偶然の計画

タイトル：偶然の計画

イントロ〜

皆さんこんばんは。今日もまたまた少し怖いお話。
偶然が逮捕に繋がったようです。

メインシナリオ〜

ト書き〈監獄の面会室〉

オスカー「俺はやってない。絶対にやってないんだ」

弁護士「ええ、わかってますよ。あなたのアリバイはほとんど成立していた。今回の逮捕は偶然が重なったような間違いです。必ず助けますので」

オスカー「ああ、頼む。ああそれと、部屋の物はどうなってる？」

弁護士「あなたの部屋の物？…大丈夫です。そのままにしてあります」

オスカー「よかった。誰にも手をつけさせないでほしい。特にあのオウムは俺の相棒なんだ。恋人に捨てられ、友人にも裏切られ、俺の元に残ってくれたのはあいつだけだったからな」

オスカー「間違っても保健所に連れて行くような事だけはしないでくれよ」

弁護士「保健所？ペットショップですか？大丈夫ですよ。あの子もそのままにしてありますから」

俺の名前はオスカー・フェンチ。
冤罪で捕まっている。今ごろ犯人は、
どこかで俺のこの不様を笑ってるに違いない。
それを思うと本当にどうにかなっちまう。

俺は恋人殺しで捕まっていた。メアリーが殺された直前、俺と彼女は大喧嘩していた。そのことは近所の奴らも知っていた。

それで俺が疑われ、アリバイがあるのに関わらず捕まったのだ。
俺はそのとき彼女とビデオ電話をしていたのだ。
俺は自分の家から、彼女は自宅に居た。
何とか仲直りしようと、俺はそのとき必死だったんだ。
彼女もそんな俺に付き合ってくれ、暫く喋っていた。

でもその時、運命とも言うべきか地震が起きて、
家のものはメチャクチャ、パソコンも壊れちまった。
それだけならまだ良かったが、そのすぐ後に俺の家に強盗が入り、
金目のものを盗んで行くついでにそのパソコンも盗まれたのだ。

なんてこった。本当に運命の悪運と言うのはあるのだろうか。
しかも彼女はその時使っていたパソコンを解体して売却したそうで、結局、データ復旧はできなかった。
そしてその直後に彼女は殺された。俺の家から彼女の家まではかなり遠く、
殺しの時間を考えれば、自宅に居た俺に犯行は不可能。

でもその証拠がそんな形で消えてしまった。
残されたのは周りのヤツらの証言と、そのとき彼女の家に置かれてあった俺の指紋付きの包丁。

でもそれはまだ仲が良かった頃に、俺が彼女と一緒に料理して付いた時の指紋だ。
警察はそんなこと一切調べもせず、安易に俺を逮捕した。

ト書き〈転機〉

でもそれから少しして、俺に嬉しい転機が訪れたのだ。

「釈放です」

本当によかった。俺は釈放された。
盗まれた俺のパソコンが見つかったのだ。
ビデオ電話していたその時の俺の背景に、
ちゃんと俺の部屋が映っていた。
それが証拠として立証され、俺はめでたく釈放。

弁護士「いやぁよかったです。おめでとう」

オスカー「ありがとう。みんな君のお陰だよ。それと、証拠をちゃんと調べ直してくれた警察のね」

ト書き〈オチ〉

それから何日かして、俺の弁護をずっとし続けてくれたマクマーフィ君が俺の部屋に遊びに来てくれた。

マクマーフィ「ちゃんと私の自宅で世話しておきましたよ。あなたの相棒をね。どうぞ」（ケージ入りのオウムを手渡す）

オスカー「ふむ、ありがとう。君に任せておいてよかった。じゃあこれ」（大金を手渡す）

マクマーフィ「や、こりゃどうも♪…ところで、どうします？今、処分しますか？」

オスカー「…ああ、計画通りにな」

オウム「メアリーノヤツ、ゼッタイコロシテヤル！コロシテヤル！」

オスカー「うるさくってかなわん」

バーン！（拳銃でオウムを撃ち殺す）

ト書き〈警察〉

警察「確かだな？」

科学捜査官「ええ、このビデオ電話の背景に映っているのは合成です」

警察「よし、行くぞ！」（逮捕状を持って）

エンディング〜

罪の上塗りをして、人を騙しちゃいけません。
このように、自然に裁かれる事があるでしょうから。それでは又。

動画はこちら(^^♪
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