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「最終回に俺は死ぬ~デスゲーム漫画の最強最悪キャラに転生してしまったんだが~」企画書

■キャッチコピー

デスゲーム漫画の最強最悪キャラに転生してしまった主人公が、原作をぶち壊して全力で死亡エンドを回避する


■あらすじ

最強最悪のデスゲームの主人公の相棒キャラに待ち受けているのは、最悪の結末⁉

そんなデスゲーム漫画の主人公の相棒・十桑飛鳥とくわあすかに転生してしまった主人公はデスゲームに強制参加することに。”席替え”に”球技大会”……30人しか卒業できない学校にまつわる過酷なゲーム。漫画の知識を生かし、頭脳も、肉体も最強の飛鳥は”クラスメイト”と協力しながらゲームを勝ち進んでいく。そんな中、本来の物語を壊し、ゲームを勝ち進む転生者がいることが判明し……?
転生した人間は俺以外にもいる? しかも転生者ということがバレたら即死亡⁉ 
死亡フラグ立ちまくりの最強主人公は無事ゲームの世界から抜け出すことが出来るのか。


■第1話のストーリー

 主人公は悲鳴とともに目が覚める。授業中に居眠りしていたため、状況を整理するのに時間がかかった。学校の教室のような場所、見知らぬ制服、見知らぬ学生。その学生らが教卓を囲み悲鳴を上げている。
 教卓に置かれた箱のようなものから一人ずつクジを引いているようだった。ピコン、と音を立ててクジを引いた人間の名前がホワイトボードに映し出される。そして、席の番号が浮かび上がると、その生徒は血を噴き出して絶命した。

(なんだ、何が起こっているんだ?)

 また上がる悲鳴。主人公は周りにいた生徒に事情を聴こうとしたが誰も答えてくれない。そしてまたクジを引き人が倒れる。そこで、この光景を見たことがあると思い出す。この状況が、光景が自分の愛読していたデスゲーム漫画のワンシーンだと。

 ――”席替え”

 デスゲーム序盤のゲームであることを主人公は理解する。クジには席番号が書かれており、教室の窓側、一番後ろの席を引いたものだけが生き残れる理不尽な運ゲー。
 外に出ることは不可能。一度触ったクジはひかなければならない……など、細かいルールが存在している。
 その場から動けず、誰にも状況を説明できないまま、クジはひかれていき、目の前のホワイトボードには引かれた席が埋まっていく。残り二席。残ったのは、主人公と女子生徒だけ。女子生徒は、主人公に先にひけと促すが、一緒にひこうという主人公。カウントダウンのようなものが始まり、最後は一緒にひくことになる。

 しかし主人公はこの時、すでに勝ちを確信していた。

 あたりの”席”を引いたのは主人公で、その瞬間、女子生徒が隣で血を噴き出して倒れる。
 ホワイトボードには、主人公の名前……ではなく、デスゲーム漫画の主人公の相棒『十桑飛鳥とくわあすか』と書かれている。そこで主人公は確信し、実感を得る。自分が理不尽なデスゲーム漫画の最終回で死ぬ最強最悪のキャラに転生してしまったことを。


■第2話以降のストーリー

 デスゲーム漫画の世界に転生してしまったことを知った主人公(以下、飛鳥)。
 身体能力も頭脳も作中屈指の最強で、本来なら最悪キャラの十桑飛鳥。これから行われる、ゲームにて主人公・紘波隼翔ひろははやとと同じクラスになるが、最初の印象は最悪。そして、その主人公はヒロインと死に別れる運命……主人公とヒロインには幸せになってほしい! けれど、原作を変えたらどうなるかわからない。
 そんな気持ちで家に帰れば、飛鳥の弟・十桑雲雀とくわひばりが待ち構えていた。原作では弟を殺した……なんて描写があったけど、飛鳥には人を殺すことなんてできなかった。弟も”席替え”にて、デスゲームへの参加権を取得していたようで。そのうえ「これから始まるゲームで、兄ちゃんと殺しあえるのが楽しみ」なんて言われてしまい……
 もうすでに原作を変えてしまった! そう嘆きながら、あくる日に本デスゲームへと招待される飛鳥。



