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20歳差事実婚カップルにインタビューしてみた

【インタビュー】20歳差事実婚カップルにインタビューしてみた

9月に「ふつうの家族ってなんですか?」インタビューというのを公開させていただいたんです。その時に思ったんですよね。
「ふつう」っていうのものは、人それぞれあるもので、「ふつう」なんてないんだよな。というけれど、中でも家族っていうのは極端に「ふつう」っていうのがないよなーって。
たとえば、Tシャツなんかは洗濯ネットに入れたほうが型崩れしにくいんですが、「ふつう」そのまんま洗濯機に入れちゃいますよね。さらにタオルを干す時にパンッて伸ばすと思うんですけど、これはタテ方向にパンッ、ヨコ方向にパンッってやったほうが、繊維が整って、フワフワ感が維持されやすいんですよ、でも「ふつう」パンッって1回しかやらないですし、そもそもパンッてやらないですよね「ふつう」。
私、洗濯に(意外と)詳しいんで、洗濯の例えで「ふつう」というものを説明しましたけど、「ふつう」こんなに洗濯に詳しくないですよね。
で。
話を戻して。
特に家族の「ふつう」というのは、多くの人がひとつの家族も中でしか生活できないので、「ふつう」というものが共有されにくいようですね。(これはつまり、自分というものも一人しか経験されにくいために、共有できない、のと同じで)
無名人インタビューのテーマのひとつである「他人の人生を知る」という枠組みの中で言うと、この「家族」というものも、私らは知っていかなきゃいかんのじゃないのオぅん?
内容には相変わらずふれられていないのですが、家族という枠組みの中で、今回は特に「パートナー」というものに絞った次第。2万字あります。楽しんでいただけたならば勿怪の幸い。
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回参加いただいたお二人

https://note.com/unknowninterview/n/nc7507970b6bf

1. いま、どんな家族ですか?

のどか:まずは、簡単に自己紹介いただけたらと思います。

あっこ:あっこといいます。会社の経営をしているんですけれども。
個人事業主から始めて、カウントすると15年16年ぐらいかな。起業してから自分で会社を興してやっていて、人財育成の会社として活動しているんですけど、その傍ら雑貨屋さんを営んでおりまして、その傍ら預言者見習いを名乗って、直感リーディングという。占いではないんですけれども、そういうことをことをやってます。

博揮:一般的には霊視とかっていうものですね。

のどか:ありがとうございます。山田さん、お願いします。

博揮:はい、山田博揮です。清水が始めた会社に5年前ぐらいから勤め始めて今に至ってるんですけど。あっこが講師をやって、その人財育成の講座をしている横でアシスタントとして活動していたりとか、その会社のことを広報したりっていう傍ら、雑貨屋さんのレジに立って、週末はみんなと話していたりとか。傍らボディケアとして、お客さんに体の循環を取り戻すような、リラグゼーションと呼ばれるものを提供している傍ら、絵を描いたり写真を撮ったりして、それを雑貨屋さんで販売していたりというような活動をしています。

人生のパートナーっていうのが僕はしっくり来てます。

のどか:今個人について伺ったんですが、お二人の関係性について伺ってもいいでしょうか。

あっこ:社会的に言うと、私は山田博揮の妻(未届け)っていうので市役所には届け出していて。実際は、パートナーっていう風にお互いを紹介してるよね。

博揮:人生のパートナーっていうのが僕はしっくり来てます。

あっこ:ブログでは魂のパートナーとか、片割れとか言って。

博揮:海外のドラマとか映画を見る機会が最近増えたんですけど、ベターハーフって言ったりとか。その言葉がぴったり来るなっていうのは新しい発見でした。

のどか:ベターハーフの意味を伺ってもいいですか。

博揮:自分の片割れというか相棒というか。
世に言う夫婦とか、結婚で式を上げて家に入ったというよりは、一緒に人生っていう旅をともにしている相方みたいな、自分が一番ほっとできる場所だったり、何か自分のことを一番理解してくれてるって感じる人だったり。
そういう感じなので、うん。なんか、夫婦って言われたらそういう側面もあるけど、それだけでは片付かないというか。全体を表現した感じにならないっていう気分になる言葉ですね。

のどか:お二人からすると、いわゆる普通の夫婦みたいなものはどういう定義、存在になりますか。

あっこ:私は一度結婚してるんですけど、バツイチって言うんですか?そのときは戸籍に入って、その相手のお家のしきたりとかそういうのを、共有するとかいうイメージがあって、それが夫婦かなと。
例えばともに、子育てをしてみたいな。家計をともに、家計を一緒にどうにか回していくっていうかっていうのが夫婦だと思ってて。

のどか:事務的というか、目的ありきみたいなイメージですね。

あっこ:そうですね。そこに個人的な愛情はあるとしても、それだけの要素じゃ収まらないというか。

のどか:山田さんいかがですか。

博揮:僕は言ってみたら、世に言う結婚っていうのはしたことがないままここまで来たっていうのはそうだなと思うんですけど。
結婚式、友人のは行ったことありますし家族のも行ったことがあるんですけど、自分があげるっていうのもないし、子育てもしてない。
結婚っていうと、いったら婚姻届にサインしたら結婚ではあるとは思うんですけど。
今あっこが言った通り、一緒に子供も大きくなるまで育て上げるとか。大学やら何やらに行かせることだったりとか。

あっこ:それがイメージつかなかったんだよね。

博揮:つかなかった。結婚するっていうイメージがつかなくっちゃった。付き合った彼女いたんですけど。プロポーズをする気もなければ、楽しく遊んで終わったみたいなところで。
怖いものだったのかも、俺にとっては。そうだな、怖いものでした。

のどか:怖いっていうのは、何に起因しているのかわかりますか。

博揮:はい。自分を殺して家族のためになるんだったりとか、あくせく働いてどうにかの家計を回していくとか、あとは自分より他人を大切にするってことはそうだと思うんです。自分をとにかくなくすことが家族になることだと勘違いしていたのかなと。
なんかそういう印象がすごく強くて、誰かと添い遂げるみたいな感覚はちょっと怖かったなと思います。その4、5年前の自分を思い返して。

面白い関係です、週末は。みんな友達みたいな。

のどか:その認識と今の生活のギャップを伺いたいなと思うんですけど。その前に、今一緒に暮らしている方って、お2人の他に誰がいるんでしょうか?

