顧客体験を可視化するストーリーボード【企画の道具箱 #1】
みなさん、こんにちは!
突然ですが、ストーリーボードって聞いたことありますか?
商品やサービスの企画をしていると、様々なステークホルダーに企画を説明するシーンが多々あると思いますが、細かいアウトプットを見せても「結局何をやるの?」となりかねません。そんな時に、このストーリーボードがあると、パッと見て何をしようとしているのか分かるため、聞く人の背景を問わず、何をしようとしているのか伝えることができます。
今日はそんなストーリーボードの作り方をご紹介します!
ストーリーボードとは?
顧客体験を分かりやすいイラストで描写したもの
ストーリーボードとは、商品やサービスの提供による顧客体験を分かりやすいイラストや画像、宣材写真などで描写したものです。顧客体験全体を描写したり、一部の利用シーンを描写したりします。我々はイラストを用いて作成することが多く、通称「パラパラまんが」なんて呼んでいます。
用途・こんな時に使える!
ぱっと見て商品やサービスが分かる
「はじめに」のところでも少しお話しましたが、ストーリーボードでは顧客体験を誰が見ても分かるようにイラストなどで描写します。そのため、それまでの検討状況を知らない人に対しても、その分野に専門知識がない人に対しても、商品やサービスを伝えることができます。
また、誰が見ても分かることを狙って作成するため、様々なステークホルダーへの説明にも活用できます。活用できるシーンをいくつか紹介します。
経営層に対して:企画の概要説明や進捗報告など、詳細を隅々まで話す時間は無いが、やろうとしていることを端的に説明したいとき
実際のユーザーに対して:ユーザーヒアリングなど、サービスを初めて目にする人に対して、分かりやすく伝えたいとき
サービスの共通認識を持てる
新しいサービスの企画は複数人で行うことが多いと思いますが、複数人で統一されたイメージを持つのはなかなか難しいです。しかし、ストーリーボードで分かりやすく描写することで、チームでサービスの共通認識を持つことができます。
また、作成する過程でスラスラかけなかったり、筆が止まったりする部分があるかもしれません。そのような部分は顧客体験が具体的になっていなかったりするので、そういった部分を洗い出し、顧客体験を詰めることにもストーリーボードは有効です。
誰でも作ることができる
ストーリーボードの作成には、特定のスキルや専門知識が要りません。例えば、あなたがコンサルタントとしてお客様の新サービスを企画していたとします。おおよその作成物はあなたが作成していると思いますが、ストーリーボードはお客様メンバーに作成してもらうことができます。(勿論お客様と業務の調整はしてくださいね)
お客様にストーリーボードを書いてもらうことで、お客様の隠れた思いを理解することができますし、作成したお客様もサービスにより一層愛着を持ってもらうことができます。
作り方
実際に我々が現場でストーリーボードを書いていく順番に従って説明していきます。
1. 作成するシーンを決める
まずはサービス全体のどのシーンでストーリーボードを作成するのかチームで決めます。
顧客体験全体を表現するストーリーボードは必須です。加えて、顧客価値の肝となる体験を切り出して 2-3 シーン選び、そのシーンを詳細化します。
(例:通販サイトで「アプリダウンロード→会員登録→商品検索→購入→配送」が全体の体験だとすると、その中の「商品検索」だけを切り出して詳細に描写するイメージです)
2. 作成する
1. で決めたシーンと分担に応じてストーリーボードを作成します。
サンプルでは6コマで表現していますが、大体4-8コマで作成することが多いです。その際のコマ割りとしては、以下の3つに分けて書くと分かりやすいです。
利用前:サービスの利用前の状態(悩んでいたり、困っている状態)、サービスに出会う経緯(テレビを見ていて、SNSの広告で、等)を書く
利用中:実際にサービスを利用しているシーン(店舗に行って色々なサービスを受けているシーン等)を書く
利用後:サービスを利用によってユーザーが満足したり、課題が解決された状態を書く
作成手段としては、無料のイラストツールを使用すると作成しやすいです。その際は、チームでどれを使うかは統一しておいた方が良いでしょう
おススメのイラストツールはこちらの記事を見てみてくださいね!
(使用する際は利用規約をご確認の上、ルールを守って活用しましょう!)
3. 作成したシーンをメンバーで確認する
作成したストーリーボードを集めて、メンバー同士でレビューします
レビューの観点
サービス全体の流れや顧客体験がイメージが理解できるか
アピールしたい顧客価値の肝、目玉機能が表現されているか
チームで検討した内容(顧客課題や解決策、顧客接点など)が反映されているか
4. ストーリーボードやサービスのブラッシュアップを行う
3. の結果に応じて、ストーリーボードの修正やサービスの追加検討を行います。
テンプレートはこちら
※サンプルは、使用しているイラストサイトの規約上お配りできません。ご了承ください。
おわりに
今日は、パッと見て商品やサービスを伝えるのに便利な「ストーリーボード」の作り方をご紹介しました。
ストーリーボードは書いていても楽しいですし、サービスへの理解度も深まりますので、ぜひ活用してみてくださいね!
この「現場で使える!コンサル道具箱」は、その名の通りすぐに現場で使えるコンテンツを無料で紹介しているnoteです。
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