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Behringer NEUTRONについて

みんな大好き、庶民の味方のベリンガー。クローンに賛否はあれど、その価格にはついつい手を伸ばしてしまう人も多いはず。

しかし、セミモジュラーシンセのNEUTRONはオリジナルモデルであり、何やら評判が良い。

ということで今更だが、簡単にレビューをしてみようと思う。買ったのも2022年なので、本当に今更である。

セミモジュラーシンセとは

シンセサイザーにはいくつかカテゴリーがあり、ケーブルでぐちゃぐちゃに繋いでるむき出しの箱庭のような世界をモジュラーシンセという。

これは、シンセサイザーの機能セクションを個々に購入して、自分でオリジナルのシンセを構築していくスタイルだ。

また、ローランドやコルグが販売しているキーボードのような1台で完結しているタイプも有る。こちらはもちろん、1台買えばすぐに使える。

セミモジュラーシンセはその間の子のような存在で、1台買えば音は出るけど、他のモジュラーとも組み合わせることができる。

シーケンサーが必要

音は出るけど、NEUTRON1台で音を出すと持続音が鳴るだけで、メロディを鳴らすことはできない。

そこで、外部シーケンサーと接続してメロディを鳴らす。この辺が、セミモジュラーシンセというところか。

参考用の動画を手前味噌だが貼っておくので、見てもらえばなんとなくわかると思う。

これは一応音階らしいものができているが、持続音をNEUTRON自身の内部パッチングで変化をさせているので、ランダム要素が強い。(パッチングに関しては後述)


こちらはKORGのSQ-1を繋いでメロディを鳴らしている。買ったばかりの頃なので、パッチングのあれこれはご容赦願いたい。

3分すぎから歪んだ音を鳴らしているが、これがパッチングの面白いところ。次はこの辺を解説していく。

パッチング

本来のモジュラーシンセは、VCOやLFOなどのセクションがバラで売られており、それを接続するための行為だ。

NEUTRONはセミモジュラーシンセなので、基本的なシンセの要素が揃っている。そこで、右側に並んだ接続ポイントが用意され、そこを繋ぐことで内部のルーティングに干渉できる設計となっている。

例えばVCO→LFO→OVERDRIVEという信号の流れに、もう一度OVERDRIVEを通過した信号をVCOにぶち込むことや、LFOの周期にNOISEを送ってランダムな周期を生んだりできる。

動画の途中の歪んだ音は、VCOに人体の電気抵抗を干渉させて信号を揺らしていた。肉体すらも干渉できるのが面白い。

仕組みはなんとなくわかってもらえただろうか。パッチング次第ではこんな音も出せるのだ。

アナログシンセ

NEUTRONはアナログシンセである。2VCOでアナログディレイもついている。アナログづくしのシンセだ。発振するぜ。

細かい機能説明は長くなってしまうので、割愛せさてもらいたいが、波形を無段階で選択できるのはかなり面白いのではないだろうか。

個人的な使い方を紹介すると、VCO1はCに合わせ、VCO2はGに合わせてチューニングしメロディを鳴らしている。こうすることで和音が演奏できる。

ちなみにバラフォニックシンセなので。MIDIを使えば2音鳴らせる。

波形は他の機材に合わせて調整するが、サイン波を基本にして音作りをすると、他の波形も芯のある音でなってくれる。

音作りはフィルターで鳴らしたい帯域を決め、レゾナンスで強さを決める。当たり前の使い方だが、NEUTRONを買うまで他の機材は適当に操作していた。

そういう意味でも、シンセの基本を教えてくれる機材かもしれない。

最後に他の機材と組み合わせたものを貼って終わりにしようと思う。右チャンネルからなる音がNEUTRONの音なので、素直なシンセであることをわかってもらえたら嬉しい。

結論、NEUTRONは良いシンセです!


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