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・山荘へ露路まっすぐに今年竹  姫


2か月に一度の酒呑み句会。
40年近く続いているが、天国に行った人が半数を超える。

先日の大府句会は、元コピーライターの新人歓迎会ということで、5人参加した。
しかし、吟行の途中とあって、アルコールを口にしたのは2人だけ。
ネーミングを返上しなくては。

大府市在住の連衆がセッテイイングしてくれた、盛りだくさんのプログラム。
まずはあいち健康の森薬草園へ。


広い芝生広場に、150種以上の薬用植物が点在する。
管理者は愛知県薬剤師会だ。
亡弟が名古屋市内で薬局を営んでいたが、
生薬や自然食品に強かった。

そんなことを思い出しながら、散策する。
芍薬が真っ盛りだ。
花つきが立派なので、君臨している。
あやめも薬草とは…。

薔薇も咲いていたが、薬木?
5月の風が心地いい。
時折ポツンと来るが、それも風情あり。
絶好の散策日和だ。

温泉と産地直売が魅力の、げんきの郷へ。
亡母とよく来た施設だ。
しかし随分進化して、今時の店がずらり。


ランチは、魚太郎の海鮮丼。
他にはシラス丼とマグロ丼しかない。
押すな押すなの盛況だ。

流石に専門店だけある。
潮風を感じる味わいだ。
缶ビールを飲みながら完食!



さらに、大倉公園へ。
20世紀初頭、ノリタケの初代社長が建てた別邸
で、迎賓館としても利用された

茅葺門と広大な庭園がすばらしい。
竹林、赤松、黒松、紅葉の新緑に癒される。

池のあやめが花盛りだ。
カッパ伝説の陶製像もなかなか。
雨に濡れて生き生きしている。

近くの歴史民俗資料館へ。
縄文時代から昭和時代まで、コンパクトながら網羅している。

中でも、昭和の資料が充実していて、懐かしい。ずっと居たい気分だ。

折から古楽器とバイオリンのコンサートが開かれていた。
しばし立ち聴きする。

美しい風景を見た後に、快い音楽を楽しむ。
何という贅沢!

いかん!
句ができていない。
時間も気になる。

急いで連衆のお宅へ伺い、句会を開く。
ひねりにひねって、何とか5句出す。
それにしても、15000歩とは、よく歩いた
ものよ。
次回7月は奥の細道結びの地・大垣へ。

青葉風茅葺門をブレークスルー 

葉柳の先忽然と江戸灯篭

伝説の河童像艶めく菖蒲池 

ウイキョウの衾に抱かれ眠りたし

楊貴妃か高貴な芍薬プリマベラ

芍薬の開き切ったり辞世句は?

ヴィオロンの漏れ来る苑や新樹光 

オレンジ色の蜘蛛大の字に踏ん張って

薬草園巡りて連衆しらす丼


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