二葉亭四迷の小説『浮雲』

あらすじ

浮雲（うきぐも）は、明治時代初期の日本の作家、二葉亭四迷によって書かれた小説です。主人公の田畑頼母（たばたよりちか）は、28歳の若者で文学に憧れており、自分が無名であることを悩んでいます。彼は文学者を志し、故郷を離れて東京に出てきました。

東京で頼母は、文学の世界で成功を収めたいという思いから、様々な苦難に立ち向かいます。彼は、同じく文学を志す友人の萩村との出会いを通じて、文学の芽生えや成長、苦悩を経験します。

頼母は自分の才能や存在意義について考え込む一方で、恋愛にも悩みます。彼は美しい女性・千枝子に一目惚れし、彼女にアプローチしていきますが、なかなか進展しません。

友人たちからの励ましや助言を受けながら、頼母は自分自身を見つけるために奮闘し、短編小説の執筆を試みます。しかし、彼の才能や努力はなかなか実を結ばず、途方に暮れてしまいます。

心が動いた箇所

本作『浮雲』で心が動いた箇所は、主人公の頼母が才能や存在意義について悩み苦しみながらも、逃げずに向き合い続ける姿勢です。彼は難しい道を選びながらも、自分の夢や情熱を追い求める姿勢に共感を覚えました。

彼の苦悩や挫折を通じて、読者は自身の状況や人生に対して考えさせられるでしょう。自分の夢や目標に向かって進むことの難しさや孤独さを感じながらも、諦めずに努力し続けることの大切さを改めて実感させられました。

また、頼母の友人たちが彼を励まし支える姿勢も印象的でした。彼らの存在が、頼母の逆境に立ち向かう力を与えている様子が描かれています。

結び

『浮雲』は、苦悩や挫折、友情など人間の心情や葛藤を描いた作品です。頼母の物語を通じて、読者は自身の夢や苦難に向き合う勇気や希望を見つけることができるでしょう。また、四迷の独特な文体や描写は、読み手を引き込み物語性を高めています。

『浮雲』は、一度読んだだけでは十分に理解できない部分もありますが、その分じっくりと読み込む価値のある作品だと言えるでしょう。

#ブログ #文学 #小説