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京都7泊8日

お盆の8月15日から22日にかけて京都にいた。約1週間の滞在。
下鴨納涼古本市にも行けたし、奈良・新大宮でのギブミーブックスにも行けた。友達にも会えたし、行きたかったカフェにも行けたし、夏の京都をそれなりに味わえた。滞在していた西陣の立ち飲み屋や地元の小さなお店にも行けた。

なんかいろんな意味で京都らしさを味わえた1週間だったなと思う。

1日目 15日(月)
福井から京都へ。
この日はリビングエニウェアコモンズ(LAC)京都三条に泊まることにしていた。昼前くらいに京都駅に着いて、ふと翌日から1週間の滞在をお世話になるシェアハウスの空き家バンク京都さんをお伺いしようかなと思う。京都駅から歩いて10分ほど。本当に着いてからなんとなく思った。

代表のSさんに連絡する。すると、1分後に事務所に来るという。

でも、事務所には誰もいなさそうだが、着いたころにちょうど電話が鳴った。しかし、その電話の主はSさんではなく、別の京都在住の知人だった。彼には確か、数日前にメッセージを送っていた。
未読のままになっていることも多いので、あまり返事はいつも期待していない。彼に関するお祝いのニュースを知ったので、「おめでとう」の言葉。
そんな感じで、私からの連絡には答えないが、彼からの連絡には応えるというものの、いつもあまり気にしていない。

外で電話を受けたので、ものすごく暑かった。どうも、1年ほど前に会ったときと同様、新しい仕事が忙しすぎるのとほとんど人に会わないという状況が彼を苦しめているようで、特に予定もない私は彼に会いに行くことにした。そのときは難しかったので2日後に。ちょうどSさんからも着信がある。
電話に出ると、どうやら事務所から近くの場所にいて、新しくオープンしたお店でお昼でもどうか、というお誘いだった。事務所にある自転車を使えばいいということ。少々、扱いが難しいロードバイクにまたがって、指定された場所に向かう。
そこは、やはり古い家を改修したところで、コミュニティスペースだという。

手づくりの商品が店先に並ぶのを横目に見ながら入っていくと、畳の上に座っているSさんがいた。相変わらずのぴかぴか光る笑顔で、こちらを見ている。名前にある輝くという文字がそのまま彼を表している。

そういえばSさんとサシで食事をするのは初めてで、Sさんもいつもよりはゆったりとしていて、いろいろ話してくれ、こちらもいろいろ話そうと思うが、あまり言葉が出てこない。
そうこうしているうちに、不登校の話になって、このスペースのスタッフの高校生の男の子も不登校だったと饒舌に語り始めた。
彼は、誰かに自分の経験を話したくて仕方なかったのだと思う。私という話し相手を見つけて、水を得た魚のように上機嫌でペラペラとしゃべる。
私は、というと、初対面の彼にどう受け答えしていいか分からず、そして元々の話の発端であった甥っ子の不登校と彼のそれとは、性質がなんか違うぞ、と思ってきていたので、なんだか話を続けることにどこか違和感を感じていた。

しかし、Sさんは彼の饒舌っぷりをサポートするかのように席から離れて、私と彼とを2人にさせた。私は若干、居心地の悪さを感じつつも、彼に合わせた。
そんな感じで彼は上機嫌でいつまでも話したい状況に私はアンバランスだったので、ちょっとここを離れたくなった。何か用事があるわけでなく、Sさんともう少し話がしたい気もしたが、まずここを離れたいなと思う。

この場所を知れたことでもう、十分だなと思った。またここに来ればいい。

この日は、事務所から自転車を借りて宿泊先の三条へ。
自転車は屋上にあるという。すごい街中だ。都会に泊まるとき、外の喧騒か中の騒音かのどちらかを選ぶということがあると思う。ホテルはおかげさまで、外の喧騒は聞こえないくらいシャットアウトされていた。
8階がフロント。中国人のような男の子が対応してくれた。スタッフは皆フレンドリーでいい感じ。

チェックインして、荷物を置いたら下鴨の古本市に向かう。


なんかいいよね、本のある空間て…。
長野のアルプスブックキャンプを思い出した。
緑と本と。自然の中で思い切り本を読めるってこんな最強なこと、ないんでは。

めちゃくちゃ幸せな気分になる。
この日は、仏像の本と土着の学問の発想という本とで計2冊を買う。2冊で600円。なんとお得な。

宿に戻ってベッドで読む。ベッドはこんな感じ。
カプセルホテルで、こんな感じのがズラッと並ぶ。

ホテルのいちばんよかったところを挙げるとするならば、それはフリービールかもしれない。

ハートランドビールが17:30〜18:30まで飲み放題。ハートランドビール、私は結構好きだ。
京都駅から三条、そして下鴨へと自転車を漕いできたらむちゃくちゃ汗をかいたので、ビールがうまいのは必至だった。
しかし、5時半の開始時間には間に合わず、食事をどうしようかと考えあぐねているうちに時間が経っていた。ホテルの向かいの業務スーパーはすごい行列ができていた。隣のガストでテイクアウトを注文してからビールをもらい、食事ができた10分後にまた向かう。
そんな感じで実際に飲めたのは2杯だった。
しかし、それでも私には十分な量だった。

飲み終えた後、近くの鴨川に行こうかと思ったが、なぜか足が向かなかった。
でも数日後、友人と一緒に行けることとなる。

1週間を書こうと思ったが、1日目を書くだけでもう、お腹いっぱいになってしまった。

ちなみにこのホテル、あまりよく眠れなかった。カプセルホテルなため、宿泊者同士が近すぎて、夜来た人がベッド下のロッカーの鍵がかからないと言って、スタッフを呼んでトンカチやっていた。
こういう客同士の距離が近いところは、ゲストハウスのように最初から仲良くできる仕組みを作ってしまえばもうちょっと楽なのにな、とも思う。スタッフとは仲良くできても、客同士は距離を置かざるを得ない感じが少し残念ではあった。でも、また次の機会に行けば違うかもしれない。でもまた行くかといえば、違うかもしれない…。
また別のLACを試したい。

あまり眠れないまま、1日目が過ぎた。それは1週間、なんとなく続いた。

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