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私が情報の教員免許を所得したわけ(5)

2021年の4月中頃、私は北の大地にある情報大学に科目履修生として入学した。どこの大学でも良かったのだが、本校にそこで免許を取得した先生がいて、何となくそこなら簡単に取れるのではないか?という甘い考えがあったのだ。このことは授業が始まってものすごく後悔することになるのだが、、

その大学の通信課程は4ターム制になっていた。私が入ってすぐ5月に最初の科目試験があった。これは入って直ぐだったので未受験でスルー。7月の試験に向けて勉強を開始した。入学が許可されて最初に悩んだのが教科書を買うか買わないか?である。笑わないで欲しいが、昔、普通に大学生だった私は必要でないと判断した授業の教科書は買わなかった。専門書はもちろん買い漁ったが、どうでもよい講義の教科書など無駄だと感じたのである。(その先生の書いた本を教科書とすることが多かったこともある。読む意味なし。)結論から言うと全ての教科書を買った。Amazonで。その大学と提携している本屋から購入できるらしいが、どう考えてもAmazonの方が届くまで早いし、場合によっては中古品が買えたのである。(余り安くはならなかったけどね)そうして自分だけの通信課程での勉強が始まった。

私の中での通信課程の勉強の仕方は、実に安直な考えだった。その大学も試験までの日程の途中に課題提出があり、それと単位を取るためのテストはセットになっていた。教科書を購入しているので、勉強はとりあえず教科書を読むところから始めたが、これが実に苦痛。仕事の終わった夜や休日にそれをやるというのは現実的ではなかった。で、方法を変更した。まず、やらなければいけない課題に取り組む。そうすると課題を仕上げるために必然的に教科書を使わなければならないことに気づいた。通常は教科書を勉強する→課題に取り組む→テストを受けるのだが、課題に取り組むから始めたのである。

これは時短にもなったし、実に効率が良かった。こんな方法でホイホイと課題をやっつけていったのである。ただし、この大学では通常の授業の他に主に実習系の授業でインターネットを活用した仕組みを導入しており、この授業が各授業15回組まれていた。2回目くらいに「このまま進めるためには2万円の支払いが必要だよ。どうする?」的な画面が表示され、承認するとその先の講義が聞けて実習作業が出来るのであった。(これって相当ひどい仕組みではないか?2万円支払わないと講義すら受けられない。試験も受けられない。単位は出ない。勉強を進めていってテストを受けるかどうかで支払いが発生するのが普通だろ)インターネット授業は2つあったが、とりあえず1つだけ受けてみた。

そのインターネット授業なるモノは実に大変であった。インターネットで講義を聞くだけではなく、よくわからない(自分にとっては)システムが組まれていて、それを自分のPCに設定して課題を行うと大学にやったかどうかが伝わる仕組みだった。取り組み始めて直ぐに挫折したので、大学にこのようにメールした「この講義で使っている○○ですが、全くわかりません。私はこの分野を初めて学ぶ者ですが、こんなよくわからないシステムを自分のPCに入れる事すら難しい。どうにかして欲しい」

数日経って大学から返事が来る。「あなたの言っているシステムのインストールの方法は講義資料(教科書とは別にこれもある。200ページ位のヤツ)の何ページに書いてある。(最初の方でなく百何十ページくらいに)そこを読みなさい。そしてこの大学で学んでいる人はほぼ全員が素人だ。」という感じ。実に不親切に学生の立場など関係なく大学としての正しさを主張してきたのである。やっぱりね。

大学の通信課程の闇を見た気がするが、とりあえずこのようにして壁を一つ一つ乗り越えて進んだのである。課題終了!テストに間に合った!これくらい頑張って課題やったのだからテストは形式的なものだろう。さあ受けよう。と言うわけで何科目か受験。コロナのこともあり今年度は全てオンラインのテストとなった。時間は1科目60分。始めに自分の顔を認証させる。登録したらさあテスト。ログインして始めると30秒ごとにこちらの顔を撮影するらしい。顔が下を向いていたり認識できないと「顔を見せろ」という警告が表示される。気になって仕方ない。テスト問題は顔認証の後、画面に表示されるが、その画面上で答えたり記入するやつあれば、問題だけ表示されていてWordを立ち上げてそちらの解答した後、添付して提出というのもあり、統一はされていなかった。テストの問題は、まあ普通。えっ、解けないよ。と言う問題も科目によってはあって、これは撃沈だなと諦めたのも数教科あり。こうして7月の試験が終わり、8月の終わりにはテストの結果が発表された。

結果は想像通り。だと思ったら、なんで不可なの?って科目があり、驚いた。レポートもそれなりに書いたし、テストもそれなりに出来たはず。なのにレポート不可。テストも不可。え〜〜〜〜!???なぜ?何故?なんで?先生からの評価理由は書いてあっても何なのかよくわからず。それが落ちた理由なのか?という思いに陥りました。前期が終わって普通の科目で未履修(再履修含む)が4つ。インターネット授業は結局2つ残り、後期を迎えました。インターネットで1つ受けた授業は結局落ちました。テストでもコードをいくつも書くヤツだったので書けなかったということです。う〜ん、情報難しいぞ!

