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3次元推しファンアートを作るとき心掛けていることをまとめたよ(写真コラージュも含むよ)

※2022/08/02 一部加筆しました。

こんにちは〜!
びーふぁのファンアート沼にいる令和の国芳になりたいUmiです。
ファンアート界隈がざわついたので、他垢では今年10年目を迎えたツイッタラーとしても見逃せないぜと思ってどうにか火種に辿り着いて無事戻ってきました。
確かにファンアートでずっと気になっていたことなので、私が個人的に心掛けていることをまとめてみました。猫化するやつに説得力ねぇよと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これを強制するぞという学級委員長みたいな気持ちは無いし、これからもファンアートで楽しく応援したいし、ついでに私が敬愛する歌川国芳も宗教画の楽しさも知って欲しいので、良かったら最後まで読んでください。
ファンアートのあれこれについて、放っておくと彼らが健康的に自由に音楽を届けることを奪ってしまう可能性もゼロではないので、考えるきっかけとなれば幸いです。

では以下がファンアートを作るとき心掛けていることです。

①本人がやってないこと、言ってないことは描かない(事実を元にイラスト化する)
②お手本にした写真、スクショ等の元ネタ(公式サイトや公式MV等)があればできるだけリンクを貼る
③妄想は基本的にオープンにしない(ファンアートと二次創作は別物)
④写真は補正アプリで加工しない
⑤ファンアートを作ることができるのは推しや推しの周りのクリエイターのおかげだということを忘れない


3つくらいでまとまるかと思ったら5つになってしまった…でもどれも大事なことなので一つ一つ補足説明していきます。そしてここから更にクソ長くなります。申し訳ない。

①本人がやってないこと、言ってないことは描かない(事実を元にイラスト化する)
彼らの事務所は嘘をつかない、ありのままをリアルに伝える事を大切にしているので、一番気をつけているかも。
私は基本、猫化して表現することが多いのですが、人間を猫化する時点で矛盾してない?と思う方もいるかもしれません。この猫化は所謂「デフォルメ」と呼ばれる表現方法の一種で、美術の歴史を遡ると昔から行われてきた表現手法です。日本では動物の擬人化は盛んに行われていて、鳥獣戯画や歌川国芳の猫など、一度はどこかで見たことがある人が多いのではないでしょうか。
最近ボテロ展ありましたね?あれもデフォルメで、対象を変形させて誇張して表現する方法です。実際、写真を忠実に模写したものを除き、ファンアート(特にイラストもの)の多くはデフォルメされたものです。誇張することによって対象の魅力を引き出すという意図があるんですね。だからファンアートはどこを誇張するのかによって、その人が対象にどんな魅力を感じているのかが露わになるのです。
誇張して表現するからこそ、事実のみ表現することを大事にしています。猫化なんて究極のデフォルメなので、最近のものは特に実際映像や写真があるものをできるだけ忠実に猫化しています。彼らの仲の良さや面白さ、愛らしさって性別とか色々超えた何とも言えないものがあるなぁと感じてて、日頃生き方等尊敬するくらい大好きな猫の姿で表すのが自分としてはしっくりくるため、猫化の誇張表現を用いていますが、失礼になってないかなと常々悩みながら描いています。猫リスペクトも込めて猫の骨格でかなり無理があるものはできるだけ描きません。
猫が亡くなった時は寺に葬り仏壇まで作ったという逸話まで残っている歌川国芳は、描けない猫は無いんじゃないかってくらいあらゆる猫のポージングを捉えてて本当に尊敬です。猫以外でも金魚の擬人化は秀逸なので知らない人は是非画像検索してください。ああいうユーモラスな表現を目指したい。
猫で表現するのは合っていないと感じたものは猫化せず人間バージョンで描くことがほとんどです。音楽で言ったらキラキラPOPな曲調にするのかゴリゴリのロック調な曲にするのかみたいな違いですかね。だから明るくPOPでキャッチーなSOやBGBなんかはびーにゃ化が多かったんですけど、今回のアルバムリード曲はかっこいいので自然とびーにゃ化が減少しています。
嘘をつかずありのままで自由に音楽を表現している彼らを応援したいので、事実を元にっていうのは外せないですね。

