大阪市をウォッチしよう!! 07 「情報公開請求と審査請求」
大阪に転居してから「維新政治」に腹が立ち、知人に教えてもらい大阪市に情報公開請求するようになった。夢洲IRカジノ誘致関連の協議経過について、再三にわたってIR推進局や港湾局に公文書を請求してきた。なかには重要な資料もあり、夢洲IR差し止め住民訴訟などに活用されている。
6月23日付で大阪市情報公開審査会から、意見書の提出及び口頭意見陳述等申出書等の提出について連絡があった。大阪IRカジノ計画「コミットメントレター」(融資確約書など)関係の公文書を大阪市に公開請求したが、全面非公開決定となった。それを不服として、昨年7月11日、大阪市に審査請求した。実施機関の大阪市から意見書(弁明書)が提出されたので、審査請求人の私が口頭意見陳述などを行うかという問い合わせである。
初めてのことであり、どうするか迷ったが、せっかくの機会なので意見陳述を行い、意見書を提出しようと思う。じつは、大阪府・市と大阪IR会社が昨年4月に締結した「基本合意」別紙の非公開決定についても審査請求している。コミットメントレターの審査請求は、これと関連する問題も多いので、とりあえず意見陳述することにした。
弁明書によると、本件文書において非公開とした情報等の概要は次の4点である。
三菱UFJ銀行及び三井住友銀行から大阪IR事業に対する融資供与についての本件公募の提案審査書類として大阪府・市に提出された融資確約書(有効期限の更新と本件融資に向けた進捗状況を確認するため、その内容を時点更新した確約書を含む)
融資確約書の内容を確認するためのやりとりに関する記録
本件公募において、融資確約書の内容を確認・審査するための大阪府・市作成資料
大阪IR計画認定審査に際して、国から大阪府及び大阪SPCに対して行われた質問及びこれに回答した文書
大阪市の弁明書により、上記4公文書が請求の対象とされたことが明らかになった。これも不服審査請求を行い、弁明書を入手できたことによる。問題はこれら公文書が、なぜ全面非公開なのか、巨額の公費を投入するIRカジノ事業に関する情報を市民に公開できないかである。
国は大阪IR計画を条件付きながら認定した。審査報告書によると、「大阪府・市による地域住民への対面での説明の場を設けるといった能動的な理解促進のための取組の計画に乏しいように見受けられる。このため、地域住民との間に置いて、双方向の対話の場を設け、懸念の払拭を図る必要がある」として、国交省が付した7つの条件にも明記されている。双方向の対話の場には、本件のような基本的情報の公開が欠かせない。「大阪市情報公開審査会として、上記の請求者意見に対して、真摯に検討されることを願ってやみません」と意見書を締めくくった。
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