あっこ:一緒に暮らすというよりは、うちが事務所兼自宅なので、私の前の旦那さんとの家族で子供が4人いるんですけど、その長女とうちの会社のスタッフが結婚してまして、まさかの家族内企業、家族経営みたいになっていて。

普段はリモートで、ちょっと離れたところで仕事しているんですけど、週末にその家族がうちに来るんですよね。なので、実際私の方からすると娘と孫が来るんですけど、 博揮にとっては血の繋がらない、戸籍上も繋がっていない家族が週末過ごしていて。
あともう1人、昔フリースクールのような事業をしてたんですけど、そのとき生徒が1人今中学生に育ってるんですけど、彼女を週末だけ受け入れてるんですよ。
なので、面白い家族みたいな感じ。住んでる人がたまに増えたりしてね

のどか:ありがとうございます。
少し前に戻らせていただいて、とくに山田さんにだと思うんですけど以前思っていた家族のイメージと実際の今の生活のギャップはありますか?

博揮:そうですね。やっぱり自分のその今の仕事の前は、小学校の先生をしていて、自分がそのまま先生をやりながら家族を養うような人にいつかはなるんだろうなってずっと思ってたんですけど、結局それがが想像つかなかったのと先生って仕事を辞めたくなってやめたので、まあそこから始まったんですけど。
なんて言うんだろう。子育てしなくていいから、何か本当に2人で過ごしてる時間がすごくたくさんあって、ほぼ24時間一緒にいて。仕事も一緒なので。

そんなの絶対何か苦しかったりとか、何か自分を殺さなきゃいけないだろうってずっと思ってたことだったんですけど、でも本当に自分のことを素直に打ち明ければ打ち明けるほど近しくなったりとか、ほっとしたりするような感覚が広がっていくので、こんな人いるんだみたいな。そういう自分が知らなかった関係もあるんだっていうことを知りましたね。
どっちかっていうと、自分が働いてても苦しかったりつらいこともあまりこう家族に心配させるっていうことだろうなと思っていたから、そういうことを言わず、何か毎日元気ににこにこ笑って会社やら学校やら行ってるっていうことが求められるのが父親っていうものだと思っていたので、全然それとは違う人生になってるから面白いなと思います。

のどか:今のお話しの中で、清水さん何か思われること新しく知ったことってありましたか。

あっこ:私達、20歳の年の差があるんですよね。私が今51で彼が31なんです。
で私には孫もいて。彼は産んでもいないけど孫がいて。ただかわいいを愛でることができるって、はたから見て幸せだなこの人って思ってますけど。
そんなに誰かを愛でるっていうのを出会った頃を見たことがなかったんだけど、今見てて本当に幸せそうに、義孫っていうかをかわいがってる姿を見ると、こういう人生もあるんだっていうのもあったから、側から見て幸せを感じてます。

博揮:年齢差で言うと、もう本当にその義孫は息子であってもおかしくない年齢なんだけど、夜泣きの対応もしなくていい。ご飯を毎日作らなきゃいけないとかそういうのでもないし、週末だけ来て、本当にただ楽しく遊んで、またねって言って帰っていくので、これって一般的にはおじいちゃんおばあちゃんが普段やってることなのかなって思うんですけど。

あっこ:不思議よね、31でおじいちゃん。

博揮:それをさせてもらってるのは幸せだなって本当に思いますね。「それじゃいけない」ってすごい自分のことを思ったんですけど、それは自分の環境だし、それが幸せって感じるからいいかって思ってからは、それを受け入れてるというか。

あっこ:そうね。だって私の娘と多分ほぼ年一緒なんですよね。なので、面白い関係です、週末は。みんな友達みたいな。

のどか:友達っていう表現の方が近いですか?

あっこ:友達でもあるよね。会社の仲間でもあるし。

博揮:家族でもあるよね、もちろん一般的には。

のどか:さっきおっしゃった「それじゃいけない」っていう気持ちってなぜですかね。

博揮:自分長男なんですけど、「あなたは山田の家を継ぐのよ」って小さい頃から言われて。「孫見るのが楽しみだわ」って言われてきてたので。
産みたいか産みたくないか、育てたいか育てたくないかとかそういう自分の意思に関わらず、産み育てることが当たり前だと思ったし使命というような、自分ができる恩返しじゃないけど親孝行だと思っていたんですね。だけど自分の中に意欲がないことに気づいてしまった日から、まあだから親のために産まなきゃと思ってたけど、自分のために産みたいと思ってないんだっていうふうにそうであることを自分が許した日があったので。
だいぶ肩の荷が降りたというか、社会的に行ったら自分勝手とか奔放とか言われるのかもしれないけど。

のどか:血が繋がっていないのに愛でることというよりは、子どもを持たないことに対してなんですね。

博揮:そうですね。自分が生み育てるっていう経験をしてないんで。

あっこ:こんなに楽して幸せでいいんだろうかってね。

2. どんな家族の中で育ちましたか?

