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「Unityなどを使い、生徒が物理科学を好きになれる場にしたい」東京都立富士高等学校・附属中学校 科学探究部物理班@東京【メンバー募集!全国Unityコミュニティ名鑑】

こんにちは、Unity Japanのnoteで編集長をしている田村幸一です。私は普段、Unityを広く世の中に伝える、広報的な役回りも担っています。

この連載『メンバー募集!全国Unityコミュニティ名鑑』では、全国各地で活動する有志によるUnityユーザーのコミュニティを紹介しています。

ここ数年の新型コロナウイルス感染症の影響で、ユーザーが集まるオフラインイベントやコミュニティ間の交流が減ってしまいました。そんな中でも、新しくUnityを始める人にとって、学びを後押しするようなコミュニティと出会えるようにしたい、というのが連載の目的です。

第12回は、プログラミングやピタゴラ装置などの制作を行っている 「東京都立富士高等学校・附属中学校 科学探究部物理班」を紹介します。顧問の阿江先生にお話を伺いました!

科学探究部の班同士で連携し、活発的な探究活動を

──はじめに、科学探究部物理班の設立経緯を教えてください。

平成27年度に、科学探究部を設立しました。

もともと本校では、物理部、化学部、生物部、天文部が科学にまつわる活動を行っていました。これらの部の連携を強化するために科学探究部として統合し、その中に物理班、化学班、生物班、天文班を置く形で再編したのです。

東京都立富士高校は理数分野の教育に力をいれています。平成28年度には科学技術分野で活躍する人材を育てる「理数アカデミー校」の指定を受けました。令和3年度からは、先進的な理数教育とともに大学との共同研究や国際性を育むための取り組みを推進する「スーパーサイエンスハイスクール」に指定されています。

こういった背景もあり、現在は班をまたいで活発的に活動をしています。

──科学探究部物理班には何人が在籍し、どういった活動をしていますか?

中学1年生から高校3年生まで合わせると、70人が在籍しています。生徒の中には、科学探究部の他の班を兼任している人もいます。

活動内容は、主にプログラミングやピタゴラ装置の製作に取り組んでいます(生徒が手がける作品はこちら)。 

また、中学3年生を中心とした約10名がUnityを使った3Dゲームを制作しています。

生徒の興味・関心に応じて自由に活動し、意見交換したり、技術に対する理解を深めたりできる場を整えています。

──科学探究部物理班に在籍する生徒が、Unityと出会ったきっかけを教えてください。

私自身はUnityを扱った経験はないのですが、生徒から「スマホゲームがUnityで作られている」と知ったことや、この部活動に入ってから「Unityでのゲーム制作のクオリティの高さに魅力を感じて使い始めた」という声がありました。

Unityをアカデミックな形でも応用していきたい

──新型コロナウイルス感染症の影響によって対面での活動が難しいなか、部活動の活性化のために工夫したことはありますか?

Microsoft Teamsを利用し、オンラインで活動を行いました。ブレイクアウトルームを使ってUnity班、Python班、ピタゴラ装置班、動画制作班などに分かれ、生徒同士で意見交換したり、上級生が講義を行ったりしました。また中学1〜2年生向けに「Unity基礎講座」も開催しました。

Microsoft Teamsを導入したことで、オンライン会議のみならず、部活動内の連絡やデータファイルの共有などもしやすくなりました。その結果、部活動をより充実させることができるようになったと感じています。

──科学探究部物理班を運営していて、「よかったな」と思う出来事を教えてください。

科学と社会をつなぐオープンフォーラム「サイエンスアゴラ2022」に出展し、小学生から社会人まで多くの来場者や出展者の方にお立ち寄りいただいたことです。UnityやScratchを使って制作したゲームや、blenderで制作した3Dモデリング、生徒自身が編集した動画、VR体験などの発表や展示を実施しました。

出展の様子については下記の記事にまとめています。

──今後、科学探究部物理班をどのような場にしていきたいですか?

生徒一人ひとりが物理科学を好きになってもらえるような、集いの場にしていきたいです。

生徒たちは、ゲーム作りが大好きで、Unityを使うこと自体にとても興味を持っています。さらに活発な部活動にしていけるよう、議論を交わし合い、個々の成長の糧としてそれを生かせる環境を作ることが必要だと思います。

また、プログラミングは、科学探究部が目指す科学的なアプローチや解析手法として生かせます。3Dグラフィックスに強みを持つUnityを使って、ゲームのみならず、アカデミックな場や実用的な形で応用できないか模索していきます。

──今後の活動予定やイベント情報などを教えてください。

科学技術週間に合わせて開催される「Tokyo ふしぎ祭エンス」に、科学探究部としての出展を予定しています。また、毎年11月に開催される「サイエンスアゴラ」にもブース出展しているので、2023年も採用していただけるような企画内容を検討していきます!

過去の出展はこちら
サイエンスアゴラ2021
サイエンスアゴラ2020

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