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【和訳】Jordan Fishが語るBMTHの新曲"LosT"、Post Humanの今後、マイケミからの影響

原文:Bring Me The Horizon on their new song LosT, the future of Post Human and the influence of My Chemical Romance - Kerrang!

Bring Me The Horizonが”sTraNgeRs”をリリースしてから10ヶ月、シェフィールドのヘビー級バンドは、Post Humanの2作目に向けて”LosT”をリリースした。この曲は明らかにエモの影響を受けており、BMTHが今年6月のDownload Festivalでヘッドライナーを務める際に、不協和音と喜びのシンガロングが起こることを予感させる、感染力のあるロッククラブ仕様の曲となっている。エレクトロニック・マエストロのJordan FishがKerrang!の独占インタビューに応じ、彼らの新曲、様々なスタイルでの活動、Post Humanの今後、そして彼らが常に自分自身に挑戦し続ける理由などを語ってくれた。

Luke Morton:LosTはHorizonの約1年ぶりの新曲です。次に出す曲として、この曲を選んだのはなぜですか?

Jordan Fish:いい質問だね。通常、シングルの場合は、必ずしも僕らのバンドが好きではない人、あるいは僕らのバンドを知っている人たちにも興味を持ってもらえるようなものを選んでいるんだ。
そういうこともあって、特に芸術的ではないけれど、キャッチーな曲がシングルになることが多いんだ。DiE4uやsTraNgeRsと比べると、とてもエモな感じだね。音楽的にもこのアルバムのテーマのひとつで、他の2枚と比べると、もう少しエモに踏み込んでいる。他の曲と比べると、より楽しく、よりアップビートな感じだ。Die4uもsTraNgeRsもバラードに近いから、もう少しアップビートで楽しい曲にするのがいいと思ったんだ。それか、少しヘビーな曲を作るかのどちらかだったんだけど、残りのアルバムにはヘビーな曲も入っているから、今リリースするのがいいと思ったんだ。
僕らが正しいかどうかは、これから分かるよ!

Morton:来月のDownloadでヘッドライナーを務めることを考えると、ヘビーな曲を選ばなかったのは面白いですね。

Jordan:僕らはさまざまなタイプの楽曲を制作する冒険の途中で、本当に早く制作が終わると思って自分たちでそう決めたんだけど、さまざまな理由で結局早くは終わらなかった。Post Humanの4枚のアルバムすべてを同時に作業しているんだ。時間がかかった理由のひとつは、3枚目と4枚目のための作業も行ったから。4枚目はよりヘビーなものを追求したいから、ある意味、このアルバムでヘビーなものを作るには限界があるんだ。全部同じような音になるのは嫌だし、ひとつのスタイルに徹底して取り組むという信念に自信を持ちたい。このアルバムで、必ずしも「メタル」的なヘヴィネスを感じさせないようにするにはどうすればいいのか、ちょっと難しいところではあるけどね。この曲は、ロッククラブで人気になる曲だと想像できるよね。ロックでエモなポップソングなんだ。

Morton:特にサビは、エモ、マイケミの影響を大きく受けていますね。

Jordan:ああ、間違いない。影響されたものについて話すのは、あまり意味がないことだと思うけどね。あるバンドがDeftonesにそっくりな曲を作ったとしたら、Glassjawとかそのあたりの曲を聴いていたとか言うだろうけど、はっきりDeftonesと言えばいいんだよ(笑)。てことで、この曲はマイケミの影響を受けてる。ヴァースはちょっと違う気がする。The Strokesとかポップ・インディーな雰囲気で、僕にはインディーっぽい感じがするんだけど。なぜ作れるのか分からないけど、ただ浮かんでくるんだ。

Morton:エレクトロニックやプロダクションを中心に活動されていますが、インディーズシンセのようなサウンドを作ることに喜びを感じていらっしゃいますか?

Jordan:"渇望"しているわけではなくて、なんとなく全部好きなんだ。ヘビーなものからメロディアスなものまで、すべての曲作りに携わっているし、それは他のメンバーも同じさ。ただ、たまには違うチャレンジをしてみたいと思うこともある。ロック的なものを作っていると、ちょっと退屈に感じることもあるから、違うサウンドも究めたくなるんだ。僕たちは皆、とても幅広い好みを持っていて、ヘビーなものが好きなファンにとっては迷惑な話かもしれないけれど、ヘビーさが僕たちのすべてではないよ。

Morton:BMTHには、ヘビーなものだけを求めるファンが常にいます。彼らの期待を裏切り、思いもよらないものを作ることにスリルを感じるのでしょうか。

Jordan:そういったことは全く考えないほうがいいと思う。自分たちがかっこいいと思うもの、今までやったことのないものを作るのが目的だから。僕はもう10年間BMTHのメンバーで、バンド自体も長くやってきて、必ずしもみんなに受けない瞬間があってもいいんだと、なんとなく分かってきた。どの曲もファン層の80~90%にアピールしようとすると、同じようなものをたくさん作ってしまうことになる。それは、長くおもしろいキャリアを送るためには得策ではないと思うんだ。バンドには段階があるもので、僕の好きなバンドの多くも同じで、ある種の作品に魅力を感じない時期がある。ただ、クリエイティブな観点からは、常に面白いものを作ろうと思っているし、このアルバムではポップな音楽を作るチャンスもあった。エモ的なコーラスのある曲を作りたいなら、そうすればいい。Drownみたいに以前にもそんな雰囲気の曲を作ったことはあったけど、新鮮な感じがして、作っていてワクワクするよ。

Morton:最近のYouTubeでは、世界中の楽屋やバックステージで、曲作りに励むあなたの姿が見られます。それは、創作活動全体を表しているのでしょうか?

Jordan:このレコードを作るのに思ったよりずっと時間がかかったのは、それが主な理由さ。再びツアーを始めてから、ツアーは僕らにとってかなり容赦のないものだった。僕には2人の子供がいるし、常にすべてを二の次にするのはもう嫌なんだ。ツアー中、数週間離れて作曲し、またツアーに出るということがよくあった。子供が2人いる僕にとっては、そのスケジュールは子供たちに会えないので厳しい。6週間ツアーに出るので、帰ってきたらシェフィールドには行かないし、数週間家を空けることもない。他のバンドメンバーにも子供がいるし、それぞれ事情がある。

ツアーではより多くのことをやろうと思っているから、離れているときは本当に仕事をしているんだ。音楽制作を手伝ってくれる人を連れてくることで、物事を素早く進めることができる。1日中書いて、「さあ、これからライブが始まるから、君は僕らが作ったごちゃごちゃを整理して、ギターを片付けてくれ」と言うことができるんだ。Zakk Cerviniは、ギターの管理以外にも、前作のミックスを担当してくれたり、プロデュースや作曲を手伝ってくれたり、本当にいい奴なんだ。前回のヨーロッパツアーでは、5週間ずっと仕事をしていたからほとんど外に出ていないんだけど、その分楽曲制作を進められた。そうでなければ、これだけの量のツアーをこなす一方で良き父親でいるのは不可能だよ。

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