当時はもう反抗しかなかったんですね、反抗心がすごかった。

のどか:お2人がそれぞれどういう家族の中で育ったのかを伺ってもいいでしょうか。清水さんから。

あっこ:私は何か両親が不仲だったので、とても居心地の悪い空間で育ってきたんですけど、とにかく子供にあんまり関心はなくて、両親ともに世間体をとても気にする人たちだったので、なんていうのかな、世間が騒がない程度にしていれば気にはならなかったみたいなんですけど。

どちらかというと私は好奇心が旺盛で行動力もあって、なんか怖いもの知らずなところがあったんで、やっぱり隣近所をあっと驚かせるようなことをよくやってたみたいで、それでしょっちゅう叱られていたんですよね。なんか、何をしてるんだみたいな。でもあの口も立つので、よく両親と怒鳴り合いの喧嘩をしながらですね、個人的にはもう伝えたんですけど、ちょっと半ば虐待的なこともあったりしながらも、そこに屈服せずに育った感じですね。

のどか:その家族は、清水さんにとってはどういう存在ですか。

あっこ:今思うと、どんな逆境にも耐えうるような精神力を鍛えられた素晴らしい両親だなと思うんですけど。当時はすごく価値観が狭くて、非常に変化の少ない家庭だったので、退屈でしょうがなかったんですよね。
だけどそのおかげで自分自らが外に出るっていう勇敢さを持てたっていうことは、今51なんでもう感謝はしてるんですけど。当時はもう反抗しかなかったんですね、反抗心がすごかった。

孤独、寂しいような家だったなっていうふうに今は思います。

のどか:山田さんにも伺っていいですか。

博揮:はい。僕はその生まれたときから新興宗教に両親が入っていて、そこに通っていることが当然だと思って生きてきちゃったんですけど。親もその教えにならって生きてるし、自分もその教えにならっていることが褒められることでもあったので、
あっこに比べると違ってその中、体は従順に、親が言うことをはいっていって何かあまり反抗するっていうこともなく、反抗期はあったかって親に聞くと多分今だっていうと思うんですけど。ちっちゃいころにはなく育ってきたなというふうに自分では思ってます。
言うほど暴力的だったりとか、そう言うこともなかったので親がすごい喧嘩してるとかっていうこともなかったので幸せな家庭だと自分は思ってたんですけど。

色々今になって振り返ってみると、変化がなかったりとかっていうところでは自分は退屈を感じていたりとか、あんまり自分の心内だったりとかその過去どういうふうに生きてきたかっていうことを本当に話さない家を知って、親のことを思い出そうと思っても、小さい頃どうだったのか全然知らなくて。秘密が多分多かったんだっていうことに後から気づいた感じですよね。
ご飯食べてるときにはいつもテレビがついてて、それに対して話をするけど、お互いのことを全然知らないで生きてきたんだなっていうことを今になったらわかるので。
見た目はすごいなんか良さそうに見えるとは思うんですけども、僕としては心の距離があった家庭だったんだっていう、まあ言ったら孤独、寂しいような家だったなっていうふうに今は思います。

のどか:体は従順にっていう仰ったと思うんですが、反感だとかそういう気持ちっていうのはあったんですか。

博揮:小さい頃にあって、階段をすごい怒りを持って上っていったことは覚えてるんですけど、でも自分が何か屈服すれば終わるっていうのをずっと思っていたことだけすごい覚えていて。階段の一番上から反対側の壁を見ながらずっと頬杖をついていたのと、金魚に話しかけてたのを覚えてます。
怒りがあったことは覚えてるんですけど、そのうちそれを押し殺す技術だけついていった先に、自分が何を言いたいのかよくわかんないところまでいってしまったっていうところが、仕事を辞めたくなった原因だなって今は思ってます。

のどか:家族に対して、屈服するか否かっていう点はすごく対照的ですね。

あっこ:屈服してたまるかって思ってましたね(笑)

博揮:自分が仕事を辞めるって言い出したときは本当にびっくりしたと思います。
そこからは、あっこと出会ってからこういう人っているんだとか、そうやって生きていいんだみたいな、言ったら最初憧れから入ったと思うんですけど、でもそのあっこの生き方の方が自分にとっては魅力的だったなっていうことがあって、変わっていった感じですね。

3. どんな風に出会いましたか?

幼い兄弟が手を繋ぐような安心感みたいな。

のどか:お二人が出会ったときの話をもう少し詳しく聞いてもいいですか?

あっこ:擦り切れるほど話してるんですけど、最初に出会ったのは岐阜県。今ここ福岡なんですけど、私は各地域を、人財育成の講師として、出張という形で岐阜に行ってたんですよね。
ちょっと会わせたい人がいるからっていうので、そこのオーナーさんに呼ばれて、会わせたい彼っていうのが来たんですけど、その彼が、この博揮ともう1人、同じ年ぐらいの若い女の子を連れてきてしまって。
最初その会わせたい人の何か相談事で呼ばれたと思ったんですよね。人財育成をやってる傍ら誰かの人生相談を聞くことがたくさんあったので。だけど個人的なその相談を、見ず知らずの若い子たちがいる前ではできないので。なんていうかな、暗黙の了解で、その日とりあえず和気あいあいと普通に顔合わせをするっていう雰囲気を作ることに急遽変わったんですよ。なので、その初めて会ったときは「困るな〜」と思ったのね最初。
ただ彼が、何か私と出会うはずだった方に、わざわざ海外から帰国した日?

