🏛️エレンコス〜問答 📌2024 4/6 綺麗なガラスの箱

📌2024 4/6  綺麗なガラスの箱

下火にはなっているが、それは捜査が進んでいないだけの事でどちらかと言えば“膠着”状態。まあ、大谷翔平の件である。あまり介入しない方が良いとは思うが、この件での云々を見て考えたい点があり、稿にする。

大谷翔平はいち企業家かな
長嶋茂雄はいち従業員かな

2人をふと比較した。

大谷はもう高校生の時分で単身アメリカで挑戦したいという明確な意向があった人だ。10代後半で独立志向でキャリア形成を考えていた。故に、日本の野球球団が大谷を“雇”わなければ、彼は初めからメジャーでキャリアを形成していた。日本の球団が熱烈なアプローチを掛けて、説得して、抱えた。

面白い視点として、日本の球団はこの大谷翔平を従業員として雇うのではなく、“企業家育成”的に、1人の企業家を育てる、そんなニュアンスで彼を口説いた。当初から大谷の独立(アメリカ渡米)込みで雇った。まあ、大谷の側の視点を慮れば、何を余計な!と。始めから自分は独立して生きているのだから関与して欲しくなかったが、球団がしつこいからしょうがなく頼みを聞いてやって入ってやった…そんな意地の悪いねじけた男ではなかろうが、そう思っていてもそんなに悪い事じゃない。だって男なんだから。

今回の件で何故長嶋茂雄を思ったかと言えば、まだまだ不明瞭な件ではあるが、長嶋茂雄がもし今回の様な件で槍玉に挙げられたと仮定すれば、これは会社が全力で守っただろうな、と。そもそも長嶋の場合であったなら、問題が明るみになる前に問題が揉み消されている。その万全の体制が、読売のスター選手を守るために構築されていた。

個人口座が云々…いかに大谷翔平というスター選手のバリューを大谷個人で統括していたか。不審な人間であろうとも創業者、つまり大谷であるが個人と特別な結びつきがあれば、その個人資産を操作し得る役職的な位置にいれた。絶対的信頼、これを作る為に血眼で取り入る人間程、甘く穏やかで優しかった事だろう。その野心や悪意を見抜く事の方が不可能的に困難だ。

長嶋茂雄だったならば、長嶋自身の個人的感情など入れる余地無く、怜悧に会社が判断している。簡単に言えば、長嶋と関わる人間は会社が選定判断して、長嶋にそれを厳守させる。相当に不自由で偏狭で歪な人的空間ではあるが、そうして長嶋を守っただろう。長嶋もそれに忠実に従っただろう。プロの野球の歴史もかなり年数を経ていると思うが、その点で日本の野球史上最も優等生だったのは、もしかして“長嶋茂雄”だったのでは?“読売”という大企業とそれに誠実に忠勤する従業員“長嶋茂雄”。そのガラスの箱の中の野球する姿は、今でも燦然と第一級の“箱物”として輝き続けている。

大谷翔平の今後は?今は不明瞭な件でけっ躓いてはいるが、長嶋の“読売”に比して大谷は“ドジャース”である。規模が違う。そして結婚。件が起こる前は大谷翔平結婚フィーバーで持ち切りであった。最重要ブレーンとして世間に通っていた者から、その役割が夫人に移る、か?

大谷が高校卒業後、真っ直ぐアメリカでキャリアを積んでいたら、こんな件起きなかっただろう。語学を含め、相当にシビアな個人主義(個人管理)を下積みながら身に付けていた筈だ。

今後ドジャースはどこまで大谷を守護的管理出来るか?大谷自身はどこまで球団の“おせっかい”を聞き入れる事が出来るのか?心の拗けた筆者の見立てで、ドジャースは傷物になりかけている大谷翔平に商売的ニーズをまだ期待持ち続けているのか疑問だ。また大谷翔平は元から独立志向の強い人物であるが故、これから更に厳しくなって行くであろう球団からの制限管理(つまり圧力)と世間からの猜疑に対して信頼回復に努めて行く事に耐えられるだろうか?と。恐らく大谷のずば抜けた特色の通じない、不得手な分野での苦戦を強いられるだろう。

箱の中の姿に傷は一点もあってはならない。誠に残念な事に、箱の中の“大谷翔平”に傷が付いてしまった。最後に反感買うと思うが敢えて言う。

未だ野球への夢を発し続ける、箱の中の“長嶋茂雄”クラスの“箱物”に、彼はなれない様だ。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

✍フォローという支持、支援はとてもありがたい。更なる高みを目指して『レヴェイユ』をクリエイティブな文芸誌に育てて行きたい。🚬