【詩】君に届かない

すぐそばで
見つめあえる距離にいて

そっと手を伸ばせば
触れ合える距離にいて

おはようと言ったら
聞こえる距離にいたのに

君には
私の話が
退屈な教訓話か
もしかしたら、
くだらない自慢話に
聞こえていたようだ

えらいね

すごいね

さすがだね

くりかえし
くりかえし
くりかえし

君はそう言った

そんな返事聞きたくないよ
って
言えばよかったのかな

いつしか目も合わせなくなって

あなたには、私のことなんて分からない
と言われた

先に分かり合おうとしなかったのは
私と君、どちらなんだろう

私は自分の話にきっと夢中で
君は自分の世界を守ることにきっと必死で

届いてほしかった言葉が
今更になって
溢れ出てくる

こんなの誤解で行き違いだ
と思う私と

こんなのは
自業自得だよ
おしまいなんだよ
と言う君

話を聞かなかったのは
お互い様じゃないかと
私は言えない

私は君の言葉を
ちゃんと聞いていたのか
もう分からない
覚えていない

君が
遠くなってしまう前に
気づかなかったから

もう届かないって
もう遅いって
知る前に
君に話せばよかったかな
できたらよかったのかな

くだらなくて
つまらなくて
特別おもしろくもなかった
かもしれないけど
大事だった

いつまでも
くりかえせる日々だと思っていたから

いつかは消えてしまう日々

うたかたの夢のような日々

届かない言葉たち

君にいま

私は

心の底から

届かない夢を叫び
届かない喜びを語り
届かない希望を持とう

君が幸せであるように

ーーー

山根あきらさんの企画 # 君に届かないに参加しました。


【今日の英作文】
何かを察して、何も言わないことが優しさでは無いときもある。
There are time when it isn't thoughtful and kind that you don't say anything by simpathizing with the other people.

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