博揮:帰国した次の日。

あっこ:次の日にわざわざ彼に会いに来たらしくて、そこに水を差すようなこともできないから、すごい私は戸惑っていて、ちょうど海外から戻ってきたっていうときだったんで、博揮の話を聞くっていうことで和やかに終わったんだけど。その後実は、今の義理の息子ですけど、若いスタッフがいて20代の。おばさんばっかりの会社だったので、その子から「出会いがなくて僕は友達が作れないから、僕と同い年ぐらいのスタッフを入れてよ」ってすごい言われてたんですよ。

なので教員免許があって、教育に興味があって、20代ぐらいの男の子がいたらいいなって思ってたんで、たまたま博揮にそのとき出会ったから、条件はすごい揃ってて。なら、ちょっと声をかけてみようと思って、このまんまもしバックパッカーとしてずっと世界、海外と日本を回ってるっていう話だったので、じゃあそのまま福岡に遊びに来ないって聞いたら、来るよって言って、次の次の日ぐらいに会いにきたかな。それが出会いでした。
たまたまがすごく重なって。

のどか:今の場面を山田さんから振り返るって、ギャップはありますか。

博揮:いや、今のは本当にそうだったんですね。自分はあっこに会いに行くつもりはその日は毛頭なくて。自分は次どんなふうになりたいんだろうってことがわからなくて、もう自分探しの旅みたいになってて、海外、東南アジアをぐるぐる回ってたんですけど、そこでいろいろネットで見てたら日本の岐阜に面白い人がいると。
これはインドに行くか岐阜に行くかどうするかってなって、岐阜の人から連絡がちょうどそのときに来たので、もうそっち行ってみようと思って行ったんですよね。
そしたら思いのほか自分が思ったのとちょっと違った〜、インド行けばよかった〜ってなってたその夜に、「福岡から面白い人が来てるらしいけど会いに一緒に行く?」って言われて、行ったらいたのがあっこだったんですよね。

そっちがそんなふうに気を揉んでるなんてのは、全くわからないくらい自然に接していただいたんですけど、その次の次の日に「じゃあもう福岡おいでよ」って言われて「じゃあまあ行ってみよう」って行った先でしていたあっこの人財育成のコンサルティングの講座を見ていたときに、すごい心打たれたシーンがあって。
自分こんなところで働けたらいいなっていうふうに思ったりとか、あとは自分が写真とか文章を書くような仕事を、旅のブログを書いているうちにできたらいいなというふうに思ってたので、そういう人材として取ってもらえたら嬉しいなっていうふうに言ったところでのオファーだったのですごいびっくりして。僕の方からの条件はぴったりだったので。

あっこ:ただね、私がここで3回この子にあって、雇うかどうか決めようって直観が降ってきたので、スタッフには、この子と3回会ったら就職うちで働くかどうかのオファーをするって決めてたんですね。そのときは全然オファーしてないんです。
広報は足りなかったし、そういった人物像的には条件が揃ってるっていうところでは白羽の矢は立てたんですけど、まだ何かいろんなところ巡りたいっていう話も聞いてたので、日本の各地、海外にまたフラフラと行くような子だろうから。
3回とも言わなかったよね私は。

博揮:何にも言ってないね。

あっこ:だけど私の中では3回会ったら決めようって決めて、「いずれ次はまた会う日が来たらいいね」みたいな感じでお別れしたよね。

のどか:そしてその残りの2回をクリアした。

あっこ:すごい早くにですね、次の月に大阪に私が出張してたんですね。そのときにニュースにもなってたんだけど、台風で大阪がもうすごい被害に遭ったときがあったんですけど、その日に講座があって電車のダイヤがすごい乱れてたんですね。だけど、とりあえずどうにか大阪の仕事を終えて、同じ大阪にある友人の家に移動してるときに、博揮がフェイスブックでね。

博揮:大阪名古屋ぐらいでご一緒にご飯、京都ぐらいでご飯食べれる人いませんかみたいな感じの投稿をしたんですよね。
僕は名古屋で結婚式があったので、結婚式に出るために、青春18切符を使ってあっち行ったりこっちしながら向かっていた途中の大阪あたりでお腹がすいたなと思って、「夕方誰か一緒にご飯食べませんか」みたいな感じで投稿したのを、たまたま乱れたダイヤの電車に乗っていたあっこが見たと。

あっこ:そもそも普段だったらすごい大阪の電車って混んでるので、携帯見れないんですよね。けどその日はダイヤが乱れてて人もいなくて、私ようやく席に座って、ぱって携帯見たときにその投稿を見たんですよ。
で、ああ私大阪おるよっていうのでメッセージを送ったらすぐに連絡があって、「じゃあ大阪でおります」っていうので。

博揮:何駅に来てくださいっていうふうに言われたから、それで向かってホームに降りたら、一緒の電車、ちょっと先の車両に乗ってた。それが2回目で。
3回目はその1ヶ月後ぐらいにまた岐阜でやっていた講座、僕はそのままその講座を受けたいというふうに思っていたので、静岡に家があったんですけど、そこから岐阜まで向かっていくときに。

色んなところを旅するのもずっと考えてはいたんですけど、なんかもうここで学ばせてもらえたら、学びながら働かせてもらったらすごい嬉しいなというふうに思っていて、就職させてくださいって言ってみようって思っていて、そのとき3回が何とかとか全然知らなかったんですけど、言ってみようというふうに思いながら、決心してその講座を受けに行って、そしてその講座が終わった後に呼び出されて。
あっこの方から働いてみないかっていう風にオファーをもらった。

あっこ:講座に来るっていうのをもう知ってたから、3回来ちゃってたから、もうそれは抗わずにちょっと、自分から言ってみようって決めてたの、で、そうだったら俺も言おうと思ってたっていうので。
2ヶ月ヶ月ぐらいの間にやっぱり3回会ってしまった。

のどか:「会ってしまった」なんですね。

あっこ:2〜3年後かなと思ってたのでちょっと驚いた。
周りも周りのスタッフも全員驚いたよね。私が絶対にその自分の約束、3回って言うのを守るってみんなも知ってたから。
会ったのは8月なんですけど、11月には福岡に移住してね。