 転生した世界は、近代、少子高齢化が解消された世界。しかし、若者の失業率、ジサツ率、不登校率が増え、自身の命を軽視するものが増えていた。ネット上にはジサツ援助サイトなるものも存在している。
 ゲームの表向きの目的は、そんな命を軽視する若者に今一度、命の価値について考えてもらおうということ。
 デスゲームの内容は、学校にまつわるもの。一年のカリキュラムをクリアし”卒業”することが、クリアの条件。無事”卒業”できたものは、なんでも願いが一つかなえてもらえるという。将来安泰が約束されている。
 しかし、”卒業”できる人数は30人。
 全国から無作為に集められた高校生900人。学年も年齢もごちゃまぜで1年生~3年生と振り分けられる。1クラス30人構成。”卒業”までは与えられた寮で過ごす。他にも細かい”学校ルール”が存在する。



 ”入学式”、”クラス発表”と原作通りに進む。飛鳥は1-1のクラスに分けられた。
 ”クラス発表”後、本来であれば十桑飛鳥はクラスメイトの三分の一を虐殺してしまう。もちろん、原作を知っている人殺しなどしたことがない飛鳥は教室の端で上手くやり過ごすことにした。

「もしかして、これも原作変えてないか!?」

 そして、第一ゲームの”球技大会”が行われる。そこまで何もアクションを起こせず、隼翔やメインキャラ中心にチーム分けが行われ、飛鳥は隼翔と同じチームになる。
 なんだ、普通の学校生活かと和やかな雰囲気で始まった”球技大会”だったが、バレーボールの試合中、球を落としてしまった生徒の足元で何かが爆発する。実は球は落とすと爆発する仕組みになっていた。球を落とし爆破に巻き込まれ死亡する生徒が出始める。一気に命のかかったデスゲームであることを自覚する。飛鳥のチームは、飛鳥のファインプレーによりボールを落とさずに試合を進められた。しかし、戦況は良くない。その後、飛鳥のプレーを見て感化された、元バレー部の隼翔と協力し、何とか”球技大会”を1-1は、死者なしでクリアした。
 死者が出なかったのは実は飛鳥が事前に「負けても殺されることはない」とクラスメイトに伝えていたからである。飛鳥の言葉は、始め信じてもらえなかったが、主人公である隼翔が「俺は飛鳥を信じるよ」と言ったことで、クラスメイトに信じてもらえた。ただ、この時飛鳥はさすが主人公パワー、自分の言葉は届かないんだと、何処かもやっとした気持ちを胸に抱く。

 その夜、階段でとある生徒女子生徒に声をかけられる。その女子生徒は昼間の飛鳥のプレーを見て原作と違うと気付き、飛鳥が転生者であることを見抜いた。自身も転生者なんだと女子生徒は告白し、クリアを一緒に目指そうと、飛鳥に協力を持ちかける。だが、次の瞬間女子高校生の頭上に机とイスが落ちてき、打ちどころが悪かった女子生徒は机とイスとともに階段の下に落下し、死亡。
 その後、飛鳥の手の甲に12/13という数字が浮かび上がる。飛鳥は自分以外にも転生者がいることを察し、また、自身が「転生者」であることを告白すると死亡すると仮説を立てる。

 仮説を立てた後、飛鳥はなるべく原作通りに動こうとするがお人よしの性格のため、死亡するはずのキャラを助けたり、ゲームのヒントを言ってしまったりする。そうして主人公である隼翔の信頼を得つつゲームを進めていくのだが、明らかにゲームを理解し妨害してくる生徒が現れて――?




#週刊少年マガジン原作大賞  #企画書部門

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