安眠計画

大阪の浄家。アナキスト。

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    みんなで作るニートなマガジン。ニートの日記、エッセイ、活動記録、ノウハウ、メンタル問題、低コストな娯楽、節約方法、貧乏旅、思想や哲学、作品評など。

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猿でも成れる社内ニートのつくりかた

やあやあ初めましての方は初めまして、俺は安眠計画(@unmi_n)。 高校生くらいまではまったく勉強せずともそこそこの進学校に行けて、高校から始まるラットレースのような努力競争に正面から向き合えず、当時流行していた合法ハーブや、この世の終わりみたいな心象画を描くこと、女装や奇蟲飼育、天体観測、インターネットなどに惑溺して、それでも現代文の成績だけは3年間全国模試で上位だったみたいな、Twitterによくいるゼロ年代のオタクです。 当時の俺にとって学校生活とスーパーマーケット

    • はたらかないで、たらふく食べたい!

      この前、ニーマガメンバーの中でも特に精力的に(?)活動しているホモ・ネーモさんと、ろっさんとこういうお店に行った。 元々このお店はろっさんの紹介で、その前にも彼と一度サシで来店している。 SNSで店のアカウントをフォローしている画面を提示できなければ、問答無用で退店させられる。「ウチの方針を事前に了承している客しか入れない、なぜなら客もお店もお互いにとって不幸だから」とのことだ。俺も「ろっさんがフォローしてるしええやろ」と思ってたら普通に退店させられかけた。かなり厳格に運用

      • 雑感:法然と日蓮

        法華経に基づいて修すると何かが積み上がる感じがする。 自分の中に、複雑で難解な白く美しい塔が建設されていく感じ。 これはセム語族の神話に触れたときに似ていて、上から偉大なものが降りてくる、もしくは罪深い自己が聖(きよ)められ上がっていく、タテの力だ。 一方、浄土門に入り、念佛行に邁進していると、自分の中の凝り固まった何かが崩れていく、壊れていく感じがする。 このトリップは法華経や聖書では得られない。 魂(と仮定される基底意識)の膿がヨコ向きに流れ出ていく。消えていく、吸い込

        • 労働は「魂の殺人」か

          J・L・ゴダールは「すべての労働は売春である」と喝破した。 俺も心の底からそう思う。 労働とは、アンチワーク哲学を展開するホモ・ネーモさんが主張するように「自分がやりたくないこと」を金の力で無理やりやらせる強制力の発露だ。そしてその金の力の背後にあるのは巨大な暴力でしかない。 加えてもうひとつネーモさんの記事を引かせてもらうが、「むかしむかし、まだ労働がなかったころ【アンチワーク哲学】」にあるように、国家は暴力を占有し、金とかいうなんの役にも立たないガラクタを配ったり奪

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          守護霊とのつながり方⑥ 産土神にお詣りする

          これまで本シリーズでは守護霊とのつながり方について、イエ/ウヂの二系統と、それらのハードウェア/ソフトウェアに依らない仏教的観点から解説してきた。 簡単にまとめると、イエとは空間的なヨコの神縁であり、ウヂは時間的なタテの神縁であった。そして仏教はそれらの基盤(=インフラストラクチャー)を持たない人々にさえ、時空間を超越したクラウド・コンピューティングに譬えられるような、廣大な仏縁を齎す。またそれらは自身の御先祖様の系統を調べ、丹田を意識することで実践的に「つながる」ことができ

          守護霊とのつながり方⑥ 産土神にお詣りする

          守護霊とのつながり方⑤ 家伝によってイメージする

          本シリーズも第5回目となった。 守護霊とは今まで書いてきたように、先祖や土地といった時間的・空間的に横溢するエネルギーのことだ。 イエやウヂの大分類はあるにせよ、自らのルーツから霊的守護を確かめようと思うと、必ず参考にすべき情報がある。 家伝だ。 家伝とはそのイエにおもにロイ(口伝)によって伝えられる霊性の系譜であり、謂わばイエのための神話だ。神とのつながりの回復に必要なのは物語であり、たとえばこの世界で最大の神話は「聖書」であろう。 神道家的な観点で言うなら、あれはア

          守護霊とのつながり方⑤ 家伝によってイメージする

          守護霊とのつながり方④ 仏教をリバースエンジニアリングする

          前回から続くこのシリーズは緋文くん(@pornpoemer)と鋭意執筆中の共著の理解を促す「補助線」のつもりで書いている。 ウヂやイエといった現代では混同されがちな別系統の霊性を明らかにすることで、われわれに本来備わっている霊性を段階的に開発することがひとつのねらいだ。リオタールの謂う“大きな物語”との「つながり」を回復してほしい、そんな思いがシリーズを続けさせている。 さて、本記事では前回までに各自で調べたウヂやイエといった自身の霊的な系統とは違った、オルタナティヴな視

          守護霊とのつながり方④ 仏教をリバースエンジニアリングする

          守護霊とのつながり方③ 実践編:丹田〜眉間を意識する

          さて①前々回と②前回の記事を読んでいただき、「今・ここ」の自分(とされる雄大な生命の流れ、いのちの物語)の大枠を掴んでもらえただろうか。これからは実践編に入っていくが、シューカツで企業研究の前にまず必ず自己分析をするように、守護霊との対話に欠かせないのはこの自らの系統、ルーツに関する研鑽である。ここを疎かにしたまま祈っても、ぼんやりとした空虚な他者の霊とリンクしたり、或いはまったくつながらなかったりしてしまう。 かつて俺は望遠鏡を友達に譲るまで天体観測を趣味としていた時期があ