② お手本にした写真、スクショ等の元ネタ(公式サイトや公式MV等)があればできるだけリンクを貼る
事実を元にするからこそソース大事!写真はデジタル化して凄い身近になった分、「作品としての写真」というものに対する意識が低い人が多いです。これは推し活に限らず世間全体的にみられることです。絵を描く時に参考にする写真は作画資料写真として自分で取材して撮影したものか、作画資料写真として正規に出回っているものを使用するのが基本です。ここ数年ネット発のイラストレーターがトレパク等で問題になってるのもこれです。
ところが現実問題、推しをリアルに取材するのは不可能ですし、出回っている推しの写真や映像は既に「作品」として成立しているもので、本来はそこに手を加えたり、元ネタにして自分の作品として発表することは黒に近いグレーです。
ただこの界隈は事務所のご厚意で、応援目的であれば事務所が出した写真等を二次使用することができるので、そのご厚意を受け取りリスペクトを忘れないように元ネタのリンクを貼ったり公式のツイートをRTしたりしています。
あとファンアートってあの名場面良かったよね?!っていう思い出のメモリーを視覚化したものでもあるので、またあの場面見たいなぁって思ったらソース元に直ぐ飛んで振り返られるのは便利なんですよ。ご新規さんにもここ良かったよって紹介するのにも良いですよね。Smash.のpick機能とか画期的だなぁと思います。私のファンアートに元ネタのリンク貼ってあったら、ぜひ飛んで見に行ってね!

③妄想は基本的にオープンにしない(ファンアートと二次創作は別物)
特に3次元推しではここが一番問題になるところですね。前述にもあるように彼らは嘘をつかない、ありのままをリアルに伝える事を大切にしているし、何より一人一人意志のある人間です。妄想ってそういうリアルを無視した「私の思い描く推しの姿」であり、エスカレートすると人権を無視して「私に都合の良い欲求を満たしてくれるお人形」になってしまいます。
本人達の実際の発言を元にあれこれ想像するのは楽しい気持ちも分かります。個人的に、SO大賞で本人達が言いそう、やりそうなことを送って採用されて、本人達も「○○っぽい!」って喜んで紹介しているみたいな程度のものはまだ許容範囲だと思うんですよね。実際そういったものはあえて虚妄と書いてタグ無しで上げている方もいらっしゃっいますし。ただあまりにもかけ離れてるものや性的指向などプライベートに関わるものは、オープンなアカウントで拡散するものではないと思います。これは推しのビジュアルを見て高ぶった時にツイートする感想も同様です。
しゃっちょも雑誌のインタで女性の好みを聞くなんてナンセンスって言ってますしね。彼らの表現を理解するのに性的指向等プライベートな情報って特に必要無いし、拡散したとて何かメリットがあるわけではありません。むしろ誤解を受けるような画像を拡散してデメリットになってしまう可能性が高いです。
どういうこと?って意味が分からない人は以下の記事を絶対読んでください。

確かに我々の推しはびっくりするほどパーソナルスペース狭いし、前世は恋人同士だったんじゃないか?って本人達も言ったりするけどあくまで比喩表現です。実際性的指向も本人が話さない限り分からないことで、コラージュ画像の内容によっては、思わぬ方向に転がっていく可能性もあります。彼らがグローバルな活動をしていくからこそ最も気をつけたいところですね。
こういう妄想を脳内でも一切するな!と言いたいのではなく、公の場に盛大にアウトプットしても大丈夫かどうか考えた方がいいんじゃないかという提案です。
判断に迷ったら、
・それを拡散することで本人達の音楽活動の後押しになるか
・SO大賞に応募しても大丈夫そうな感じのやつか
・それを見て本人達も喜ぶか
といった明確な基準を持っておくと良いのではないかと思います。
だいたいアウトなやつって「自分達だけ楽しい」やつです。
どうしても共有してキャッキャ楽しみたいなら鍵垢使うなり、グループLINE使うなりいくらでも工夫できます。それでもオープン垢でやりたいんや!っていう方、それはもうファンアートではない。ただ彼らを使って自分の欲求を満たしたいだけになってしまっています。

