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赤ちゃんはママを助けたくてやってくる

第一子を妊娠するまで、注文住宅の営業をしていた私。
母親になることは、小さなころからの夢でした。

お腹に赤ちゃんがやってきてくれたときは、嬉しくて嬉しくて、病院で最初のエコーを見ながら泣きました。
しかし、残念ながら、住宅業界はまだまだ子育て期の女性が働く環境を整えられない企業も多く、私が働いていた工務店も然り。

容赦の無い現実と妊娠期のホルモン乱調で心折れそうなとき、支えてくれたのがこの言葉です。

「赤ちゃんはママを選んできてくれています。
 ママを助けたくてやってくるのです。」

最初の妊娠時に読んだマタニティヨガ本のエピローグの一部です。
当時はこの言葉に胸をぎゅーっと掴まれたような感覚になりました。
それから、3人の子どもたちの妊娠・出産・子育てを経て、いま、本当にこの言葉通りだったと感じています。


このコラムは、1年ほど前、所属していたコミュニティに投稿するために書いた記事をリライトしたものです。
というのも、フリーランスとして活動すればするほど、子育てと女性の働き方に壁を感じる昨今。久しぶりにこの言葉と、このコラムを書いたことを思い出しました。

私の愛しい3人の赤ちゃんが助けてくれたことを振り返り、私がいまできることを改めて考えました。

長男が助けてくれたこと

長男は、私にママとしての人生を運んできてくれました。

この言葉に出会ったのは、ショックの最中にいたときです。
ショックとは、自分に対しての絶望。
長男の妊娠がわかりものすごく嬉しいのに、予想もしていなかった変化の連続に戸惑いが上回っていました。

住宅の営業は、私の大好きな仕事でした。
サービス業のため土日出社、残業は当たり前、週一の休みも片付けきれなかった作業のためにサービス出社…など、いま振り返ると健康とはほど遠い生活。
それでも、目の前のお客さんと家づくりを手伝えることが、本当に楽しかったんです。

ところが、妊娠した途端、営業担当は継続できず、産休明けてもどんな仕事を任せてもらえるかもわからない。つわりと戦いながら出社しては、家庭と体調を優先して定時帰宅。
しかも、夫の仕事は何も変化がない。
自分だけが全ての選択肢を奪われたような感覚でした。

後から考えるとホルモンの乱れのせいだったのに、当時はそんなことすら気付けず、
「ずっと望んでいた赤ちゃんを授かれたのに、どうしてこんなに涙が止まらないのか...」
自分が情けなく、ひたすら悲しかったことを覚えています。

悶々としながら産休に入ったころにこの言葉を知り、数ヶ月後、本当に言葉通りだと知りました。

息子が産まれた瞬間の不思議な確信。
「ああ、本当に助けるために来てくれたんだ」

それまでのイライラがゼロになり、目の前の赤ちゃんはずっと昔から私の子どもとして生まれてくる運命の子だったと納得できました。

「そうだった、そもそも自分はこの子と会うために生きていたんだった。」
「自分の人生を思い出すのに、私は忙しい仕事と離れる必要があったんだ。」
「そのために、このタイミングで生まれてきてくれたんだ。」

長男は、私にママとしての幸せな人生を運んできてくれた子です。

長女が助けてくれたこと

長女は、私に新しい人生の選択肢を気付かせてくれました。

彼女を妊娠したのは、長男が1歳半くらいのころです。
職場には産休明けに仕事を在宅でさせてもらえないかと打診していたのですが、色々あって叶わず、産休から復帰せずにそのまま退社することが決まった直後でした。

この妊娠中に、在宅でできる求人を初めて探し、Webライターを始めました。
私が今もライターを続けられているのは、間違いなくこのタイミングで娘を妊娠できたおかげです。
というのも、長女が産まれたのが、2019年の年末。
新生児の娘とぬくぬくと過ごしているうちに、世界中がコロナで大騒ぎになりました。

妊娠中に応募したのは、注文住宅と不動産業を経営している遠い県の工務店さんの企業ブログ執筆でした。
初めてのテストライティングは、いま見返すとおぞましい支離滅裂な文章。
にもかかわらず、まだまだ在宅ワーカーが少なかったコロナ前だったので、すんなりと継続案件をゲットしました。

娘を妊娠していなければ、長男を保育園などに預けて近所でパートするといった選択肢を選んでいたのかもしれません。
しかし娘がお腹に宿ってくれたおかげで、Webライターという新しい人生のきっかけを掴みました。

次男が助けてくれたこと

次男は、新しい働き方の覚悟をもたらしてくれました。

彼を妊娠したのは、長男が幼稚園に行き始めたころです。
ちょうど、その先どんな仕事をしていこうか、悩んでいたときでした。

「長男は幼稚園にしちゃったし、できれば、娘も3歳まで家で一緒に居たいな」
「でも、ずっと在宅だと稼げなさそうだし、外に働きに出ないとだめかなー」
※このころはまだは月に数記事の執筆

悶々としていたころに、予期せず、妊娠がわかりました。
自動的に、外で働く選択肢がなくなります。

そこで初めて、情報収集を始め、在宅でも何十万も何百万も稼いでいる人がいることを知りました。
情報収集を続け、次男を出産するころには自然にフリーランスで働き続ける決意ができていました。

次男の出産後は、それまでよりも仕事量を増やし、クライアントの幅を広げ、あらためてライティングの勉強を始めました。
いま、次男は2歳。
私のフリーランス人生は、ライターのその先の目標を考えられるようになりました。

次男の妊娠は
「よし本気でフリーランスやっていこう」
と、とどめを刺してくれました。
その行動の結果が、いまのクライアントさん方とのご縁や、在宅でもやりがいを持って働けるんだという希望だと思っています。

いま私にできること

3人とも、不思議なほど絶妙なタイミングで私のところに来てくれました。
「赤ちゃんはママを助けたくてやってくる」の言葉通り、
育児も仕事も諦めなくていいんだ、幸せでいいんだと、3人の子どもたちから学びました。

まだまだフリーランスとして納得できるレベルにはなっていませんが、近所でパートするくらいの収入額は安定できるようになりました。
保育園に預けて興味のない職種を始めるより何十倍もよかった!
子ども達には感謝しかありません。

いま、私ができるのは、助けに来てくれた子ども達との時間を大切にすることです。
納期に追われて優しいママでいられない日もありますが、毎日ハグをして、全力で子育てしています。


久しぶりに子どもたちが生まれたときのことを思い出したら、仕事も子育てもやっぱり頑張ろーと思えたので、過去のコラムをリライトしてみました。

これからも、住宅営業から転身させてもらったフリーランス人生を走っていきます。

執筆者:うむる ▷住宅コラムライター
☑ 元注文住宅工務店の営業職
☑ 出産後に産休復帰できず、やむなく工務店を退職
☑ 3人の子どもを育てるママ
☑ 2019年9月から不動産・住宅記事の在宅ライターとして活動
在宅ワーカーでも住宅業界に貢献したいがモットー

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