なんで「おとおさん」じゃなくて「おとうさん」なの?

小学1年生になった長女とプリントをやっていたら、こんな問題が出てきました。

おとおさんは しんかんせんて おおさかに いきました

この文章のなかで間違っている文字にバツをつけて正しい文字を書くというものだったのですが、長女は「おとおさん」が間違っていることにピンときていませんでした。

考えてみたら、うちではお父さんではなくて、パパ呼びだし、お手紙にも「パパへ」って書いているなぁ……と思いつつ、「おとおさん」ではなく「おとうさん」になる理由について説明するのって、なかなか難しいなぁと。

同じように「いもおと」じゃなくて「いもうと」だし、「おとおと」じゃなくて「おとうと」。

「なんで『お』じゃなくて『う』なの?」と聞かれて「そういうもんだから覚えるしかない……!」と思ったのですが、ちょっとだけ説明してみました。

私「えっとね、昔の人は『おおかみ』は『おほかみ』って書いてたし、『こおり』は『こをり』って書いてたんだって」

長女「え! そうなんだ!」

私「うん。でも今は『ほ』も『を』も『お』に変わって『おおかみ』『こおり』って書くのよ……。歴史的仮名遣いって言うんだけど(小声)」


私「あとね、基本的に伸ばす音(長音)には条件があって、こんな感じ↓」

あ列▶あ (おかあさん/おばあさん)
い列▶い (おにいさん/おじいさん/きいろ
う列▶う (ふうふ/くうき/ゆうびん)
え列▶え (おねえさん)
お列▶う (おとうさん/おとうと/いもうと/がっこう/おうさま)

私「つまり、 お列は伸ばすと『う』になるの。でもこれには例外があって、さっき言ったみたいに『おおかみ』とか『こおり』。あと『とおい』『おおきい』『おおく』『こおろぎ』も例外で、そのまま『お』で伸ばすものなんだよね。で、この例外は覚えていくしかない……」

長女「ふーん……?(理解できたか微妙)」

私「とりあえず、おとうさんの『と』は お列でしょ? お列は『う』になるから……『う』に変えるとどうなる?」

長女「おとうさん」

私「そうそう、そんな感じ!」

途中から微妙にわかっていなさそうでしたが、結論:覚えるしかない

ほかにも例外はあって、たとえば『え列』の「せんせえ」じゃなくて「せんせい」とか、「とけえ」じゃなくて「とけい」とか。……改めて考えると、日本語って結構複雑だなぁと思いました。

当たり前のことを「どうして?」って聞かれると、親のほうもわからなくて「どうしてだろ……?」って思うから面白いですね。

とりあえず、日記を書いたり手紙を書いたりして日常的に書くようにしたら、覚えるしかないものでも自然と身につきやすいのかも。

ほかにも子どもの勉強を見ていると、「えとへ」とか「わとは」の違いの問題が出されていて、自分が話している日本語なのに、いざ説明するとなるとわかりやすく言えなくて、その説明できなさがもどかしくて、つくづく日本語面白い……! って思いました。(笑)


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