショー」としてはMMMツアー、
「UNISON SQUARE GARDENのライブ」としてはパトペジツアーである種の完成形を迎えた感があると思っているので
今回のライブはそれこそ程よく力が抜けた、でも最高のロックを魅せてくれると思っています。アルバムツアーとはまた違い色んな曲聴けそうで楽しみ。

さて、ここまで色々書きましたが、
今回も自分の大好きなロックバンドが大好きなままで良かったです。
読んで頂きありがとうございました。


それでは、また次の記事で。


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