ケンブリッジで卒業生とカレッジ・ホッピング
年末から年始にかけて行ってきたイギリス。
まず最初に訪れたのはケンブリッジ。言わずと知れたケンブリッジ大学で知らる大学町。学生の頃一度訪れているため、今回は2回目の訪問です。
今回はケンブリッジ大学の卒業生であるパートナーのお兄さんと一緒にケンブリッジ大学のカレッジを巡ってみました。
ケンブリッジ大学構内を入場料なしで見学する方法
ケンブリッジ大学はいくつものカレッジで形成されていて、カレッジによっては入場料を払うところ、見学自由なところ、受付・守衛に断れば無料で見学できるところ、見学不可なところなど様々。有名なところ、大きな見どころがあるカレッジは入場料が必要です。正門に見学可能かどうか、どうしたら見学できるか大抵書いてあります。
ケンブリッジ大学の卒業生カード(CAMCard)があり、それを提示すると本人とゲスト何人か(上限はカレッジによる)までは無料で見学できるということ。今回は卒業生と行ったので、入場料がいるところもどこも無料で見学できました。在校生も学生証を提示すればゲストも入場料なし入ることができます。
また、校内のチャペルのミサは一般に開放しているカレッジも多いので、無料で参列することができます。オックスフォード大学のクライストチャーチで一度参列しましたが、聖歌隊の合唱なども聞け貴重な経験でした。ただ、あまり校内をぐるっとは周れないので、建築や風景を存分に楽しみたいのであれば、入場料を払って入るのが無難。ミサの情報は各カレッジのウェブサイトを。
訪れて良かったカレッジ
冬休みで学生はあまりおらず、観光客が多い一番有名なキングス・カレッジを除いて、ひっそりとしているところが多かったです。今回色々なカレッジを巡って、特に素晴らしかったのがキングス・カレッジとセント・ジョンズ・カレッジ。色々なサイトを見るとこの他にもクイーンズ・カレッジなども訪れる価値がありそう。
チャペルが美しいキングス・カレッジ
1441年にヘンリー6世によって創設されたキングスカレッジ。元々はウィリアム王子も通った名門イートンカレッジの卒業生のみを受け入れるカレッジだったそう。
このキングスカレッジ一番の見どころは1544年に完成したイングリッシュ・ゴシック様式のチャペル。ケンブリッジといえばこのチャペルの写真をよく見ます。
キングス・カレッジはチケットオフィスはないので、ウェブサイトでチケット(この記事の日付現在、大人14.50ポンド)の予約が必要です。
外観も見事なチャペル。
内部も扇状に広がる天井が素晴らしいです。
チャペルと言っても、イギリスの有名な大聖堂くらいの規模や装飾。
ステンドグラスも素晴らしいです。
裏は芝生が広がり田舎の風景。他のカレッジでも裏に広大な芝生が広がるところがいくつかありました。正面と裏から見た景色が全く異なるのが面白いです。
見所満載のセント・ジョンズ・カレッジ
1511年創立のセント・ジョンズ・カレッジは、12人のノーベル賞受賞者や7人の首相を輩出した名門カレッジです。
正門にはカレッジの紋章が煌びやかに光ります。
学期中は一般見学はできないそうなのでスケジュールは事前にウェブサイトで確認を。入場料は12ポンド(この記事の日付現在)です。
中庭から眺めた正面玄関。
こちらにもチャペルがありました。
キングス・カレッジのチャペルのような派手さはないものの、天井のフレスコ画が美しいです。
廊下も映画ハリーポッターなどに出てきそうな雰囲気。
ケム川に架かるため息橋(Bridge of Sighs)はこのカレッジ内にあります。
静寂に包まれたため息橋。
ため息橋から眺めた景色。時折観光客が乗ったパントと呼ばれるボートが行き交います。
こちらの建物も素晴らしいです。
教授の研究室のある棟。どの教授がいるか分かります。
面白いのは、カレッジごとに寮や食堂があり、まるでハリーポッター。
裏のほうに1960年代くらいに建てられたと思われるコンクリートむき出しの寮があったりするカレッジもあり、残念ながらすべてが歴史的な建物ではないです。
その他の素晴らしいカレッジ
キングス・カレッジとセント・ジョンズ・カレッジ以外のカレッジも素晴らしい歴史的な建造物が多かったです。
こじんまりしたキーズ・カレッジ
1348年創立のゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジ(Gonville & Caius College、通称キーズ・カレッジ)は、ケンブリッジで4番目に古いカレッジ。