今はすっかり卒業しましたが、小中高生の頃2次元好きで漫画アニメも嗜んでいました。2次元の二次創作ですら内容によっては大変気を使うような時代がありましたよね。今はオタクが市民権を得てあんまり隠れてないので未だにハラハラします。3次元なんて古のオタク達は難解なパスワードを設定し深海に潜っていた記憶があります。スケオタでもあったので、スケオタの一部のお姉様方が絶対に検索に引っかからないように謎の暗号で会話を繰り広げるなんてこともありました。今はツイッタランドに平然と虚妄を垂れ流す方が増えたのでマジ怒り狂ってます。オタク達よ深海に戻れ。
ちなみに私はイラスト描くのは好きだったけど、漫画家が作品の参考にしたという元ネタをガシガシ掘っていって最終的に漫画、アニメからどんどん離れて元ネタとなった歴史文化にどハマりするという特殊なオタクだったので、全然二次創作は向いてませんでした。

④写真は補正アプリで加工しない
前述の②の通り、基本推しの画像や映像は既に「作品」として成立しているものです。写真も元がモノクロならモノクロにしてある意図がちゃんとあるんです。なぜこのような衣装なのかヘアメイクなのかライティングなのか等、まずはじっくり鑑賞しましょう。今のアー写、前回のBGBの時よりお顔の陰影がはっきりしてますね。やっぱかっこよさ演出するのに陰影の加減は絶対気にするよね。スモークが何かこいつらやばい奴らだよっていうのを醸し出してますね。良さが分かったらそれが存分に生きるような形で拡散するといいと思います。(メンバー紹介シートとかね)
たまに加工し過ぎて誰やねんっていう画像が流れてきて悲しみ。カメラマンは構図やらライティングやら色々細部まで気を使って作品を作ってるんでっせ。
動画スクショの粗を整えるにしても加工キツいのは顔面溶けてるやつとかあるから上げる前に変なとこないか一回チェックしましょう。見慣れると全然気付かないから、推しへのキモレターみたいに一晩寝かせるくらいが丁度いいです。

⑤ファンアートを作ることができるのは推しや推しの周りのクリエイターのおかげだということを忘れない
ここまで読んでんきたらもうお分かりでしょう。我々が受け取る推しの姿、パフォーマンスは推しや推しの周りに関わるクリエイター達の努力の結晶です。まずはそれらを全力で浴びて、感謝しながら生まれた思いをファンアートにして盛り上がりましょう。

私、ファンアートは宗教画だと思ってます。宗教画は識字率の低かった時代に人々にキリスト教の教えを伝えるために描かれた見てわかるための”聖書”です。すごい平たく言うと宗教画ってキリストの名場面集なんです。
我々も推しのMVの中で、ここっ!っていう場面をスクショしたり描いたりしますよね。だいたい人気の画題は絞られてくるのが見ていて面白いです。
宗教画でも「受胎告知」や「磔刑」「最後の晩餐」など同じテーマで沢山の画家達がその場面を描いてきました。受胎告知で好きなのはレオナルド・ダ・ヴィンチとロセッティです。特にロセッティの受胎告知は最推しだから今すぐググって!時代によって作風が徐々に変わってくるので宗教画は本当に面白いんですけど、それに似た面白さをファンアートにも感じます。
ファンアートって推しのここが素敵だよねっていう思いがこもっていることが大切なんじゃないかなと思います。それが自分の欲求を満たすだけのものだとちょっとファンアートとは違うかな。

