🎭小説家のデッサン : 三島由紀夫 二元物語 20、コメディ・ジャポネーズ “蜥蜴どもの晩餐”④
20、コメディ・ジャポネーズ “蜥蜴どもの晩餐”④
戸陰:しかし先生が先程仰ったディーバダッタ…何だい?先生は次はインドの物語でも書くんだろうか?さっきはあのガキのあれで咄嗟に俺も声上げちまったが、ディーバダッタってあれだろう?
三島:そもそもが我々文学者の発端というものは、こういう点から始まる様な気がしてならんのです…(消音)
戸陰:どうもよく思い出せないな…ディーバダッタ、ディーバダッタと…しかしよくさっき、俺は声を上げられたな。“咄嗟”って奴は本当に奇妙だよ。それ