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ボリビアニータ

 地球に歩き方に記述がないからといって知られていないと断定はできないですが、それでも「ボリビアのお土産」の欄でまるで触れられていなかったので、まだあまり知名度は高くないのかもしれません。
 アメトリンという石があります。
 アメジストとシトリンが混じった石ということで、日本で天然石のお店に頻繫に通っていた私は、行く前から「ボリビアといえばアメトリンだよなあ」と思っていたので、お土産屋さんで売られていたのを見て、やったあ! と思いました。
 知人にアメトリンのことを伝えると、偽物(天然ものではなく、人工的に加熱するなどして作られたもの)も多いようだが、見分けるのはかなり困難らしいので、深く考えずに好きだったら買ってしまうのがよいだろう、とのことでした。

 誕生日の日にラパスの街にいたので、記念にピアスを買おうと思ったときのことでした。
 その日は日曜日で、旅行から帰って、ほっと息をついた頃には、もうほとんどのお店が閉まっていました。
 やっとの思いで見つけた小さなお店に入ると、
「あなた、ボリビアニータを探しているの?」
 と言われ、なぜわかったのだろうと、会計のときに聞いてみると、
「だって、ボリビアニータを買っていくのはほとんど東洋人だもの。東洋人は、こういう繊細なものが好きなのよね? ボリビアニータを身に着けると、幸せが訪れるって思われているんでしょう?」
 とのこと。
 確かに、どこの店でも並べてあるアクセサリーのほとんどは、ボリュームのあるものや、もっと色が華やかなもの。
 よく見ると、けっこう地味なボリビアニータ。新たな視点でした。
 日本人だからなのか、私の性質なのか。一個一個、色味やデザインが違うと、これもいい、あれもいいと際限なく目移りしてしまうのです。
 そうして、様々な形状のボリビアニータがともに帰国することになったのでした…。

 話は変わって、以前、マザーハウスのサンクスイベントで、アメトリンを使用したペンダントトップが限定品として販売されていました。
 バングラディッシュから来た職人さんが「あのグラデーションの石はどうやってつくるんですか」と質問していたのが印象的でした(自然の力だよ、との答えでした)。
 確かに、不思議な石です。
 ボリビアへ行かれる際には、ぜひご覧いただければと思います。
 イヤリングとペンダントとであまり値段が変わらなかった気もするので、イヤリングを買って、あとで日本でバチカンを付け直せば、ペンダント二つに…なんてせこいこともできるかもしれません…!!

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