のどか:本当に短い期間のことだったんですね。

博揮:そうですね。だから自分も仕事を辞めたのがその年の4月だったので、半年ぐらいで人生の自分探しの旅は終わり。そこからが本当の始まりだったのかもしれないけど。

のどか:それがどれぐらいの前のことになりますか。

あっこ:5年前。

のどか:一緒に住み始めたのはいつになりますか。

あっこ:その後ドラマがあったんですよ。
従業員だったし、社長とスタッフだったので、ロマンスはないです。

博揮:何も全く何も感じなかった。まあよく話を聞いてくれる人だなとは思ってた。

あっこ:私もすごく忙しくてその当時。新人のスタッフの教育って別のスタッフがすることになってたので、よほど困らない限り、私は彼と話す時間ってのはそうそうないんですけど。
そうこうして数ヶ月経ってたよね。会社の向きをですね、2019年ぐらいからちょっと変えていこうっていう計画はしていて、新しいスタッフもいるし、人も育ってきただろうから自分の計画を実行しようと2019年の4月とかにいよいよ動こうっていったときにですね。うちの長女も初めての出産を迎えて、スタッフである今の息子、義理の息子。彼も忙しくなっちゃって、その周りもプライベートでうちのスタッフが8人ぐらいいたんですけど、みんななんかそれぞれの人生で忙しくなってしまって。
新しいプロジェクトがあったんですけど、このプロジェクトをもうどうにか私1人で回さなきゃいけないような状況に、急になっちゃったんですよね。
普段から忙しいのにも関わらずそれのプロジェクトがあって、まあ目の前に1人、新人の博揮が1人今すぐにはいるけど、やっぱり彼もプライベートがあるだろうから、休みの日に仕事頼むのはちょっと申し訳ないなと思いながらもどうしても手が足りなくて、ある日頼んだんですよね。「朝から荷物を運ぶの手伝ってくれないって」。そしたら「僕暇ですからいいですよ」って言われて。

その日に、今住んでる直方市っていうところで、プロジェクトのための室内の改装があったんですけどそれを2人でやってたんですね。そしたらなんかあまりにも私が急にむなしさを感じて。なんか私自分の会社なのに、自分で一つも好きなことやってなくて、毎日が忙しくって。外は春のこもれびと鶯みたいなのが鳴いてて幸せそうなのに、私なんでこんなに虚しいんだろうって涙が溢れ止まらなくなっちゃって。
そしたら目の前の博揮から「本当につらかったね」って寄り添われたときにですね、なんかもう嗚咽っていうか号泣で。なんでこんな若いスタッフに私慰められてるんだろうって、もう仕事やる気失せてしまって、途中だけどやめようって言って手を動かすなとかって言って私がちょっと仕事を放棄した時間があったんです。
そのときにもう大の字に床に寝転がって、仕事放棄して目つぶってぼーっとしてたんですよね。彼も同じように私に指示されてボーっとしてたんですけど。
すごい綺麗な満天の星空群の景色が一瞬で見えて、なんかすごい心地いいと思ったのを彼に「私今星空が見えたんだけどさ」っていう話をしたら、「僕も」って。
「どう言うこと?私の景色じゃん」みたいな。「いや、僕も見えてたから」って。
そこから2人が直観というか今感じてることとか見えてることっていうビジョンを共有する1日で。

博揮:何が起こったかわかんないんですけど、示し合わせたわけではなく、言ってるのはたまたまなのかなとは思ったんですけど、その空気の感じは?とか周りの草の丈は?とか。俺にはこんな木が見えるとか、こっちはこんな感じとかって全部話をしたんだけど、全部同じで、何これってなって。

あっこ:こんな女の子がいるとか、私がそれなんだけど、前に男の子が歩いてる、俺逆で後ろに女の子歩いてて俺が前、とか。

博揮:20歳年の差があるのに、僕は隣にいる、いわばおばちゃんが妹に見えた。

あっこ:私お兄ちゃんに見えたんですよ。
何これって2人で作業しながら、結局作業を復活したんですけど。作業しながら話しててねずっと。なんだろうこの感覚って。

のどか:二人とも初めてだったということですね。

博揮:訳わかんなかったね。

あっこ:なんかすごいなんかちょっと年の近い兄弟みたいになってて、双子な感じだったよね。手を繋いでみたんですけどそのとき、本当になんか幼い兄弟が手を繋ぐような安心感みたいな。ロマンスとかじゃないんですけど、なんだろこれって、夜中まで作業しながら語ったね。そっからですねいろいろ一変しちゃって。

のどか:一変したのは関係性でしょうか?

清水:関係性っていうか謎は深まるばかりで、そういう私も何か直観でいろいろ見たり感じたりするっていうことはこれまでも多々あったんだけど。
それが自分の過去世っていうのに気づいたのはその1ヶ月後ぐらいだったっけ。

博揮:そうだね。そういうものなのだろうかっていうことはずっと話したんですけど確信が得られないから、1回あっこが師事しているお師匠さんじゃないけど、何かそういう方がいらっしゃって、過去世が見れる人に相談しに行ったんです。

あっこ:私達のこと何も言わずにも言わずにね。

博揮:そう何にも言わずに、お前らこうだろうって言われたのがそのままそっくり自分たちが話していたことと一緒だったから、そういうこともあるのかって何かまあ観念したというか。受け入れたというか。

あっこ:その日から私ですね、人財育成の仕事をしておきながらですね、自分に自信がなかったりとか、自分らしく生きるっていうのはもう全然やってこなかった人なので、その日からでも自分でいることがたまらなく楽しくて、何か博揮がどうというより自分でいることの楽しさでウキウキして生きてたんですよ。
だから、その日を境に急に私人が変わったみたいに、今まで厳しいなんか言ったら、何ていうの、みんなのお母さん、代表、社長みたいな感じのイメージ、強いイメージが多かったと思うんだけど、その日から何か無邪気なおばちゃんみたいに変わっちゃって。
自分でもそっちの方が楽しくて毎日生きるのが楽しくて、毎日目が覚めるのも楽しくて、それをこんなに楽しいよっていうのを博揮にまたシェアするのも楽しくて。

