感想「カラマーゾフの兄妹 オリジナルヴァージョン」（高野史緒）
江戸川乱歩賞受賞作「カラマーゾフの妹」の、改稿前バージョン。
ずっと思っていた疑問の回答編を、ドストエフスキーに代わって授けられた心地です。
いや、疑惑を抱いていたのですよ。
実行犯ってホントにスメルジャコフなんですか？ と！
本書は次男イワン・カラマーゾフが、父フョードル殺人事件をもう一度捜査するミステリです。
原作で発狂していた彼ですが、本書では症状が落ち着いています。ご安心ください。治ってはいない。
原作を読んでチラチラ感じていた矛盾。
見事に拾い上げて、幻の第二部を書いてくださった感覚！ そして納得の犯人！ マジリスペクトです！
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