見出し画像

ハンドメイズ・テイルを絶対に見て欲しい

Netflixで激推しする作品の記事 (←こちらから)を書いたら楽しくて一人で盛り上がってしまったので他にもオススメする作品をあげていこうと思う。

昔、マッチングアプリである男性とメッセージのやりとりをしていた。「好きな映画とか、本の感想とかもいろいろ話せたりしたら嬉しいな」と送ったところ、彼から「インターネットには沢山の感想を書き捨てるサイトが御座いますので、そちらを活用されてはいかがでしょうか」と懇切丁寧で明確な拒否メッセージをいただいた。いやーほんとね、私もっと早くnoteやればよかったねって。そういう意味で言ったつもりじゃなかったけどな!!!忘れねーよ。

ハンドメイズテイル(Handmaid's Tale 侍女の物語): ディストピア/スリリング/人間ドラマ/男尊女卑な世の中について

舞台はほぼ現代。世界規模の甚大な環境汚染と性感染症の蔓延のため、健康な子供が生まれ育たず、出生率が異常に低下し続け不安定な社会の中で、アメリカのキリスト教原理主義者がクーデターに成功しギレアド共和国を設立する。ギレアドでは女性は一切の教育を禁じられ、生殖能力のある女性は夫や子供、家族全員と引き離され”侍女”として権力者の子の妊娠出産を強制される。規則を破れば見せしめに吊るされ、反抗すれば体の一部を切断される。逃亡すれば協力者は殺され、侍女は生殖機能以外の肉体に”罰”を受けることになる。離れた我が子を取り戻し、カナダに亡命することはできるのか。女たちの戦いが始まる。

この話が恐ろしいのは、フィクションの世界にも関わらず、現実に近い部分が少なからずあることだ。世の中には男尊女卑の意識が強い人がまだ沢山いる。物語を見ながらそんな登場人物に出会う度、現実世界の問題も思い出させられる。「子供を産む機械」とのたまった政治家がいたことも記憶に新しい。そして公には言わずとも、その意見を擁護するだろう層もまだ存在している。この作品の原作は1984年に書かれたそうだ。女性の政治家や会社のトップも以前よりは増えたがまだ日本には少ない。35年経っても身近に感じられる部分があることが恐ろしい。

立場・役職ごとに着用して良い色も決められており、それは路上で地位を明確に分けて管理するために他ならない。権力者の妻は青。侍女は赤。家政婦は緑。それ以外着用不可。侍女を教育する”叔母”なる立場の女性たち。リディア叔母という恐ろしい人物が恐怖の折檻による”再教育”で侍女たちを従順に変える。いったい全体どうなったらこんな仕事を喜んでできるのか、彼女がリディア叔母になるまでのスピンオフ作品も原作にはあるようなので読んでみたい。とにかくおぞましい設定がしっかり作り込まれている世界。語りだせば止まらない。

恐怖政治による統治が行われる中でも、人々の心までは変えられない。決まりごとに縛られても人間関係は予期せず深まる。立場が決められていても愛してしまう。懲罰が骨身にしみてもやっぱり自由を手にしたい。どんなにかたく禁じられても、学びたい欲求は捨てられない。それこそが希望である。

登場人物の苦悩が丁寧に描かれているのが本当に素晴らしい。この世界は間違っていると自分の命をかけて叫べるのか。生き抜くにも希望が必要だ。試される登場人物に感情移入すること間違いなしです。男性がこれをみてどう感じるのかも気になる。

シーズン2まではアマゾンプライムフランスで視聴可能ですが、日本ではHuluかな?シーズン3まで見れます。

続きが気になりすぎて、アマゾンからOCSチャンネルを追加課金するか本気で迷い中。気になって仕方ない、噂のウエストワールドもあるし、ほかにも魅力的な作品が沢山、、でも一体いくら課金したら終わるんだ?と今日も迷います。すでに課金してるのに、ここにはない作品をチラつかせてさらなる課金を煽るアマゾンにイラつく!!そして最近アマゾンはNetflixにもあるような作品ばかりで特に延長する理由も思いつかない、、、。

原作もあるので本が好きな人にはオススメです。

侍女の物語 / マーガレットアトウッド (←amazonのサイトに飛びます)

ハマりすぎて検索してたら発見した、原作者アトウッドと読書家でフェミニストでもあるエマ・ワトソンの対談が非常に面白かったので興味ある方はこちらもぜひ。(英語です)








この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?