博揮:俺は何か生き生きしていくあっこを見ているのがすごい嬉しくて。

あっこ:懐かしさと何とも言えない愛着というか。それがお互い増しているのはすごい感じてたんだけど、言ったら私のスタッフなので、周りの他のスタッフたちもそれに何か驚いて。
そもそも私があまりにも今までの私と違いすぎるから、会社がですね、なんて言ったらいいか、二分してしまってですね、事業は立ち行かなくなっていて、会社辞めるかどうかっていうところまでいったんですけど。結局今家族経営みたいになっちゃってますけど、残った人数で会社をやると決めて、今日に至るんですけど。みんな辞めてしまって、私に不信を感じて。

博揮:以前の強いあっこを支持して、一緒に働いてた人も多かったみたいなので。

清水:私の人生はその日から変わってしまってですね。そこから私達に何が起こってるんだろうってあまりにも今までの自分、あっこと博揮ではないので、お互い自分でいることに戸惑っててね。恋愛っていうか一緒に暮らすまで至るのに1年かかったんです。

のどか:それはどうしてですか。

あっこ:私が感じてるのはお兄ちゃんのような安心感で、私ちょっと過去世を見れる能力があるんですけど、その後自分で冷静になって過去世をいろいろ見ていったら、すごい憎らしいっていうか、憎悪みたいなのも彼に感じていて、だから愛しいのと同時に、なんかもう殺してしまいたくなるぐらいに憎いっていうのもあって、近づきたくても近づけないみたいなんかすごいジレンマがあったんですね。それを話し合った。あとは見た目も私20も上ですし、当時結婚してたので、旦那さんもいるし、不倫する気はもちろんないので。
ただその家庭っていうか旦那さんとの仲もずいぶんうまくいってない状態なので、彼と一緒にいるのが安心だから離婚するのではなくて、旦那さんとちゃんと向き合って自分との感情とか折り合いをつけて子供たちとも話して、離婚してから彼とのことを考えようと思ってた。
だからそれに私は1年かかったなって思ってる。博揮はまた違うよね。

博揮:うん。妹みたいな安心感はあるんだけど、自分が今までしてきた恋愛のようなときめきというか。そういうのは全然なかったから、それ以上の関係になりたいとかじゃないしみたいな拒絶はすごくあったんですけど、でもとはいえ一緒にいたらすごい楽しいし幸せを感じるしっていうので、これは何なんだっていうのの、何なのかが自分の中でわからなくて、それと向き合い続けたのに時間がかかったんですね。

あっこ:あと月に1回一、二週間、各地の講座をするのに出張してたんですよね。そのときのサポート役を博揮がしてたので、そんな何か憎しみ合って愛しく思い合うみたいな2人が一、二週間一緒に過ごすので、散々だったね。病気もしたし、喧嘩をしたし、かと言って楽しい思い出もあるし、なんかぐちゃぐちゃどろどろ、
友達でも家族でもパートナーでもない。仲間でもあるけど、何かこう親しいものを感じたりとかもするしっていう、なんか今この世にあるカテゴリーに当てはめることができずに困ってたんですね。

博揮:そうだね。

あっこ:うん、それで1年だね。

のどか:その1年が経過した後、お付き合いっていう表現が正しいのかわからないんですけど、そういう形を取られるっていうふうに決められたわけですね。

あっこ:私はその1年の間に、子供に今起こっている全てを話したんですよ。そしたら子供たちはええそうなん?て言って、ちょっと面白がっていて。
元の旦那さんとは、その頃2年前ぐらいから離婚しようと思ってたんだけど、自分勝手ではなくて自分の折り合いがついて、ちゃんと説明がつくようにしたいなと思ってたので、その話も子供とずっとしてたんですけど。お父さんに話してみたら?っていうので、機会があったときに話してみたら、彼ももうこれ以上結婚続けるのはちょっと自分も苦しいっていう話をしていて。
ただ、だからといって今すぐっていうことじゃなかったんですよね。「今だ」って思うときに離婚届にサインをしてもらって、子供たちともどうするかっていう話がもう終わった後に、彼に対してそういう意味では一つ自分の責任を終えた感じがすごいして、自分の人生に。そのあと博揮と、この先私達ってどういう形が一番落ち着くんだろうっていうような話になってたと思うのね。
結局子供たちは旦那様の方に残ると決めたので私が家がなくなって、3ヶ月ほど離婚してもずっと家に進ませてもらってたんですけど。いよいよそれはないだろうっていうことで、会社にシェアハウスがあるんですけど。社宅か。社宅とシェアハウスだったんです。
シェアハウスは満室だったんで、シェアハウスに住むというよりは社宅に住んでる博揮のところに。博揮が出るか、私がそこに同居するかっていった時に、じゃあ一緒に住もうかって。社宅に一緒に住むことにしました。

のどか:今もそちらにお住まいなんですか。

博揮:そこから紆余曲折あって、そのときは博多に住んでたんですけど、そこから2時間ほどの直方って言うところに空き家をお借りしてDIYして、2人で住んでいるところが、さっき話してたあの週末に子供たちが来る家、家兼事務所になっています。

あっこ:博多の事業を移転してですね、家は変わったね。今は大きい一軒家に住んでいます。

のどか:一緒に住むっていうことはお二人にとって、自然な形だったんでしょうか。

博揮:そうですね。

あっこ:24時間一緒に、本当にトイレ以外に一緒にいることの方が多くて。24時間は言い過ぎだけど、でもそう感じるぐらい一緒に人といることができるって知らなかった。むしろそういうのが無理だと思っていたので。
ただもうどんなにくっついててもどんなに一緒でも、嫌というよりはそれが自然で、とても心地良いんです。博揮といるの。だから不思議だなと思ってる。

