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泣けるおいしさ、どらもっち

わたしはもう一年ほど前から、痩せたいと願っている。

けれど、体重計には乗らない。

以前、体重計に乗ってまめにチェックしていたら、健康診断で再検査と言われた。体脂肪が低すぎたのだ。

当時は友達に教えてもらった通りの食事をして、散歩して、体重をチェックしていた。達成感はあったけれど注意された。その反動だろうか、今は随分体形が伸びている笑。

で、近頃は、夜8時以降に食べなかったから大丈夫、なんてかなり自分に甘い。

だから痩せない。


今日はローソンでどらもっちを買った。

カヌレも美味しいけれど、泣けるのはどらもっち。 

製作者に賞を差し上げたいほどの出来だ。コンビニで目にするとちょっと割高感はあるけれど、いやいやどうして、これをケーキ屋さんで買うともっとお高いのは間違いない。


4月から本を書き始め、それがまだ終わらない。それでも、これはありがたいチャレンジだと思っている。なぜ、わたしは女性の働き方についてずっと考え続けているのか、どんどん頭の中が整理されてくる。

書くって素晴らしい。

でも忙しい。

やることが山のようにある。


お昼は母の好きなそうめんにした。

母の3度の食事と、母のお風呂はわたしの仕事だ。

本当はパンにしたかったけれど、母の喜ぶ顔を想像しながら、大急ぎでそうめんを茹でた。

すると、まずいという。

そうめんがまずい、、、

なんてことがあるのだろうか。

それから、

「これはいつものじゃない」

と母がのたまう。

「分からないなら、わたしのそうめんを食べてごらんなさい」

とのたまう。

「ほら、水が濁っているでしょう」

と。

「なに言ってるの、わたしのそうめんと母さんのそうめんは同じザルからすくい上げて運んだものよ」

とわたしはムッとする。


「今日のは少し水洗いが足りてないんじゃない?」

でいいんじゃないの?と思う。


「ねえ、お嫁さんにそれいったら終わるよ」

というと、

「そりゃそうね。でもね、言わなきゃわからないでしょう」

ときた。


それからわたしは外に出た。

そして、ご近所で体のメンテナンスをしてもらった。

どうやらかなり疲れていたようだ。


帰りにどらもっちを買った。

夕飯の後、それを食べてひっくり返りそうになった。

うまい。

先日食べた時の5倍はうまい。


母に文句を言ったけれど、今日は収まらなかった。

わたしは母の喜ぶ嬉しそうな顔を想像しながら、キッチンでバタバタと動いていたのだ。母はそうめん好きだ。

ところで、母は362日ほど、素晴らしくよき人だ。実に静かで正直で率直だ。

こんな見事なシャクヤクを今年も咲かせたし、ご要望通り種を買ってくるとプランターで溢れるほどのベビーリーフを毎度摘んでくる。それをサラダに混ぜて食す。

ただし、1年の3日ほど、母のそれはあだになる。

毒を吐く。

けれど、正直で率直というのはそういう事なのだ。


おかしなもので、母の方が悪いと思っていても、体が小さくなった母が、背中を丸めてテレビをみている姿を目にすると、瞬時に気の毒になる。

親子とは面白きものだと思う。


きっと、わたしがどらもっちに確かなおいしさを期待するように、母はそうめんにコシのあるツルツル感を求めているのだ。

きょうのそうめん事件は、わたしの負けだ。

どらもっちを食べて、それに気づいた。


※最後までお読みいただきありがとうございました。


※大阪で講演会を開催いたします🌟

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