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ジャンポケ斉藤の妻『夫の遊びは覚悟の上で結婚しました』で思うこと。夫の浮気は許すのがいい女なのか?【ブラバ注意】

お笑い芸人の不倫報道がニュースになった。
不倫報道をいちいち叩くなんて…という声を聞くたびに思い出すのは、自分の育った家庭環境のことだ。
不倫に関する話は妻と夫だけの話で終わることが多いが実はその夫婦に子供がいる場合、子への視点で報じられたり問題視されることは少ない。

芸能人の不倫報道のたびに、夫の不倫を許す妻がカッコイイ!と話題になることが多い。
男は浮気をしてしまうバカな生き物であり、それも甲斐性。浮気の一つ二つ許すのが妻の在り方。
そんないつの時代?みたいな価値観は我々の世代にも受け継がれており、夫の風俗やキャバクラ遊びや浮気を怒る妻は鬼嫁なのだ。
わたしの母親も男性からすると「いい女」だろうし、母からそのような妻としてあるべき姿論はよく聞いていた。
それはわたしの父親が不倫をして家に帰ってこない時もだ、私はそれが疑問だったし納得できなかった。
なぜなら家庭内が完全に崩壊していたし、祖母祖父から可哀想な子として思われるのが辛かったし、
「お父さんは仕事で忙しいのからね?」って大人たちが言ってくるのに虫唾が走った。仕事ではない不倫をして帰ってこないだけだ、わたしは小学低学年なりに全て家のことを理解していた。

父の不倫相手に子が出来てからはどんどん母親がおかしくなっていった、誕生日は顔を出す程度の父親はそのうち誕生日も来なくなった。

おかしくなる母親は何度も何度も自殺未遂をした。
電車に飛び込もうとしたり突然車に乗ってどこかに突っ込もうとしたり…これは何度もあった、そのたびに近所に住んでいた叔母叔父に助けを求めて止めてもらった。
ある日はランプのコードを首に巻いてトイレで死のうとした。母親が涙と鼻水と口から泡を吹いている姿は忘れられない。
またある日は包丁をお腹に突き立て死のうとした、止めると「一緒に死のう」と言い、わたしのお腹に包丁を突き立てた。あの時泣いて止めてくれなければわたしはこの世に今いない。

…このように母親が死のうとしたエピソードは山ほどあり今も焼きついているし、そんな精神的に不安定な母親は時々ブチ切れ私に当たった。
飲み物をこぼすと母が怒る、食べ物をこぼすと母親は怒る、ちょっとでもピアノの練習をサボるとピアノを壊そうとする。
今考えればそんな家庭環境で小学生低学年の子供がまともに元気に育つとは思わないし、ピアノもやらないときや勉強もやらない時があったのだろう。
当時はわたしが悪いからお母さんが怒るのだと思っていた。

母親はそんな状況になっても、「習い事をできたり美味しいご飯をたべられるのはお父さんが働いてるからよ」「浮気にぐちぐちいうなんてみっともない」「ママは正妻だから構えてる」みたいなことをよく言ってた。
わたしはその母親の主張を何一つ受け入れられなかったし、大人になってそのことを母に伝えても、
母は女はそういうものだから仕方がない。と言う。
とても辛い。

不倫は男性と女性で処罰が変わる、これはおかしい。そして不倫に関するニュースは妻と夫だけの話で終わることに納得がいかない。
子供に何らかの影響は確実にあるし、機能不全家族まっしぐらだ。なぜ子供への影響を考えられない?

自分がフェミニズムに関心を持つ原点は家庭環境にあるなと思う、母親と父親を見ていて疑問に感じたことをフェミニズムは答えをくれた。

浮気を容認するのがカッコいいと持ち上げる風潮はやめた方がいいと思う。嫌なものは嫌でいい。
他人の家庭にとやかく…とかそういう話じゃなくて、男に都合いい女を持て囃すのもうやめよう。
夫婦は対等なパートナーシップでありたい。

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