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グレーゾーンもどき

 珍しく私から母を喫茶店に誘った。何かの用事で会ったついでにご飯に行くことは時々あるが、こちらからということはあまりない。母からの返事は快諾するものだった。正直なところ、そうしてくれるだろうと思っていた。母は優しいひとなのだ。ちょっと思想が偏っていることを除けば、良き母親だろう。その欠点というのがまあまあでかいのだが(昔よりはだいぶマシになった)。

 今回誘った理由は、部屋を片付けていて出てきたものを渡したかったのと、聞いてみたいことがあったからだ。それは「私って子供の頃から注意欠陥ひどかった?」ということである。

 なぜそんなことを聞いたか。それは毎月かかっているメンタルクリニックに「仕事に支障が出るレベルで物忘れと不注意を連発している。加えてそれによる自己嫌悪がやべー」という旨を相談したところ、そのエピソードだけ聞くと発達障害っぽいという返答を得たからである。しかし自覚では子供の時のほうが細かいところによく気がついていたと思うし、今困っているような症状は無かったはずだ。成人してから、特にここ1〜2年がひどい気がする。

 頭の中が思考でごちゃごちゃになったり、反対に頭空っぽ状態みたいなときもある。聴覚に問題は無いのに、聞いた言葉が言語として頭に入ってこなくて聞き返すとかしょっちゅうあるんだけどどうなんだろう。

 診断に関して、「検査とかで分かるんですか?」と尋ねると「診断には親御さんへのヒアリングが必要です。出生の状況や幼少時の様子を聞いたり…」と言われた。そうなの…!?知覚検査みたいなやつで分かるのかと思ってた。
 コンサータを処方するかどうか聞かれたが、はっきり診断されたわけでもないのに飲むのもなぁ…と今回はやめた。後天的な物忘れや注意欠陥なら疲労や精神的な不調が癒えればマシになるだろうから、しばらく無理せず過ごして様子を見ようということに。

 とは言ったもののやはり気になる。自覚的な幼少時の自分のイメージと、養育者から見たその印象でギャップがあるのかと。で、聞いてみた。


「いや子供の頃のほうがしっかりしてたでしょwwww」

 そうですよねえぇぇぇ!!!??いや自分の中のイメージは間違ってなかったようなんだけど、それは退化を自他共に認めたということになりますな…。

 「記憶力が低下してるのワ○チンのせいよきっと!」とか言い出すのは放っといて(思想の偏りというのはこの辺のこと)、私はただ仕事が上手くいかないだけの奴ということになった。お医者さんの言う通り、適度に休養しながら頑張るしかないようだ。

 自分の内面についてまだ家族にも先生にも上手く伝えきれてないっていう部分はあるんだけど、自分の気持ちが納得できる程度に(←これ大事)ちょっとずつ解放していきたいと思う。
 とりあえず今日は美味しいモーニングが食べられたのでヨシ…!

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