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詩ことばの森(156)(木々のあいだに)

(木々のあいだに)

木々のあいだに
箱庭のような町はあった
古い神社の鳥居が
森の中で朱色に輝いて
古の時代の館跡が
地名となって残っている


無口な石仏の面影は
木もれ日に白く霞んでしまう
森の奥の湖水は
真実を映し出す
風に揺れて光が反射し
無言の波が浮かび上がる

(森雪拾)




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