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音楽の指揮者になる道:学生指揮者の体験談

音楽の世界は、その美しさと複雑さで知られています。
その中でも、オーケストラの指揮者という役割は、独特の魅力を持っています。

私は学生の頃、ギターアンサンブルで1年間学生指揮者としての道を歩み、数々の挑戦や喜びに出会いました。
今回は、その体験を振り返りながら、音楽の指揮者になる道について深く探っていきたいと思います。


音楽への情熱の芽生え

音楽は私の生活において常に特別な存在でした。
幼少期から音楽に親しむことで、感情や表現の豊かさを学びました。

学生時代には、楽器を演奏することだけでなく、音楽を指揮することにも興味を持ちました。
小学校の音楽会や、中高の合唱コンクールでは指揮者に立候補することも考えましたが、引っ込み思案な私にはどうしてもできませんでした。

それでも指揮者の夢を捨てきれませんでした。
とある夏、人生最後のチャンスと覚悟を決め学生指揮者としての道を歩むことを決意しました。

挑戦と変革:学生指揮者としての一歩

私が所属していたギターアンサンブルは、音楽が初めての人も多く、指揮者が務まる人は限られていました。
そのため音楽歴の長い私は周りのメンバーからの推薦を受けていたが、それでも学生指揮者になる決断は、自信と不安が入り混じったものでした。

音楽を愛し、リーダーシップの役割に興味を持っていた私にとって、オーケストラの指揮者は理想的な役割でした。
しかし、その役割には多くの挑戦が伴います。
最初のうちは、自信に欠け、合奏練習での指示もうまく伝えることができませんでした。

代々指揮者の先輩方は、メトロノームを真ん中に置いて合奏のアドバイスを出していました。指揮棒を振るのは本番近くなってからで、どう見ても練習が間に合っていません。
それが私にはどうしても理解できませんでした。

挑戦と人間関係:メンバーとのコミュニケーション

指揮者としての最初の一歩は、コミュニケーションでした。
音楽的なビジョンを伝えるだけでなく、メンバーとの信頼関係を築くことが求められます。

メトロノームの音を耳で聴いて合わせるのではなく、ほかのパートの音で合わせてほしい。
そのためには、メトロノームなしで導こうとしている私の感性が信じられるものであることを示し続けなければいけません。

人間関係の構築に不得手だった私は、バランスを取るのが難しかったです。
私が厳しくて情がないからか、何人もの退部者を出してしまいました。

挑戦と成長:人間関係と音楽の結びつき

このような困難な状況に直面したとき、私は自己反省を重ね、改善に努めました。

メンバーとのコミュニケーションにおいて、温かさと理解を示すことを心がけました。良いところはたくさん褒めました。
そして音楽は心の鏡であることを何度も伝え、失敗を恐れず音を楽しむ気持ちを忘れないように意識させるようにしました。

時間と経験を積む中で、私は徐々に人間関係の構築において成長していきました。
メンバーとの信頼関係が築けるようになると、オーケストラ全体の演奏もより一層良くなりました。

この経験から、指揮者としての役割は単なる音楽の指揮だけでなく、メンバーとのコミュニケーションや人間関係の構築も含まれることを理解しました。

旅立ちの鼓動

学生指揮者としての1年間は、私にとって貴重な経験でした。
失敗から学び、成功を喜び、音楽の奥深さをさらに理解する機会を与えてくれました。
最後の演奏会でいただいた花束を忘れられません。

また、指揮者としての自己成長も感じることができ、自信になりました。
就職活動の際は、指揮者のリーダーシップ経験が売りのひとつになりました。

音楽の指揮者になる道は、たとえ小学生でも中高生でも大人でも、決して容易ではありません。
しかし、その道は美しく、充実しています。挑戦と喜び、失敗と成長を通じて、私は自分自身と音楽と向き合い、より深く理解することができました。

この経験を通じて、私は常に新しい挑戦を楽しみ、音楽と向き合っています。
これからも音楽の魅力に満ちた旅を続け、自分の音楽の夢を追い求めていきたいです。

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