この界隈、推し活初めてという方が多いですよね。だから知らず知らずのうちにやらかしちゃったというのはよくあると思います。
大事なのは指摘されたらシャットダウンせず、色々な意見に耳を傾けてまず客観視することです。シャットダウンしてしまう人って心の奥底で「知らないことは恥ずかしい」「間違うことは悪」という価値観が根強いのではないかと思います。そういう人ほど他者に対して「ものを知らない、間違いを犯した人間は最低最悪」って無意識のうちにジャッジしています。だから自分の非を認めることはそのジャッジが自分に向くことになってしまうので、自分の心を守るためにはシャットダウンするしかないんですよね。
間違うことや知らないことは恥ずかしいことでも悪いことでもありません。
もしそうならこの世の人間で良い正しい人間は1人もいないです。全員アウトです。
指摘されてハッと気付けるかどうかが大事。それは新しい価値観との出会い。
以前「逆転人生」という番組でセクハラ裁判の件が取り上げられた時、「日本初のセクハラ裁判が教えてくれた15のこと」の中に「偏見を指摘されても恥ずかしがらずもっとハッとなろう」というのがありました。この言葉を送りたい。そして岡崎体育さんの「おっさん」も聴いてください。

もはや僕らの時代のスタンダードは
蓋をしてあの日に埋めていこう
心を込めたタイムカプセル

指摘してきた方の言い方が怖い!っていう方も見かけますが、怒りって第二感情なんです。怒りの前にある第一感情として心配・不安・恐怖・不快感があって、初めて発動します。怒りは心配・不安・恐怖・不快感等のストレスから身を守るためにストレスの原因となったものに向かって力技で対処する方法です。それで指摘された側も気持ちに振り回されてまた怒りという力技で対処してしまうんですね。何という悪循環。みんな、アンガーマネジメント頑張ろ。

そして勇気を持って指摘してくれる方がいるのはとてもありがたいです。
これまた逆転人生の「日本初のセクハラ裁判が教えてくれた15のこと」からの引用です。
「周囲が許すからセクハラをする」
「言えない空気を変えていこう」
「次のあなたにバトンを渡せば時代はきっと変わっていく」

ところで私の性的指向はアセクシャル・アロマンティックなので、誰かと恋愛することも結婚の予定も一切ないのですが、とある集まりでよく「いい人はいないのか」「いつ結婚するのか」というのを毎度聞かれては笑って受け流してきました。世の中の大半の人からすれば変わってるし、理解し難いことだから私が我慢すればいいやって思ってました。あるとき、その集まりで新たなメンバーとなった方が、恒例の質問をされている時に「それってプライベートなことで、この集まりにとって必要な話じゃないですよ。それはセクハラにあたりますよ。」って指摘してガラッと空気が変わったんです。もう2度とその質問はされませんでした。その方には一切自分の性的指向を話したことはないんですけどね。空気をガラッと変えてくれた方は、誰よりも新しい価値観をどんどん取り入れていく人でした。ああ、これはセクハラだったんだな、私も周囲に流されていたんだなってハッとしたことがあります。もしも私と同様にそういう質問をされて困ってる人がいたら、さっと助け舟を出せる人でありたいと思いました。

※「指摘」に関しては高い言語スキルと鉄の精神を必要とする為、基本的に「安易にRTいいねしない」だけでも健全な推し活の空気を作れると思います。基準は一律にすることを目標にせず各々が常に考えることをやめないことが大切かなと思います。

我々の推しは新しいカルチャーを作ってます。だからファン側も新しい推し活カルチャーを作っていきたいですね。
思っていた以上に長文になってしまって自分でもドン引きです。
ここまで長々と読んで頂きありがとうございました!
これからも、楽しい推し活ライフを過ごしましょう。

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