15人のノーベル賞受賞者を輩出しているそうで、これはオックスフォード大学とケンブリッジ大学を総合して2番目に受賞者が多いカレッジだそうです(1位はケンブリッジのトリニティ・カレッジ)。
守衛に特別に入れてもらったので、見学者もおらずひっそり。
こんなキュートなゲートも。
中庭はこじんまりしていて、ピクニックテーブルもあり夏は心地よさそうです。
現国王の母校トリニティ・カレッジ
1546年にヘンリー8世によって設立され、34人のノーベル賞受賞者と6人の首相を輩出したトリニティ・カレッジは、現国王チャールズ三世の母校。ケンブリッジ大学で最も資金力があり、そして、アカデミック・ランキングではトップに入るそう。
残念ながら一般公開されていなかったので、正門から中庭を覗いてみました。なんでもヨーロッパ一大きい中庭だそう。
改装中の建物があり、あまり綺麗に見えないのが残念。
時計が目印、コープス・クリスティ・カレッジ
今回ケンブリッジを案内してくれたパートナーのお兄さんが通ったカレッジ。1352年に設立されたケンブリッジでも歴史のあるカレッジで、他のカレッジと異なり唯一ケンブリッジ市民たちによって創設されたそう。
正門のある建物の角にあるちょっと変わったコープス・クロックと呼ばれる時計。この時計を見ている人が多くいるので目立ちます。
何でもお兄さんはこの真上の寮に住んでいたそう。
お兄さんと来たときは正門が閉まっていて見学できませんでしたが、後日門が開いていたので覗いて見ました。見学は不可だったので正門からの眺めのみ。
いかにもイギリスのカレッジという建物です。
オリバー・クロムウェルも通ったシドニー・サセックス・カレッジ
1596年に設立され、ピューリタン革命の指導者や軍事的独裁者として知られるオリバー・クロムウェルも通ったというシドニー・サセックス・カレッジ。
「Poterhouse Blue」というこのカレッジが舞台のイギリスのコメディードラマがあり(イギリスではチャンネル4のストリーミングで視聴可)、後日鑑賞しました。大学の色々な儀式などを面白おかしく再現していて興味深かったです。
パートナーのお父さんの母校なので少しでも見れて良かったです。
色々な時代の建物が並ぶペンブルック・カレッジ
ペンブルック・カレッジは 1347年に設立されたケンブリッジ大学で3番目に古いカレッジ。ケンブリッジ大学では成績がトップに入るそう。
色々な時代に建てられた建物があり、あまり統一感がないのが面白いです。
多彩な卒業生のクライスツ・カレッジ
1437年に創設されたカレッジで、詩人のジョン・ミルトン、進化論のチャールズ・ダーウィン、ボラットで知られるコメディアンのサーシャ・バロン・コーエンなどが卒業生。素晴らしい門構えです。
こちらもケンブリッジ大学内で成績トップに入るカレッジだそう。
フランスっぽい建物もありました。
まるでアメリカの大学、ダウニング・カレッジ
1800年に創設された比較的新しいダウニング・カレッジ。特に法学部と医学部が有名だそうです。守衛のいる正門もなく、自由に出入りできるのはアメリカの大学のよう。
やはり、建物といい、キャンパスのレイアウトといい、アメリカ東海岸の歴史ある大学に似ています。同じくらいの時代に建てられたからでしょうか。アメリカの大学に大学院まで通っていたので懐かしいです。
グラウンドからの借景も趣きがあります。
雑踏に佇むエマニュエル・カレッジ
ケンブリッジのショッピングモールの脇にあるため多くの人が前を通行するエマニュエル・カレッジ。1584年に創設され、こちらもケンブリッジ大学内で成績がトップクラスのカレッジだそう。
正面入口を入ったところにある中庭だけ覗いてみました。外の雑踏が嘘のような落ち着いた中庭。
番外編〜カレッジ以外の大学の施設
ケンブリッジ・ユニオンはケンブリッジ大学の弁論クラブの建物。
ケンブリッジ大学にある数あるクラブの中でも最大だそう。ジョン・メージャー元首相やダライ・ラマなど多くの世界の著名人が名誉会員として名を連ねるクラブ。残念ながら閉まっていました。
キングス、カレッジのチャペルの隣りにあるセネート・ハウスという大学の事務棟。どのカレッジの生徒もここで卒業証書をもらうとのこと。
ケンブリッジは小さい町ですが、色々なカレッジを見学しようと思うと結構見所がたくさん!とにかくどのカレッジも歴史があり、こんなところで勉強できたら…と思わずにはいられませんでした。
この他にも大学の博物館もいくつかあり、そちらは機会があれば次回に。
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