Uchan

映画、旅行、絵画、散歩、温泉が趣味の呑気オヤジ。気ままなシニアライフを送っています。

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最近の記事

50年以上前の、幸福の瞬間

私がまだ小学生の高学年の頃の出来事です。出来事というほどのものではなく、まったくの日常生活の一瞬だったのですが、その時がどういうわけか、とても幸せに感じた瞬間でした。 私が生まれた家は、第2種兼業農家(農業収入が副)でした。父は近くの運送会社に勤めており、母や祖母が日常的に米や野菜をつくっていました。 それは秋の夕方のことでした。父が仕事から帰ってきて、稲刈りを終えた田んぼから、刈り取った稲を、一家でリアカーでうちまで運ぶという仕事をすることになっていました。 リアカー

    • 色鮮やかなブラーノ島の家々

      イタリアのヴェニスは有名ですが、このブラーノ島の名は、それ程ではないにしても、この島のカラフルな写真はどこかで見たことがある人が多いのではないでしょうか。 ヴェニス周辺は、実は霧に包まれることが多いのです。海に囲まれているから、当たり前と言えば当たり前ですね。 ブラーノ島に行こうとした日も、朝霧が出ていて一日このままなら、ヤダなと思っていたのですが、朝食を食べ終わる頃には消えていました。 本島からヴォパレット(水上タクシー)で40分あまり。船内はさまざまな人種の観光客で

      • 知らないオジサンと紙風船

        私がまだ幼い頃のことです。ある時、私一人で留守番をしていると、知らないオジサンがやって来た。その人は身なりはきちんとしていて、背広を着ていた。うちに定期的にやってくる、富山の置き薬のオジサンによく似ていたので、おそらくそうだろうと思った。 その当時、置き薬のオジサンは、うちに置いてある薬箱を確認して、使用した分の薬の代金を回収し、新しい薬を箱に入れてくれるのである。そして、子どもには、何かしらのおもちゃをくれる優しいオジサンでした。 その背広のオジサンも、とても優しい口調

        • ほったらかし温泉、いい湯だな!

          露天風呂に入りながら、日の出と富士山を眺めることができる温泉が、「ほったらかし温泉」です。 5月上旬の今の時期の日の出の時刻は、5時頃。それを目指して4時半頃到着しました。温泉の営業は、日の出の約1時間前からとのことです。 駐車場には、近隣や首都圏ナンバーの車でかなり埋まっていました。最寄りの山梨市駅からはバス便はなくタクシー(約10分、2400円程度)となります。 ほったらかし温泉には、「あっちの湯」(新湯)と「こっちの湯」(元湯)があります。 ほったらかし温泉の公

        50年以上前の、幸福の瞬間

          おしゃれな看板、あれこれ

          見出しの写真は、フランス・アルザス地方の「フランスで最も美しい村」と認定されているエギスハイム(Eguisheim)のホテル兼レストランの看板です。 このタイプのオシャレな看板は、決まった呼び方があるのですが、意外と知られていないですね。「アイアン看板」と呼ぶ場合が多いようです。より正確には「突き出し型アイアン・サイン」と言います。英語では”wrought iron sign”と言うそうです。 私が旅先で出会った、アイアン・サインをいくつか見てみましょう。 ここは、おそ

          おしゃれな看板、あれこれ

          ヨーロッパの駅 あれこれ

          見出しの写真は、ミラノ中央駅からヴェネチアに向けて、高速列車イタロに乗ろうとした時のものです。駅のこのような高い屋根を見ると、旅情を誘いますね。 ヨーロッパの駅を少し旅してみましょう。 1.フランクフルト中央駅(ドイツ) 日本からドイツに行く場合、フランクフルト駅が玄関口になる場合が多いですね。その駅舎は、歴史を感じられる、いかにもヨーロッパ的な石造りです。 1888年に開業したこの駅は、東京駅と姉妹駅の提携をしているのは、意外と知られていないことだと思います。 1

          ヨーロッパの駅 あれこれ

          越後の豪農 目黒邸にて

          JR只見線越後須原駅から徒歩5分、小出駅から車で25分の所に、目黒家の住宅はあります。江戸時代後期の寛政9年(1797)に建てられてた豪農の居宅兼庄屋の役所です。現在は国の重要文化財に指定されています。 豪雪地帯だけあって、重厚な造りで威厳を備えています。茅葺屋根で正面玄関に「千鳥破風」(ちどりはふ)を備えています。大きなお城によく付いているのが千鳥破風ですね。これを造れるのは身分の高い人に限られます。 玄関入ると、広い土間があり囲炉裏では火が焚かれていました。囲炉裏には

          越後の豪農 目黒邸にて

          弘前公園の桜ザンマイ

          去年2023年は4月20日が、弘前の桜が満開だと予想して来てみたが、見事失敗でした。来るのが1週間は遅かった。今年は開花が全国的に遅れていると、早々と言われていたので、弘前詣は遅らせるつもりだったが、それほど遅らせるのも危険だと判断し、4月22日を決行日と判断し、フライトも予約した。 そして、ギリギリ満開桜に間に合った。21日の日曜日を避けて22日にして大正解だった。人出は多かったが、鮨詰め状態ほどではなかった。 どうぞ、陽光に一段と輝く、美の乱舞を存分に堪能してください