          守護霊とのつながり方③ 実践編:丹田〜眉間を意識する

          守護霊とのつながり方② 佐藤裕也の場合

          まずはその①を読んでね。 さて、守護霊と呼ばれる存在についてその分類は大まかに分かっていただけたことと思うが、その②ではもう少しだけウヂとイエの違いや、具体的なアプローチ方法(つながり方)について述べたい。 尚、本シリーズでは正しい先祖供養に立ち返る過程で呪いや生霊飛ばしなど、悪用すれば自他の靈を深く傷つけてしまいかねない技術についても書いていくので、シリーズのどこかで有料化するかもしれない。 あんまり「本当のこと」をマネタイズするのは靈に良くないが、秘伝口伝の類をインタ

          守護霊とのつながり方② 佐藤裕也の場合

          守護霊とのつながり方① ウヂとイエの神佛

          今夜は求道者の皆さんに守護霊について語ろうと思う。 守護霊には大きく分けて二系統ある。A.ウヂを護るもの と B.イエを守るもの だ。 現代ではウヂとイエが混同されがちだが、守護霊や守護神、守護本尊の系統は本質的には明確に異なる。その証左に、旧家では神棚と仏壇の両方がよく見られるが、これは儒教では魂が「個」として認識できるのが四代(=高祖父母)までとされていることから、遠津御祖は神棚、イエの守護本尊は仏壇というように分けて祀られていることによる。 本朝では永らく神仏が混ざ

          守護霊とのつながり方① ウヂとイエの神佛

          虚無と多様性 ニーマガ関西オフ感想

          去る4月20日、ニーマガ物理版発刊記念オフ会@関西が大阪城公園〜京橋エリアで開催された。 420というとサイコノートたちに特定の「文脈」が付与されてしまいそうな数字の並びだが、アルコールとニコチン以外におもだった精神作用物質は見られない──隠れて摂取している人がいたかどうかは知るところではないが──いたって健全な会だった。 なんならアルコールでさえ、夜間行動力(夜通し飲み明かす余力)を確保するために「攻めのウーロン茶」でもって理性的かつ適切に管理されていた。 もっとアナー

          虚無と多様性 ニーマガ関西オフ感想

          「冷笑的態度を冷笑すること」を冷笑しないこと

          俺はオタクだ。 オタクはだいたいキラキラ健常者の10〜15歳ほど情緒的な面で幼いとされる[要出典]が、俺も実感として本当にそう思う。 今年で31歳になるが、気分はまだキラ健大学生くらいである。仕事は本当にしょうもないし、たまになぜ存在しているのか分からないジジイとかにエンカウントする。如来がご覧になればみな慈しむべき存在だと頭では分かっていても、なぜ存在しているのか分からないジジイが、なぜ俺の人生に登場するのかが分からない。 加えて約束もろくに守れないし、「ならぬものはなら

          「冷笑的態度を冷笑すること」を冷笑しないこと

          死ぬまで

          ゆるふわ無職くんは「死ぬまで生きるしかない」という言葉を胸に秘めて──正確にはブログ記事(https://yrfwmsk.com/152-2/)として公開してくれているが──生きているらしい。 俺は彼のことをかなりクレバーで、常に中道の視点を忘れず、しかも良心的な人だと思っているので、きっとそれは長い時間と批判的思考をかけて研磨されたポリシーだろうと思う。 抽象的な人生の指針を決定するにあたって、思考のリソース(=思考の深さや時間)が有限である以上、「何を言うか」よりも「誰

          至近未来SF短篇:資本主義が終わったあと

          「パパ、あれなぁに?」  郊外を自動運転システムでドライブしていると、人体に無害な新素材ガラス繊維でできた皺ひとつない子供服を纏った男児が、天を突くように巨大で、無骨な直方体を指差す。 「あれはね、カイシャっていうんだ。パパが子どものころは確かまだトヨタやミツビシが稼働してたかなぁ」 「パパ! 変なこと教えないで。タッちゃん、あれはすごーく昔に、悪い人たちが『働かないとまともな人間じゃありません』と言って多くの無産階級者に対して半強制的に心理的負債を負わせていた、怖〜い場

          至近未来SF短篇:資本主義が終わったあと

          唯一の宇宙、対話の可能性

          人は如来になることができる。 人だけではない、魚や鳥、猿、木々や石ころだって仏性は具えている。 異なる遺伝子や形質を持つ他者が、異なる場所で、まったく異なる経験をして、「たった一つの現実」を、ただそのままで倫理的に生きるに値する現実を偏ったポジションで生きている以上、意見の食い違いは避けられない。 これはムスリムとユダヤ民族とか、クルド人と川崎市民みたいに、文化的に異質でひとつのリソースを奪い合う他者というレベルでなく、職場のサンオツや親・きょうだいのような近しい存在で

          唯一の宇宙、対話の可能性

          対話の不可能性、あなたという宇宙

          人は宇宙だと思う。 人だけじゃなく、魚や、鳥、猿にとっての宇宙もある。ミクロコスモスと言い換えてもいい。 異なる遺伝子や形質を持つ他者が、異なる場所で、まったく異なる経験をして、一つではない「現実」を、恣意的な現実を眺めている以上、われわれが真に分かり合うということはあり得ないだろう。 これはムスリムとユダヤ民族とか、クルド人と川崎市民みたいに、文化的に異質でひとつのリソースを奪い合う他者というレベルでなく、職場のサンオツや親・きょうだいのような近しい存在であっても、「分

          対話の不可能性、あなたという宇宙