ジンジャーティー
2024/4/29〜2024/4/30
「さっきは何を飲んでたの?」
「えっ?あぁ、あれはお湯に生姜を入れただけだよ。健康に良いし、好きなんだ」
「へぇ、わかったよ」
しかしまぁ、全然外出する気にならない。
気分が落ちているわけではなく、街に魅力を感じないだけだ。
いや、歩き回れば何処かに面白い場所があるはず。そう思う。
そう思うのだが、何とも腰が上がらない。
『そろそろ先の予定を考えないと』
夏に見据える西欧に対しては、早めにチケットを確保しなければならない。
ハイシーズンに入ると値段が暴騰するのだ。むしろ既に上がり始めている。
その前に隣国アルメニアも行っておきたい。
となると、首都トビリシに戻らなければ…。
ぬぉぉ、めんどくせぇ…。
この日は考えが堂々巡りするばかりだった。
翌日。
宿の庭で昼食を取っていると
背後から視線を感じた
あのウクライナ人男性だ
彼は初日の瞑想、昨日の生姜といい、何故か私の事が気になっているようだ。
年の頃なら恐らく20代前半、口髭を蓄え、ストリート系の服装に端正な顔立ち。
しかし彼はコミュニケーションがあまり得意ではないのだろう。
ただ真顔で、じっと私を見つめている。
なんというか…私はそういう不器用な様に同情してしまう質なのだ。
彼に悪意が無いとわかるだけに…。
しかし
しかしだ…!
私は彼の視線に「Hi」と返したが、リアクションは無かった。
…何はともあれ
そろそろバトゥミも離れようか
ほぼ何もしていないが…
2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。