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『やがて君になる。』ー今までで一番共感した恋愛作品ー

今回は、トラブルでYoutubeに投稿しようと撮影した動画が使えなくなってしまったので(※1)、その内容を先に記事に起こしておこうと思い書きました。

タイトルにもある通り、今回の内容は大人気アニメ『やがて君になる。』をついこの間、見終わったのでそのレビューをします。

1.あらすじ

と、その前に、まずは作品を知らない方にも分かりやすいように、公式のあらすじをアレンジして僕なりのあらすじを作ってみたので、そちらの方をご覧下さい。

恋愛が分からず、誰のことも特別に思えない少女・小糸侑は、ひょんなことをキッカケに、品行方正才色兼備皆に尊敬される生徒会長・七海澄子に告白される。最初は戸惑う彼女であったが、だんだんと澄子の秘密を知り、侑の心は揺れ動く。        ー『やがて君になる。』あらすじ(著・しゅーと)

さて、ここから私が思うやが君の魅力3選をお伝えしていこうと思います!

2.魅力①映像美

この作品の一番の見所はここではないでしょうか?
この前、岡田斗司夫さんのYoutubeを見ていた時に「アニメと実写の違いは画面をどこまでコントロールできるかである」というようなお話をされてましたが(※2)、まさにやが君の映像表現はアニメでしか再現できない美しさを持つモノだと思います。

例えば、このシーン

この、水を使ったメタファーは、作品を通して何度も出てくる象徴的な心情描写ですが、実はこの描写、アニメオリジナルらしいです!
これは、コミスペ!の特別対談の中でも、漫画の担当編集のクスノキさんや作者の仲谷 鳰にも好評だったと記されています(※3)

また、目のハイライトや頬の赤らみも他のアニメより対比が強調される形で、とても印象的な表現が度々なされていますし、

そして、POVショットの映像が度々使われていたのは、他のアニメであまり見ない独特な表現だなぁと感じました。

と、映像的にも非常に優れた作品となっており、シーンのひとつひとつに工夫が見れる実に凝った作品だなと感じます。

3.魅力②ストーリー展開

私も今まで200以上のアニメを見てきたものですから、大体の作品は「あぁー、こういう展開なら次はこう来るだろうなぁ」なんて思いながら見ていたりするのですが、この作品は特に「次に何が来るんだろう!」とワクワクしながら見れた作品でした。
その理由は、もちろん主人公の小糸侑の恋愛観に非常に共感して、ストーリーのなかでそれがいかに変化していくのかが、あたかも自分事かのように自己投影して見ていたからというのもありますが、予測に縛られない非常に興味深いストーリー展開だったからというのもあるでしょう。

特に最終回が近づくにつれ、果たしてこれはどこに落とすのか、非常にそわそわ、わくわくしながら見ていました。
あまり突っ込むとネタバレになってしまうので、突っ込めませんが、一例に見ていた時の僕の感想をピックアップしますね

私はラストはもっと、紗弥加が絡んできたり、侑が突っ込んだりして悲劇的な結末になると思っていたのですが、実に良い、まさにコレが最適解だというところに着地して、お見事!と心の中で拍手しました。

4.魅力③共感できるセリフ

私がこの作品に大きく惹かれた一番大きな理由はここにこそあります。
共感しまくれるセリフたち、聞けば聞くほど「それ!」「これだよ!!」と叫びたくなるような共感の嵐・・・
この作品の一番の魅力はここにこそあるでしょう。

せっかくなので、何個かピックアップして、どこに共感できるのか、是非皆さんにも体感していただきたく思います。

「意味なら辞書を引かなくても分かるけど、私のモノにはなってくれない。」ー小糸侑(1話)

これは、侑の同級生が恋バナをしていたときに、侑の回想シーンで恋愛に対してのイメージを語ったセリフです。
まさにこれですよね。まさに。

何を隠そう、私も生まれてこのかた一度も恋愛をしたことがない、恋愛が物語の要素としては理解できても、自分のモノとしては全く意味不明だと思う、そんな人間の一人なんです。
もう、侑のセリフ一つ一つに、共感を覚え、どんどん続きが気になっていくそんな気持ちでした。一話のこのセリフで、完全にハマりました。

「だけど、私の足は、そのときになってもしっかり地面を踏みしめていて・・・」ー小糸侑(1話)

これも、一話からのセリフですね。これは、侑が中学の同級生に卒業式の日に告白された時の回想シーンです。
実はここだけの話、全く同じ経験をしたことが私にもあります。
これは、経験者として本当に理解できます。

自分の中で「恋愛ってこういうことなんだろう」と思って、実際にそういう場面に出くわせば、いやでも恋愛が感得できるだろう。そう思うモノなんです。

しかし、実際その場面になれば、いやでも理解できてしまうのです。

「あぁ。自分はそっち側には行けないんだ。完全に隔絶されてるんだ。」

そして、こう思うんですね

「興味がないと、自分がおかしいような気にもなるよね」                         ー七海澄子(1話)

もう本当にこのアニメは考えさせられます。考えさせられるし、非常に理解できる心情描写が多いんです。共感の嵐。この言葉が一番相応しいでしょう。

5.そんなあなたにこそ見て欲しい

先述したとおり、この作品は確かに百合作品です。実は私もそれが理由で、オンエア中は見送っていました。

しかし、この作品は確かに百合ですが、決してそこに重きは置いていないように思います。
というのも、この作品のテーマは「恋愛が理解できない少女の気持ち」または「”特別”な存在とは何なのか?」このようなまさに、百合とかホモとか年齢とか性別とかそういった問題を軽く超越している非常に普遍的かつ哲学的テーマなんです。

これは、むしろ、主人公や多くの登場人物のように「恋愛が理解できない」「”特別”が理解できない」そんな、非恋愛脳でラブコメなんかを普段たしなまない人らにこそ見て欲しい。
そういった作品なんです。

魅力③で引用した数々のセリフに、心の中で「それだよ!!それ!!!」と叫んだ同志諸君。君たちにこそ、是非見て欲しい。そう強く願うのです。


6.注釈

(※1)Youtubeもやってます。一ヶ月ほど投稿していませんが、あと1人で登録者60人突破するので、是非ご助力ください。
Youtubeチャンネル

(※2)岡田斗司夫さんの当該動画はこちらです。

(※3)コミスペ!当該記事はこちら!


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