みんなのフィードバック大全【読書メモ】
部下育成に困っている人は必読の本でした。管理職でマネジメントを実施している人だけでなく、これから管理職を目指す人も読んでおいて損はない内容です。
ページ数が多い本ですが、難しい文体がなく読みやすいので本の厚さに圧倒されなくても大丈夫。集中したら1日あれば余裕で読み終わります。そして次の日から使える内容を一つでも発見できると思います。良書でした。
フィードバックのスキルの紹介の前にフィードバックがなぜ今の時代に大事になってきているのかを説明してくれているため学ぶ意欲があがってから読める。
特に日本はフィードバックが上手くない文化のため、しっかりとフィードバックの意義とスキルを学んでいくことが、今後の社会で活躍するためには必須になっていくと感じました。
日本がフィードバックが上手くない理由がハイコンテクスト文化だから。欧米はローコンテクスト文化なのでフィードバック(言いたいことをしっかり伝える)のコミュニケーションが活発。
ハイコンテクスト
文脈・空気を読む。価値観が似ているので言わなくても伝わりやすい。そのためストレートな伝え方を好まない。奥ゆかしさや察することを大事にする。
ローコンテクスト
多様な価値観があるためハッキリと伝えないと伝わらない。
日本は歴史的にも移民の受け入れが少なく同一民族でずっと文化を形成してきたので、ハイコンテクストになったと思う。欧米などは戦争で領主が変わったり移民が入ってきたりして多様な価値観の存在する歴史だったのでローコンテクストになった。
会社規模で考えるとまだ立ち上がりのベンチャーや小規模の会社であれば価値観は同質化しやすく暗黙知で仕事が効率化していくが、規模が大きくなってくると多様な価値観が存在し始めるのでローコンテクストになっていく。
ローコンテクストになったときに必要なコミュニケーションスキルのひとつがフィードバックスキル。しっかりとフィードバックスキルを活用していくことで組織の成果が大きくなると感じた。
コミュニケーションは双方向で相互に関わりあう。この本ではフィードバックする側とされる側の両面で気をつけることが整理させているのも興味深かった。フィードバックというとする側視点の記事や本が多いが、される側についてもしっかり体系立てて説明してくれているのでとても参考になりました。管理職ではない人にもぜひ読んでほしい本だった。
今、自分たちはどれくらい・どんな内容でフィードバックできているか、受けているかを改めて確認しようと思いました。
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