のどか:山田さんはいかがでしたか。

博揮:それを自分が心地いいと感じているっていうことに、信頼を置くまでに本当に時間がかかった。

あっこ:一緒に住み始めてからもう1年ぐらいすごい抗ってた。

のどか:抗ってた。

博揮:冒頭話しましたけど、まあ言うて子供は産まなきゃいけないってそのときも思ってたし、親の期待に答えるような自分じゃなきゃ生きてちゃいけないっていうのがすごいあって、だから20歳も上の彼女と一緒に生きるって決めたときにどうなるかっていうと子供はもう産めないし。

あっこ:私子宮がないんですよね。だから子供は産めない。

博揮:子供は産まないし、なんか言ったら結婚式みたいなのも上げる気もないし。上げたとしても、むしろ僕の親と彼女の方が年が近いので、受け入れ難いみたいなんですね、向こうとしても。

あっこ:話してなかったんだよねそのときはね。一緒に住んでて、数ヶ月は言ってないんだよね。

博揮:途中でバレて言うことになったときに、すごい何なら洗脳されてるんじゃないかみたいな話を言われて。自分ももしかしたらそうなのかもしれないっていう点も置いて、自分の中で考えてみたんですけど。
でもやっぱり、何て言うんだろう、心地いいと感じてるのは自分も確かだし、一番最初に見たビジョンはあっこが見ただけじゃなく俺も見たし、そのときにその彼女が何か生き生きしていくのを横でずっと見ていたいっていうのは、すごい自分の中で感じていたことも事実だったし。あとはなぜか一生一緒にいるっていうことだけはすごい自分の中に確信めいたものがあって。
とはいえ、こんなに喧嘩もするし、キュンキュンする恋愛じゃないしっていうなんか反対側の意見もあって。親に何て言ったらいいかもわかんないしみたいな。とかすごいあったんですけど、結局自分が親に打ち明けたときに、そこでようやくさっき話したような、親の期待に沿おうと思って生きていたんけれども、自分が自分の期待に沿って生きていきたいって今は思ってるんだってことがはっきりしたときに、そこからようやく自分の中での親離れというかか、そういうものが始まったみたいで、受け入れるのが少し早くなった。とはいえ喧嘩はたくさんありましたけど。

あともう本当に喧嘩して、「わかったおれもう出てく!」って言って、じゃあどこに行こうか、静岡に戻るか北海道とか沖縄とか、何なら海外とかどっか行こうかとかっていうふうに想像したんですけど。
どっかに住み込みで2ヶ月ぐらい働いたら、「ああもう退屈だなあ」って言いながら、あっこと喧嘩したいとか、何かいっぱい楽しいことあったなあとかそういう思い出を思いながら沖縄の海を見ているのを、ありありと思いついてしまって。だったら今ここにいる彼女とちゃんと向き合いながら自分と向き合おうっていうことに観念して、ある日を境にとかではないけど、だんだんだんだん親密になっていった感じ。

のどか:喧嘩をするっていうのは、抗う気持ちを支持するような要因だったんでしょうか。

あっこ:何か私自身は自分がやっぱり年が上だから。なんていうのか、日々日々、骨はバキバキになるしもちろん白髪もあるし。彼と出会ってというか自分を取り戻したその日から、私は化粧をしなくなって、白髪も染めないようになった。だから見たらちゃんと年相応なんだよね。
私は彼といてリラックスできたりとか幸せを感じてるけど、「彼の人生を奪ってるんじゃないか?」って。例えば彼のすごい旬な時期を、私とともにいたら、例えば私が早く死んで、50歳ぐらいで1人ぼっちになったときに、若いときの楽しみっていうの全部終わってしまうんじゃないかっていうのがすごい怖くて。
そんな自分にイライラしてたりとかして八つ当たりっていうのはしてたかな、ずいぶん。あとはこうやってグズグズ優柔不断なところがあるから、決めきれない博揮に対して苛立ちとか。あとは過去世の恨みとかすごいんですよ。その過去世のときの感情を思い出してはぶつけたりとかしてたんで。今がどうこうっていうわけじゃなくて、もう過去世の精算してる感じだったね。

4. 家族って、どんな存在ですか?

今思い描いてるのはその血族よりも魂の縁かなって思ってるから、そうなると、その血族の枠では入らないのが家族かなと思ってるんです

のどか:今のお話を全部踏まえた上で、今お2人にとって、お2人以外の登場人物の皆さんも含め「家族」っていうのはどんな存在になりますか?

あっこ:社会的な家族、家系図みたいなのって血族の話じゃん。
でも私達が今思い描いてるのはその血族よりも魂の縁かなって思ってるから、そうなると、その血族の枠では入らないのが家族かなと思ってるんです。
前の旦那さんと子供が4人いるので6人家族ですけど。
中にはそんなに縁がない子もいて、密に顔合わせたりとか話を聞く子もいたりとかね。だから血族だけだとちゃんとしなきゃって思うんだけど、魂の縁だなと思うと、ちょっと離れて、距離がある子供たちも何かそれはそれでいいなというか。彼らの本当の家族はいるんだろうなっていうふうに見てて。なんかこう微笑ましいというか。
そこの家族観が博揮と一緒なのかな。

博揮:うん。そうですね、そこは似てるなと思うんですけど。
江戸時代とか名字ができたのもそれぐらいだって最近聞いて。それまではその人の名前で呼んでたんだなっていうふうに思うと、そっちの方が僕は自然に感じていて。
なんかよくわからない”お家”っていうものに自分を縛られたりとかするんじゃなくて、何か一人一人が、そのまま関わっていけるような間柄が広がっていったら、幸せだなっていうのを感じていたから。

