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初夏凜々

新緑の季節。今の時期は、空木(ウツギ)の花が、とてもきれいに咲いています。写真を撮ったのですが、写真では 美しさが伝わりませんね…😢。
葉の緑×白く細かい花の組み合わせが、繊細で爽やかで、実物は この写真の
何倍も美しいのです💦。

おそらく丸葉空木。 色々と種類があるらしいのですが、近所でみかけるのは、
丸葉空木のみ。桜と同じで、遠くから見た方が美しいです。
白くて細かい花。繊細で美しい。
基本 山肌というか山の斜面みたいな場所(高い位置)に生えてることが多いので、
写真を撮るのが難しかった💦。
この花が咲くと初夏。みなさんのお住まいの地域では見かけますか?

さて。この空木の花ですが、童謡「夏は来ぬ」の歌詞に登場する〈卯の花〉
として有名なようです。

卯の花の匂う垣根に  時鳥(ホトトギス)早も来鳴きて 忍音もらす 夏は来ぬ
五月雨の そそぐ山田に 早乙女が裳裾ぬらして 玉苗植うる 夏は来ぬ
橘の香る 軒端の窓近く 蛍飛びかい  おこたり諌むる 夏は来ぬ

夏は来ぬ(作詞:佐佐木信綱)

初夏の情景に満ちた歌ですよね。卯の花に続いて、橘も登場します。
橘=みかんのことですが、みかんもウツギと同様に、5月に白い花を咲かせます。両者とも 葉の緑×白い花の組み合わせが、とても爽やかで まさに初夏の風物詩です。

この「夏は来ぬ」、みなさんにとっては 懐かしい童謡でしょうか?
私は子供時代に、この歌を聴いた記憶があまりなく、馴染み深いのは「八十八夜 茶摘みの歌」の方です。

夏も近づく八十八夜 野にも山にも 若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みじゃないか あかねだすきに すげの笠

これも初夏の歌ですね。八十八夜とは、雑節のひとつです( 二十四節気→中国から伝わった暦。一年を春夏秋冬の4つに分け、さらにそれをそれぞれを6つに分け 季節を表す名前をつけたもの。立春とか春分のこと。
雑節→二十四節気を補うかたちで、主に農作業に適した時期を表した日本独自の暦。節分とか彼岸のこと )。

だいたい立春から数えて88日目あたり(5月初め)には、農作物に被害を与える霜の心配がなくなり、気候が安定するため、お茶農家さんでは茶摘み(一番茶の収穫。その年の最初に芽吹いた茶葉の収穫)を、米農家では田植えの準備を行うようです。

季節を象徴する花は、桜だけではないのですね。日本人は こぞって桜を愛でますが、他の花は素通りしているのは、なんだかさみしいような気がします。

卯の花と歌に関して、もうひとつ。
そういえば Coccoの曲に、「卯の花腐し」というタイトルがあった気がするな、と思い出して 検索してみました。
卯の花腐し ( うのはなくたし)とは、せっかく咲いた 卯の花を腐らせる
ほど、降り続く長雨のことを指します。雨をあらわす言葉なのですね。
   ↓ 曲はこちらです。

Coccoさん(というか、あっちゃん?)は、中高生の頃に ベストアルバムをぼんやりと聴いていた程度で、その後は遠ざかっていたのですが…。

改めて聴いてみると、めっちゃいいですね…!!😯✨️
昔の曲より、今の方が 断然いいと感じます。
そして、花がモチーフになっている曲が、他にも いっぱいありました😆。
花と星の曲が多い…。あっちゃんも、花が好きなのかな。

卯の花、とてもきれいなので、気になった方は ご近所などを散策してみてください。たまには SNSやパソコン画面から離れて、四季の花々に目を向けてみるのも、いい気分転換になるかと思います。

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