【INTJ】正論で傷つく人に言いたい話

T型F型論争においてよくT型が言われるのが「正論やめろ」だ。この正論について私の意見を言いたい。
今はロジハラという言葉があるが、ロジックを用いて相手を意図的に追い詰めようと試みるのは、論としての正しさに関係なくただの暴力だ。今はハラスメントの種類がやたらに増えているが、どんな方法を用いようと相手を意図的に追い詰めるのはハラスメント(嫌がらせ)ではなく、ただの暴力だと私は思う。

私も「正論やめろ」に類する言葉を何度も言われて生きてきた。
一番多い表現として「言ってることは正しいと思うけど…」だ。その後に「今言わなくても」「言い方ってものがある」と続くことになる。
要はタイミングと表現方法を間違えているのだ。私は普段から物事をストレートに発言するし、人にもそうあって欲しいと思っている。だが、時と方法を選ばなければならないということだ。

日常生活においては大抵の場合、私はさっさと謝る。正直言って面倒だからだ。「ごめん」の一言で揉めずに済むならそうする。
私とて、いついかなる時も正論を言うことが正しいとは思わない。相手を傷つけたいわけではない。ただ私は自分の考えと思いを相手に伝えたいだけなのだから。

そもそも、私が尤もらしいことを言って褒められる時、正論という言葉が出てきた試しがない。正論という言葉が出てくる時は、大抵話者を非難する時だ。
ならば正論とは理屈としての正しさに関係なく、受け手にとって反論できない都合の悪い論でしかないのではないか。自分が聞きたくない話に正論のレッテルを貼り耳を塞ぎ、感情を盾に自分を肯定しようと試みているだけなのではないかと思う。

正論を吐かれた時、真っ先に考えるべきは「本当に正論なのか」だと思う。理屈としての正しさを検討するのだ。受け手が正論だと認めることで相手が正しいという大前提ができてしまう。
受け手が勝手に正しさという武器を相手に渡してしまっているのだ。T型相手に正しさを渡す厄介さはF型の方がよくご存知だろうに、なぜかF型は自ら進んで正しさの王冠を相手の頭に載せてしまうのだ。

では、「正論やめろ」と言う人は、どうしたら正論を吐かれずに話を聞いてもらえるのだろうか。
話し始める前に「ただ聞いてほしい」と言うだけでいいのではないかと思う。意見を聞きたいわけでも解決したいわけでもなく、ただ聞いてほしいと伝える。それ以外にリクエストがあるなら、先に伝えておくことだ。

おそらく「正論やめろ」の人たちは正論を吐く相手と喧嘩をしたいわけではないと思う。それはこちらも同じだ。お互い穏便に済むならそれが一番だ。
正論を言われて傷つくのなら、初めから正論を封じてしまえばいい。それだけの話だと思う。
ただ聞いてほしいと伝えたのに正論を吐く相手もいるだろうが、それは正論が悪いのではなく単純に相手に思いやりが欠けているのだ。

私自身、思いやり豊かな人間では決してないしアンチ思いやりですらあるが、大切に思っている人にはいくらでも思いやれる。思いやろうとする。上手くできないかもしれないが、とにかく試みる。
私からしたら、相手を1人の人間として尊重せず叩き潰すために吐く正論と、相手を思いやった結局良かれと思って吐く正論を一緒にしないでほしいのだ。

正論を吐かれたくなければ、初めから封じればいい。自分を尊重してくれない人とは離れればいい。
とはいえ、人間関係がそんなに単純にできていないのはわかっている。T型は否応なく共感を求められるし、F型は求めてもいない正論を吐かれる。
T型に「正論やめろ」と要求すると、F型は「共感を求めるな」と要求されることになる。そちらがそう言うならこちらだって、と不毛な争いが始まる。
それは誰にとっても望まない事態だろう。

私は自分が何かを言われて「正論やめろ」と思う時は、自分が悪いことを完全に自覚している時だ。「体調が悪いなら酒をやめろ」ぐうの音も出ない。だから、私は正論を言われて傷ついたことがない。逆ギレはするが。
そんな人間相手に正論やめろと言っても、何が嫌なのか何故傷つくのかは伝わらない。本当に大切な相手なら伝え方を考えるだろうが、そうでない相手にはさっさとリクエストを伝えて、それでもダメなら他の相手を探した方がいいだろう。

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