あっこ:うちらだってね、籍入れたら家系図ぐちゃぐちゃよね(笑)

博揮:だから年齢とか、肩書き、役割で、産んだ人が親になるのはそうなんですけど、僕の方が子どもであるような感覚を持つような、何かそういうしっかりした年下の子がいたりとかそういうこともあるし。
なんかその人それぞれの間に起こっているこの関係性っていうのが、社会的なものじゃなくて、お互いがそういう風に感じあえるような感覚を、その家族の中で、一緒にいる人たちの中で見出していけたらすごい楽しいだろうし、幸せだろうなというふうに感じました。

年齢とか、誰が産んだとか関係ない関係性で、毎回お互いの思ってることを話すのがすごい楽しい。

のどか:今のお話の中にも少しあったように思うんですけど、今の家族の中で何か楽しみなことって、直近でありますか。

あっこ:何か本当に私あの子供を4人産んで、しょっちゅう娘が週末に帰ってきたりするんですけど、血の繋がる娘よりも、娘の旦那さんであるスタッフの方が、すごい近しい感じがするんです。彼はそれこそ20ちょっと違う年も違う年下なんだけど、お父さんみたいな感覚で。私の父みたいな感じ。年齢とか関係なく、感じたまんまの役割、立場で。で、彼も私のこと娘みたいに話すの。
だからそういう意味では何かそういう、なんか年齢とか、誰が産んだとか関係ない関係性で、毎回お互いの思ってることを話すのがすごい楽しい。
母親だからとかじゃなくて、代表だからじゃなくて。

のどか:山田さんはいかがですか。

博揮:何か今ぱって思ったのは、義孫っていうんですかね。その今話した彼と長女の間にいたり、また生まれるんですけど。本当に生まれたときからずっと一緒に、僕も彼らと暮らしていらして、毎日顔を合わせるようなふうにしていたので。
彼らが俺のことなんて思ってるんだろうっていうのを、後に話を聞いたりするのを面白いだろうなっていうのはすごい思ったし、社会的には謎なポジションだと僕は思うんですけど。
それと折り合いをつけると言うか。

あっこ:でも温かいよね、近所の70代のおばあちゃんとか、この関係を理解して受け入れてくれてると思う。

のどか:それはなかなかすごいですね。

博揮:このカオスな感じがもっと広まっていったら面白いだろうなっていうところになんか、喜びというか。
自分たちだけじゃなくて、それこそ無名人さんだったりとか、関わる人だったりこれを読んだ人たちの中に、そういう人が一人でも生まれたら面白いだろうなって思ってます。

役割に縛られて、自分の思ってることを言えなかったりとか、何か制限したりとかするのかはないような関係だったらいいなって思います。

のどか:最後に、個人的な興味による部分もあるんですけど、今の家族の制度、家の制度についてはどう思われますか。
それを変えるべきだと思うのか、今のままでいいというふうに思われるのか。

あっこ:まあどうあってもいいけど、家族と血族と違うと思ったらいいかなと思う。
魂の家族と血族が違うっていうのがわかってて、上手に使ったらいいかなんて思うんですよね。

博揮:そういうのが全然あったところでいいと思うんですけど、母親だからこうしなきゃとか父親だからこうしなきゃとか、その役割に縛られて、自分の思ってることを言えなかったりとか、何か制限したりとかするのかはないような関係だったらいいなって思います。

あっこ:協力し合えるような関係だったら別に血族でも家族でもいいかなって思います。

のどか:最後にもしお2人から言っておきたいことがあれば伺いたいんですがどうでしょうか?

あっこ:何かこれって世に言うツインレイっていうふうな何かカテゴリーに入るっていうのを聞いたことがあってね。
ただやっぱそのツインレイていう言葉に縛られるのも気持ちが悪いねってなってね、やっぱり何か人としてすごく安心できる存在って本当にいるんだっていうのは、一つの例として広まったらいいなと思って。

のどか:ありがとうございます。山田さんはよろしいでしょうか?

博揮:今話をした内容だけじゃ何か聞いてる人はさっぱりだと思うし、もっと話し込もうと思ったら、何十時間でも話せそうだと思ったので、興味があったら連絡してください。

あっこ:不思議なんだけど、20離れててどうしてもおばさんと息子みたいにしか見えないと思うのに、2人で歩いてると、「夫婦ですか?」ってよく言われてたの。
だから見た目よりも空気感の方が、みんなにとっても重要なんだって知ったね私達はね。
っていうことがあるっていうことを伝えておきたいなと思います。

あっことひろきのことをくわしく

直観リーディングセッション(あっこのしている霊視)

あとがき

基本無名人インタビューは、オンラインカメラオフで行うのですが、今回はカメラの向こうで話すお二人が見えないことがとても残念でした。
そのくらい、息の合ったお二人の様子、お互いのことを深く深く理解している様子が伝わってきたからです。

「血族」なんて、日常会話で使う言葉ではないと思いますが
家族と血族という考え方が広まるとほっとする方は、実はたくさんいるんじゃないかなと思います。

家族という単位、概念に求めるものが、きっと今の私たちは多すぎて、それに応えられないと苦しくなってしまったりするけど
それが全てじゃないし、逆にその形が変わってもいいのだと気づくことができました。

こんな時代だからこそ、人生の中でどんな家族の形に会えるのか、家族を取り巻くいろんなものがどのように変化していくのか、自分を含めてそれを一つの楽しみとして生きていきたいと思います。

博揮さん、あっこさんありがとうございました。

【インタビュー・編集・あとがき:のどか】

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