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「デッサンには作者の世界観が顕れる」

「デッサンには作者の世界観が顕れる」



白黒で描くデッサンにはその作者の世界観が顕れる。

私がデッサンする時は己を消し去り、空気の様になって描く。
瞑想と同じである。

最近の写真のような描き方は単に肉眼で見たものにすぎぬ。
通常の上手いと言われるデッサンは時間さえかければ、器用な人物であれば誰でも描ける。

しかし、デッサンにおいて精神性、厳粛な空間を表現するには作者の意識状態、世界観が問題となる。

常に一定の力で引かれた線、トーンによって描く事によってしか静謐な空間は生じない。

私は知る限り、作者の精神を顕したようなデッサンを見たことはない。
また、精神が表現されたデッサン表現は観る人物の感受性が問題となる。
いわゆる、引っかかるものがないから、通り過ぎてしまう。
殆どの観客は個性的と言われるものを好む。それは表現されたものにメリハリや歪み等がある方が見ていて分かりやすいからである。

これは人間を洞察する事に通じるもので、デッサンを観る眼がある人物は洞察力もある、という事である。




17歳の時のクロッキーデッサン






キャンバスに木炭、鉛筆デッサン

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