          弘前公園の桜ザンマイ

          津軽、金木町へ小旅行

          福島に用事があったので、足を伸ばして津軽と弘前に出かけました。狙いは、津軽では太宰治の生家・斜陽館、弘前ではもちろん弘前公園の観桜です。 新青森駅から奥羽本線に乗り換えました。車内は満員電車状態です。おそらく弘前に行く観光客でしょう。外国人観光客も目立ちました。 川辺駅で五能線に乗り換えて、五所川原へ。五能線は空いているだろうと思ったら、さにあらず。これまたほぼ満員。みんなどこへ行くのだろうと思いつつ、五所川原駅で降りて、津軽鉄道に乗ります。 津軽鉄道もほぼ満員です。皆

          津軽、金木町へ小旅行

          サウンドオブミュージックのロケ地巡り

          映画「サウンドオブミュージック」(1965年 ロバート・ワイズ監督 ジュリー・アンドリューズ主演)は多くの人に愛されていますが、オーストリアのザルツブルクに行けば、何ヶ所もそのロケ地を訪れることができます。街全体がロケ地と言ってもいいでしょう。 これまで西欧を中心に16カ国を訪れていますが、その中で私が気に入っている街の一つが、ザルツブルクです。でも音楽関係で留学している人に言わせると、観光や音楽祭で来るのは楽しいけれど、音楽で留学している人にとっては、音楽以外にはやること

          サウンドオブミュージックのロケ地巡り

          グリンデルワルトのシャレー滞在記

          スイスなどを中心に、シャレー(challet)と呼ばれる長期滞在型の宿(日本のペンション風)があるのをご存知でしょうか。 食事は自分で用意しなくてはならないが、現地のスーパーで買い物をして、地元住民のような体験ができます。 昨今、円安もありヨーロッパで外食をすると、かなり料金が跳ね上がります。どうしても行動範囲は限られてきますが、ノンビリと1週間ぐらい同じ場所にとどまる旅もいいと思います。 スイスのグリンデルワルトには、切妻屋根のシャレーが点在しています。Web上で、A

          グリンデルワルトのシャレー滞在記

          自由の女神像の足はどうなっている?

          アメリカ合衆国の独立100周年記念と米仏両国の友好を祝うため、フランスからアメリカに贈られたのが、この自由の女神像です。知らない人はまずいないと思いますが、彼女の足がどうなっているか知っている人は、ほとんどいないのではないでしょうか。 数々の映画に登場する自由の女神像ですが、私は「ゴッドファーザーPARTⅡ」に出てくる自由の女神がもっとも印象に残っていますが、映画の話題は置いておきましょう。 ❶ 自由の女神の足元には、何かがあった 自由の女神の両足は、揃えて直立不動で立

          自由の女神像の足はどうなっている?

          古代ギリシャの兜と孫基禎(ソン・ギジョン)

          この青銅製の兜(かぶと)は、韓国ソウルの国立中央博物館の一画に大切に展示されています。韓国の国宝904号です。国宝の中で当時は西欧由来として唯一のものです。 紀元前5世紀の古代ギリシャのこの兜が、なぜ韓国の国宝になったのか、その数奇な運命をたどってみましょう。 この兜は、古代ギリシャのマラトンの戦いの勝利をアテナイ(アテネの古名)の市民に報告するために走った兵士が被っていたとされるもので、1875年オリンピアゼウス神殿から発掘されました。 これを寄贈したのが孫基禎(ソン

          古代ギリシャの兜と孫基禎(ソン・ギジョン)

          北ドイツの真珠 ツェレ訪問記

          ガイドブックには載って入るけれど、知名度は日本ではそれほど高くはない、そんな町や小都市が、ドイツにはいくつかあります。その代表がツェレ(Celle)でしょう。 ツェレは木組みの街です。どこを向いても木組みの家々です。「木組みの家」という表現は、より正確には「木骨(もっこつ)造りの家」と言うそうです。でも木骨造りの知名度は低いですね。 でも木組みに軍配が上がる理由の一つに、「ドイツ木組みの家街道」というキャッチコピーがあるのです。その街道沿いの代表的な町「ツェレ」をレポート

          北ドイツの真珠 ツェレ訪問記

          チューリッヒで ル・コルビュジエに出会う

          見出しの写真は、スイスのチューリッヒにあるパビリオン・ル・コルビュジエです。日本では国立西洋美術館(東京上野)を設計した建築家として知られていますが、生まれ故郷のスイスにある彼の最後の作品(1967年完成)のレポートです。 チューリッヒ中央駅からトラムで約20分のところにある、チューヒッヒ湖畔の緑の公園(チューリッヒホルン公園)の中にあります。ひときわカラフルなパステル色が周囲の自然と対比的だけと違和感なく溶け込んでいるようにも見えました。 ル・コルビュジエの家具などを商

          チューリッヒで ル・コルビュジエに出会う

          一生に一度は行きたいレストラン

          一生に一度くらいは、訪れてみたいレストランやカフェを紹介します。でもそんなに度々は行くことができないお店です。全面的に私の好みと独断から選びました。 1.シャダウ城のレストラン(スイス) 見出しの写真は、1860年に建てられたシャダウ城(Schloss Schadau)です。ホテルとして営業していますが、レストランがありカフェとしても一休みすることができます。スイスのトゥーン市の郊外にある公園です。トゥーン湖に面しており、ユングフラウの山々の美しい景色をレストランから眺め

          一生に一度は行きたいレストラン