後期を迎えましたが、完全にやる気を失っていました。だって無理だもの。こんなの取れない。絶対に。そこで勤務先の先生で他の大学で免許を取った先生を探し情報を入手。その先生曰く。「こんな難しい課題やったことがない。自分には1つも解けませんよ」って。そこで2022年度はそちらの大学に科目履修して単位を取り合計して免許の取得を目指そうと考えたわけです。あ〜こざかしいね。そして秋が過ぎ、冬を迎える季節になりました。

転機が訪れたのは11月。次に大学に行くにしても今の大学で沢山単位を取っておいた方が次年度楽になるじゃん。と思ったのです。その前に次の大学にも連絡して「今の大学で単位を取りきるのは無理だから、次年度はよろしく」的な問い合わせを既にしていました。で2週間くらい短期集中で勉強して2科目受験。これが奇跡的に(本当に奇跡的)取れたのです。おめでとう!パチパチ!

その勉強の過程で考えたのが、同じ想いをしている人がきっといるに違いない。その人とネットで情報共有できないか?ということだったのです。これが最終的に全ての科目をとる事に繋がるのですが、Twitterを探ったり、Googleで検索した結果、あるサイトに行きつきます。(言っておきますが、2チャンの類いでは相当ダメなサイトもありますから、そこには行かないように。心がやられます)そして過去問情報を目にするのです。

過去問をまとめて下さっている方もいて、再び勉強してみようかという気持ちに火が付きました。でもね、そう簡単ではなかったのです。インターネットの授業のもう片方もわずか2単位なのに、ネット上で行う作業を貼って作るノートが50ページ以上あるわけ。もう訳わかんないでしょ?どうする?これ残して次の大学に行く?って考えたときに、そのサイトで奇跡的な出会いをするのでした。

その方は現役の数学の先生で自分も情報の免許を取得に来ていた先生です。この方から声をかけて頂き、1から10まで全てに渡ってサポートを受けられたのです。この先生と知り合わなかったら絶対に私では情報の単位取得は無理だったと言いきれます。どれだけのサポートを受けたかわかりません。情報の免許を科目履修でとる事は相当タフな心と頑張りが必要です。そして最後のテスト。残りの2科目を先日受験し、問題なく終了となりました。とはいえ、まだ結果は出ていないので、おそらく単位取得は出来たでしょうということです。

さて、この一年近くにわたって取り組んだ情報の教員免許取得ですが、どうにかこうにか終われそうです。追加情報ですが、私が今の大学で頑張った理由はもう一つあるのです。次の大学に問い合わせをしているときに、こんなメールが来ました。「実は2022年度の本学における情報免許取得関係の科目履修ですが、昨今の希望者激増のために選抜試験を行う予定になっています。詳細は1月に出ますので確認して受験をお願いします。お待ちしております。」ですと。激増?そんな情報知らんぞ!あ〜何てついていないのでしょう!次の大学で無理なく取れるはずだったのに、選抜試験をやるとは!選抜試験を目指すか、今の大学で取得を目指すか?相当悩んで、先の先生に相談しました。先生曰く「今の大学で取れば残りは2科目。次に行けば4科目必要だし、今の所で頑張った方が良いと思いますよ。サポートしますから。」この一言で頑張ろうと思いましたが、でもテストは無理だろうなと言う気持ちはいつもありました。

情報の免許はこれから価値が出てきます。ICTにかかわったり、情報の内容を知っておかなければ出来ないことも多くなってくるでしょう。それに気づいた先生方が私と同じように科目履修で免許取得を目指してくると思われます。是非頑張って下さい。正直、そう簡単ではありませんよ。数学の知識もかなり必要です。若い方ならまだ大丈夫でしょうが、私のような高齢者では中々ハードルが高いものです。秘訣は一人で取り組まないことです。この長いnoteがそんな先生方の役に立てば嬉しいです。では。(単位取得無事に出来てるといいなぁ〜。待ち遠しい)長文にお付き合い頂きありがとうございました。



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